潮待小屋

OUCH!

 
深夜二時、すれ違う車もまばらな国道。
私は、わけあって封印していた「あるもの」を受け取るために、その場所へと向かっていた。

本当に、使うつもりはなかった。
ついこの間までは。
でも今日、奴と戦うためには、どうしてもそれが必要なのだ。
許してくれ。

私は、ある店の前で車を停めた。
深夜、ここにやってくるのは、私と同じ「わけありな」客ばかりだ。
ドアを開け、周囲の暗闇とは不自然に対照的な明るい店内に入る。
カウンターには、いつもの男が一人。
私は平静を装いつつ、低い声で言った。
「例のブツを頼む。」
男はにやりと笑って答えた。
「上等なのが入ってますよ。」

私はその「ブツ」を手にとって見た。
ずっしりと重く、そしてひやりと冷たい感触。
「本物に間違いないだろうな。」
「私が今までに偽物つかませたことがありますかい?旦那。」
「ちゃんと光るだろうな?」
「そりゃあもう、暗闇で青白く、ぼわーっと、人魂みたいにね・・・。」



かくして、半解凍のアミエビブロック(コマセ用)、付け餌用の大粒アミ、予備餌の青イソメを入手した管理人は、再び車に乗り込み、釣餌屋を後にした。

目指すは、「朝まずめ」の勝浦。
ターゲットは、シマアジ&ショゴ&アジの青物五目(三目か?)。
BGMは、アラン・パーソンズ・プロジェクトの"PRIME TIME"。
"THE BEST OF THE ALAN PARSONS PROJECT Vol.2"(1987)


まず最初にやってきたのは、吉尾漁港
周囲はまだ真っ暗だ。
堤防には、誰も居ない。ラッキー♪

先端のャCントに釣り座を構え、仕入れたアミエビブロックをコマセバケツに移す。
真っ暗な闇の中で、アミエビがほのかに青白く発光している。
柄杓でャCントに投入すると、青白い光がウミホタルのように海中に広がり、ゆっくりと沈んでいく。
「うおおお~っ!すげえ、いい感じ!」

しかし・・・。
夜明けまでに釣れたのは、わずかにアジが10匹のみ。
先々週来たときは入れ爆だったのに、いったいどうしたんだろう?
まあいいや、どうせアジは前座なのだ。
明るくなったら、シマアジを狙うのだ。
ふふふんっ♪

しかししかししかし・・・。
明るくなってからも、堤防の周りに群れているのはボラとベラと木っ端メジナとちびシマダイとキタマクラばかり。
シマアジの気配は全くない。
あ痛たたたた・・・。

結局朝7時過ぎまで粘ってみたものの、状況に変化なし。
アミコマセがまだ残っているので、別のャCントに移動してみることにした。


次にやってきたのは串浜漁港
ここでも、管理人を待ちうけていたのは、
ボラ、ボラ、ボラボラボラボラボラボラ・・・。
大きいのは目測60センチ級から、小さいのは10センチ程度のイナっ子まで、大小さまざまなボラボラボラボラボラがコマセに群がり、海面を埋め尽くした。
ある意味、壮観ではある。
しかし、私はこんなものを見にわざわざ勝浦まで来たわけではない・・・(泣)。

矢尽き、刀折れ、コマセもなくなった管理人。
今朝の勝浦には、青物はいませんでした。
ちゃんちゃん・・・。


荷物を片付けながら、餌箱を見ると、まだ青イソメが半分残っている。
そうか、まだあきらめるのは早いぞ。
第3ラウンドじゃ・・・!


かくしてやってきたのは、先週に引き続き夷隅川河口。



今日はお昼までに帰ると家族に約束しているので、正味あと1時間しかないが、良型のキビレでも釣れれば大逆転だ。
テトラ際に青イソメ餌を落としてやると・・・。

第1投目から、磯竿1号をしならせてセイゴがヒット。
吉尾で釣れたアジよりも一回り大きく、よく引く。
一人前に「エラ洗い」もする(笑)。


その後も同サイズが次々に入れ鰍ゥり。
めちゃ楽しい♪
ついでに、今シーズン初のメッキも釣れた。

←結局、約1時間での釣果がこれ。

 

母なる夷隅川は、今日も「へたれ」釣師をやさしく受け止めてくれたのでありました。
Viva! Mother Earth!
人生捨てたもんじゃないね♪

すっかりレゲエなノリで帰路についた管理人であった。

BAHA MEN "I LIKE WHAT I LIKE"(1997)→



追記:
セイゴは3枚におろして、から揚げにして美味しくいただきました。
子供たちにも、「アジより美味しい」とすこぶる好評。
今後の釣行パターン変えようかな・・・。

 

