毎年多くの方々が「上高地」を訪れていてくれる。とてもありがたいこ
とです。その代表的な景観「大正池」。
この池の水が、電力会社の発電に利用される・・・。意外と知られてい
ない事実です。
写真はご存知大正池。 池下流「ラバー堰堤」付近からの撮影です。
この池は大正4年の焼岳の噴火により流出した火山泥流が梓川をせ
き止めて出来た天然の湖です。中部山岳国立公園の特別保護地区
として、又特別名勝、特別天然記念物に指定され、多くの登山者や
観光客に親しまれて参りました。
昭和3年、当時の梓川電力が、大正池を調整池として、霞沢発電
所(出力39、000kw、有効落差453、6m)を建設しました。当時、
71万㎥あった大正池の全容量は、焼岳や上流からの土砂の流入に
より、昭和51年には、1/9の約8万㎥にまで減少しましたが、昭和
52年からの浚渫工事により約17万㎥にまで回復しました。
そんな変遷を経て、発電所の運転に必要な調整池の機能を維持す
るため、浚渫(しゅんせつ)工事を毎年行っています。
という訳でした。 今度行ったら大正池もそんな風に眺めて見てくだ
さい。
しゅんせつ工事の概要でした。