音のない歌 2012-04-09 04:21:55 | 日記 なにかが足りなければ この歌は唄えない これは叫び なにかが欠けてるものたちの ここにいるんだという 叫び 満ち足りた人には唄えない 哀しき歌が 僕には聞こえる 確かに聞こえる
炎 2012-04-09 04:07:38 | 日記 月日をどんどんと重ねるうちに 平気なふりと、愛想笑いだけが どんどんと上手になって この胸の炎は 少しずつ温度を失い やがて鮮やかに凍りつく 炎はいったいどこへいった あの頃の炎はいったいどこへ それは成長なのか そうでないのか それが大人になるということなのか そうでないのか 炎はどこへ どこへと還る
殉教者 2012-04-05 22:24:22 | 日記 道を歩き続けることが この罪をかき消す唯一の手段だというのなら つべこべ言わずに 歩き続けることにしょう 振り返ると もう自分の足跡は 風に吹かれて消えていた 代わりに僕が踏みつけていった おびただしい人達の 血と涙が 泉となってこうこうと湧き出ているのだ 僕は静かに目を閉じて 見えないなにかに祈るだろう 僕は静かに目を閉じて 何もかもやがて 忘れるのだろうか
嵐の夜 2012-04-05 03:29:49 | 日記 ゴウゴウと風の音 僕は頭から布団をすっぽりとかぶって 暗闇の中で怪物のように暴れる木々を 窓越しに息をひそめて見つめていた このドキドキとワクワクは いったいどこからやってくるのか? なにかいけないことをしているような 微かに甘い背徳感 どしゃ降りの雨の下で どしゃ降りの涙が流れていることを あの頃の僕はきっとわからないまま 何も考えず 本能のままに ドキドキしていた ワクワクしていた とても愚かなあの頃の僕と 嵐の夜
どうぞご自由に… 2012-04-04 03:13:05 | 日記 死にたいのならどうぞご自由に 人を殺すことは無理だけど 自分を殺すことはできるんだ? 何も言うことはない どうぞご自由に 自分ばかり辛い辛いといいやがる 腹が一杯だといって おまえが捨てたその豚肉の 主には妻も子供もいたろうに それは、おまえの辛さより まさっているのか いないのか 今まで奪ってきた命 背負うことなく それでも死にたいというのなら どうぞご自由に どうぞご自由に 笑ってやるから どうぞご自由に…