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コメント一覧

shinさんへ、管理人さん
コメントありがとうございます。
あまりぱっとした釣果はありませんが、「こういうことをすると釣れない」というご参考にはなるかもしれません(笑)。

実は、私も今朝未明から勝浦周辺に居ました。
もしかしたらお会いしていたかもしれませんね。
これからもよろしくお願いします。
Shin、または遊び人の真さんさん
15日木曜日、先週末に館山で釣れたカンパチに別名があると初めて聞き、「ショゴ」を検索していたら偶然このダイアリー:潮待小屋を見つけました。
管理人さんの釣行日誌を楽しく拝見しました。妻がSAXプレイヤーなので、何かご縁があるかもしれません。

ところでこの週末は、コメントを寄せられている皆さんのご意見を参考に、昨日深夜から今日の夕方まで勝浦周辺で過ごしてきました。
次回は、管理人さんのダイアリーを参考にして私の超過を報告したいと思います。
管理人さん、皆さん、どうぞ宜しくお願いします。
Shin (^0^)/^
羽ぴょんさんへ、管理人さん
なるほど、フェザーもいいですね。
安かったので、もうすこし買いだめしとこうかな。
羽ぴょん(職場)さん
おはようございます。
>これです↓
http://diary.jp.aol.com/pkdeax3ws/290.html
なんと(絶句)・・・良いかもしれませんね
テール部分をフラッシャブーやフェザーに変えても面白いかも知れませんね。

アサヒさんへ、管理人さん
勝場漁港でしたか。
梯子が必要ですね(笑)。
このところシマアジとはすれ違ってばかりなので、そろそろ追っかけはやめにしようと思います。
また来年、会えるといいな・・・。
アサヒさん
管理人様 本命シマアジ釣れなくて残念でございました。
先日、言っておられた 『なななんと!
余の攻撃を事前に察知して南へ移動していたとは。
なんともちょこざいなシマアジどもめ。』
と言う事だとすれば今週は、勝場漁港と言う事になります。
情報によれば、この日9/10
朝からアジの大群に漁港内はビックリ!!!!
こんな日に限って釣り人が2名だけ  二人ともクーラーいっぱいに
して帰っていきました。(埼玉から来たそうで)
 その後現れた二人組釣師 アジはとっくに外海へ>>>>>>話に
よると隣の吉尾でやってきたが全然だめ
そこで余った撒き餌を処分するつもりでここへ来たのだとか     
湾内中央へ遠投ぱっぱっぱっぱと
ついでに仕鰍ッもャbチャと入れる「$揺らめく海面$」ここから
は、地元民宿も買い取ってくれる高級シマアジ天国へまっしぐら
(かなり型がいいのばっかり)すごかったぞ!
と言う事で吉尾→勝場→とくれば次は、
管理人さんわかりますよねえ~~~~。そうです一個又は二個漁港を
飛ばしてあそこです。浜○川 たぶんね!
羽ぴょんさんへ、管理人さん
羽ぴょんさん
>実は、セイゴゲームのために新しいルアー仕入れてきました・・・。
>ぷぷぷ(笑)。
何を使うんだろう?興味津々!!
羽ぴょんさんへ、管理人さん
実は、セイゴゲームのために新しいルアー仕入れてきました・・・。
ぷぷぷ(笑)。
洗心さんへ、管理人さん
シーバスって、あまり体表のヌメリがありませんよね。
なんでだろう?
なみへいさんへ、管理人さん
私も嫌いです。
玉網ですくうと、網が臭くなるから・・・。
羽ぴょんさん
http://hanepyon.exblog.jp/
こんにちわ。
家の近所でもフッコ釣れましたよ・・・
夷隅川河口部のセイゴはスピナーで釣ると楽しいですよ・・・
う~ん、実家に帰省したくなってきた・・・
洗心さん
なみへいさんに1票
ボラは臭いから嫌いぢゃ!
あぁ、この手の平のシーバスちゃんの香り~(うっとり)
なみへぃさん
ボラは嫌いよ・・・。
びっちゃさんへ、管理人さん
豆メッキかわいいよぉ~(笑)。
もう少し大きくなれば、ルアーで狙えますね♪
めっきさんへ、管理人さん
このところのアジはムラが大きいようですね。
シマアジも居なくなったみたいだし、ちょっと小休止って感じかな・・・?
びっちゃさん
豆メッキじゃ~! 豆メッキじゃ~!
そろそろ汽水釣師に切り換えたら(笑)コマセ不要だから楽チンだよ。
今年はまだ、チンチン、ハゼ、コトヒキが釣れてないようだが。
めっきさん
セイゴ、アジより大きければ楽しいですね~w
アジかセイゴか・・・
これから釣りに行くのですがどこにいこうか悩みます(>_<)
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