goo blog サービス終了のお知らせ 

新オフィスLIVING業務日誌

建築設計事務所の日々の業務から住宅や街並みに関することを取り上げています。

「武士道」より、その5

2011年02月01日 08時19分23秒 | 読書メモ
この「武士道」は、封建社会が舞台です。
士農工商の社会制度の中でのサムライ、武士道はどうあったか、を語っています。

これを踏まえて読んでいくと、

「誠」は、
うそをつかないこと
ごまかさないこと
であり、うそをつかないのであるから証文も書かない。
この、証文を書くことは、不名誉なこととされていました。
誠=真実であり、士農工商の士がいった一言は、農工商とは違う概念を持っていました。

ただ、「あまり大したものではありませが」と、贈り物をするときにへりくだって(真実でない)
うそをつくこととは、礼をつくすことでありOKでした。

うそをつかない真実が武士道であり、商人は経済活動で財をなす不実な階級に見えたのでしょう。
が、武士は不労所得があり立場があまりにもちがいます。
誠は哲学でこそ成り立つ。と、ありますが不労所得があればこそでしょう。

サムライがいなくなり産業の時代を迎えると、誠=真実は商人に受け継がれました。
誰もが経済活動を必要とする時代、今の時代もそうですが、誠=真実はビジネスがうまくいく重要な要素です。

「正直者は儲かる」

武士道の誠は、哲学的であり自分や主君に対してのものだったと思います。
対し、商人道の誠は、お客さまに対してに進化したんだ。と思います。


まだまだ続く





基本データー
書名:武士道
著者:新渡戸稲造
訳・解説:奈良本辰也
発行所:株式会社三笠書房

blogram投票ボタン
にほんブログ村

「武士道」より、その4

2011年01月21日 16時53分57秒 | 読書メモ
「礼」

礼とは、

他人の気持ちに対する思いやりを目に見える形で表現すこと。

なるほど。よく理解できます。

新渡戸先生は、孔子を引用して、
見せかけの作法は、ほんとの礼儀作法のほんの一部にすぎない。と説いています。

礼儀作法は、その人をどんなに思っているかを伝えるためのルールであり、
ある一定の決まりがそこにはあったわけです。
うーん確かに、

さらい礼の追及は、高い精神的境地に達する。とあります。
茶道や華道その他の体を鍛えることを必ずしも極めない「何々道」を極めた達人たちの
その立ち振る舞い、生き方を知ると、すごく納得します。

礼は、慈愛と謙遜から生じ、他人を思いやる感受性に現れる。と説きます。
実に、日本的な感情です。

この章の最後に先生は、ある問題提起をして、先の章で
その解答を証明しているようです。
読み進めると、わかると思います。

詳しくは、その時に。



次は、「誠」
そう、新選組の旗で有名な「誠」です。

武士の誠は真であり、絶対的な真実である必要がありました。
それは、命以上であり名誉でした。

武士の一言・・・
一度口にしたことは、命を掛けても守らなければいけない。

まさに、武士道とは死ぬことと見つけたり

新選組の生き方そのもののように見えます。


まだまだ続く・・・


基本データー
書名:武士道
著者:新渡戸稲造
訳・解説:奈良本辰也
発行所:株式会社三笠書房

blogram投票ボタン
にほんブログ村

「バカでも年収1000万円」より

2011年01月14日 20時22分33秒 | 読書メモ
なんともゆるい題名の本です。文章もゆるいです。
でも、なかなかいいです。

(あんまり書くとネタバレになるので、すこしだけ)

難しく成功方法を書いた”名作”は、多々ありますが、
優しくゆるく、多分若い読者(20歳前後)と同じ目線で全体が構成されています。

そのとっつきやすさが、読者を「やってみっかな(やってみようかな)」と、動機づけるでしょう。

この本のポイントは、6大奥義にあります。
というか、これしか書かれていません。

その5番目が
「夢を持つな」
です。

夢がなくてもOK。このメッセージは、素晴らしい。

もちろん夢に向かって頑張っている人も素晴らしいです。
夢を追いかけている人を決して否定するつもりはありません。
私も、私の夢を追いかけています。

私はこの5番目の奥義を
―夢を追いかけていようが、夢を持っていなくとも、
「そんなんいいじゃん」―と、受け取りました。
この視点を持つことで、楽になる人は多いと思います。

そのほかの5つの奥義も・・・・
あとは、読んでみてくださいね。
でも、実践しないと年収は増えませんよ。



書名:バカでも年収1000万円
著者:伊藤善之
発行所:ダイヤモンド社




blogram投票ボタン
にほんブログ村

「武士道」より、その3

2011年01月13日 20時58分28秒 | 読書メモ
「仁」の続き、

先生の「仁」は支配階級としての武士がいて、
そこから下級階層を慈愛の心でみることとしているような・・・
人の上に立つための「仁」が武士道の「仁」とあります。

ウィクショナリー日本語版をひも解くと、

字源
* 会意形声。「人」+「二」、いずれを音符としてもよい。「人」が複数いて最小限の社会関係が作られること。
ただし金文、古文の字形では「人」は腰掛けるような形であり、その背中側下部に短い「二」線をおくことから、
人に敷物を供し思いやることが原義とする説もある。


