左右の写真は、どちらも岬町・太東漁港の写真。(ピンぼけでゴメン)
ただし、右側は2002年版「外房の海釣り」(NECメディアプロダクツ)、左の写真は1992年版「房総の海釣り」(日本テレビ放送網)のもの。
2つの写真を見比べてみると、この10年間に、堤防の南側(写真では左側)に大量の砂が堆積し、もともと水深のある岩礁帯だったところが、いつのまにか遠浅の砂浜になっていることがわかる。
この砂は、太東や大原などに典型的に見られる房総特有の砂岩質の地層が波に削られ、南からの海流に乗って運ばれてきたものと思われる。
本来ならば、太東漁港の北に広がる九十九里浜に運ばれるはずだったものが、堤防にさえぎられて、この場所に溜まってしまったのだ。
一方で、太東漁港のすぐ北側、東浪見や一宮海岸では、ここ数年、砂浜の侵食による被害が深刻化している。
砂浜が波に削られてどんどん後退し、恒例行事だった「九十九里はだしで歩こう大会」も、途中歩けない箇所ができたために中止になってしまった。
原因は、九十九里浜への砂の供給が減っているためだ。
太東以南の外房一帯にはりめぐらされた、崖の侵食防止の為のテトラや護岸堤防は、浸食防止に一定の効果をあげるのと引き換えに、波の力による新たな海砂の供給を減少させた。
また、沖に突き出した漁港の堤防は、海流で運ばれてくる砂をそこで止めてしまう。
仕方がないといえば、仕方がないことかもしれない。
最近、一宮周辺で建設の進む「ヘッドランド」は、新たな砂が供給されないのならば、砂の流出を押さえて少しでも侵食を食い止めようという目的で建設されているもの。
漁港の浚渫等で出た砂を投入する養浜事業も行われているらしい。
確かに、最近右腕部分が完成した一宮の2号ヘッドランドの南側には、既に相当な量の砂が堆積しており、相応の効果は期待できそうである。
あと10年経てば、冒頭の写真のように、新たな砂浜が形成されているかもしれない。
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海人さん
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