コトノハ

詩的私的ひとりごと

人間讃歌

2012-11-25 21:05:49 | 日記
もう歩けない

そう呟いて

僕はゆっくり目を閉じる


僕が続いていることは

僕に流れる真っ赤な血が

匙を投げなかった

その証明


繋がる者と繋げるものが

誰一人

匙を投げなかった

その証明


どうやって歩ききったんだい?

心で話してる


もう歩けない

そう呟いて

僕はちっとも可笑しくないのに

笑ってみる

歩けないはずのこの僕が

一秒先に進んでる


ちっとも可笑しくないのに

笑ってみる


もう歩けないとそう呟いている

一秒前の自分自身を

笑ってみる

深海魚

2012-11-25 20:39:36 | 日記
人の目を避けて 

人の思いの波を避けて

僕が辿り着いた場所は


光も届くことはない

深い深い海の底


僕の姿は歪に変化し

僕の心はその圧力で

原型さえとどめない


人の目を避け

人の思いの波を避けて

深く深く潜った先に

僕が手にした場所は


光も届くことはない

息もできない

押し潰されそうなほどの

(人はそれを幸福と呼ぶのでしょう?)


深海だった


深海だった