意義
1. 人、人間。
2. 「人」を「人」として扱うこと。

儒教における最も重要な徳目。

3. 寛容・柔和な心を持つこと。
4. やわらかいこと。
5. やわらかい種。

「仁」は、決して支配階級だけの概念ではないと思います。
人を人として扱うこと。決して武士が人を扱うことではないと思います。


続く・・・


基本データー
書名:武士道
著者:新渡戸稲造
訳・解説:奈良本辰也
発行所:株式会社三笠書房

blogram投票ボタン
にほんブログ村

「新釈 孫子」より

2011年01月05日 17時52分51秒 | 読書メモ
私の本棚には、孫子の兵法を書いた本は数冊あります。
まだ会社勤めのころ、出張の時に何冊買い求めました。
そのなかでも、私はこの「新釈孫子」が一番のおすすめです。
残念ながら、廃刊のようですので中古をアマゾッてください。

さて、武岡先生によれば「孫子の兵法」を形作っている基本は三つ。
ひとつは「人間性」、神仏に頼るのでなく人間を信じましょう!

・「明日を創るのは神様でも予言者でもなくって自分自身だってこと」 新谷かおるクレオパトラD.C.より

ふたつ目は「中庸性」、先入観を排除して客観的かつ冷静に判断すること。

・「ある信念、生活態度、社会通念が流通し。長いあいだ続いていても、それが正しいとはかぎらない」 リチャード・ブロディ「夢をかなえる一番よい方法」より

最後は「現実性」、事実を受け入れ最小限の被害で最大限の効果を目指す。

・「情報は現場でとれ。常に現場に立ち、現場の情報を直接掴むことを怠ってはならない」 牧野昇

孫子の兵法は、格言・名言に通じるようです。これもしばらく試していきます。
お付き合いを。

続く・・・・



基本データー
書名:新釈孫子
著者:武岡淳彦
発行所:PHP文庫

blogram投票ボタン
にほんブログ村

「武士道」より、その2

2011年01月04日 18時47分50秒 | 読書メモ
第5章 「仁」

新渡戸先生は、王者=支配者が持つべき最高の徳として「仁」を紹介しています。
「仁」は下のものを思う憐れみでありとさえ言っています。

しかしながら、武士が持つ「仁」は、女性的な慈愛である「やさしさ」と「諭す力」を持っているとしています。
「義」をストレートな公正を求めるもであり、「仁」は愛や思いでそれに流されてはいけないとも語っています。
・確かに、情にばかり流されては、さりとて論理だけでは・・・って、感じです。

先生は、この「仁」の心は戦場でも持っていれるが、武士(道)である。と語っています。



続く・・・


基本データー
書名:武士道
著者:新渡戸稲造
訳・解説:奈良本辰也
発行所:株式会社三笠書房

blogram投票ボタン
にほんブログ村

武士道より 

2011年01月03日 09時01分49秒 | 読書メモ
新年あけましておめでとうございます。

今年からブログを充実していきたいと思います(頑張ります)。

さて、新企画第一弾として「読書メモ」を、始めます。これは私が読んだ本、読みかけの本から
気づいたこと、感じたことをメモして内容です。

では、第一弾に郷土の偉人、新渡戸稲造先生の「武士道」からです。

第1章 武士道とは何か

「武士道は死ぬここと見つけたり」と、新渡戸先生は書いていません。
武士道は、人倫の道であり、西洋騎士道の規律であり、かつての武士階級の身分の伴う義務だとあります。
また、武士の道徳的徳目の作法とも説いておられます。

・この本は、西洋の読者に当時の日本(書かれたのは1899年)の道徳観、倫理観を伝えるために書かれたようであり
そのためか、西洋や東洋との比較が多く取り入れられたいます。
・その専門性に、新渡戸先生の博識に驚くとともに、紹介されている他文化、思想にまた興味をそそられます。


第2章 武士道の源をさぐる

武士道は、仏教から運命を受け入れ平静さをと持つすべを、神道は忠誠心、愛国心を加えた。と語っています。
・なるほど、二つの大きな精神的な流れが合流した「新しい価値観」が、武士道なんだ!

加えて自分を律する精神として、「孔子の教え(=論語)」にその基礎があると、語っています。

第3章 「義」
新渡戸先生は、義は勇と並び武士道の二柱としています。

義は「義理」であり、「正義の道理」、「義務」であると続けます。
さらに「義務」を「「無条件の義務」と「道徳上の義務」とに分類しています。「無条件の義務」に親孝行を上げています。
・親が子を思う気持ちも「無条件の義務」でしょう。

先生は、「義務」は、人間が作り上げた社会の産物のひとつ。と書いています。
この「義務」=「正義の道理」を曲げた使い方をすることに対して、危機感を表しています。
・当時の日本は、まさにそんな時代・・・


第4章 「勇」
「義をみてせざるは勇なきなり」=「勇気とは正しいことをすること」
に集約しています。
また、勇猛と勇気の違いを説き、”平常心(とは書いていませんが)”を、武士の「勇」と語ります。
加えて、敵に対する尊敬観もかたり、この思いが次章「仁」への道と続きます。


続く・・・


基本データー
書名:武士道
著者:新渡戸稲造
訳・解説:奈良本辰也
発行所:三笠書房

blogram投票ボタン
にほんブログ村