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人民解放軍陸軍の仮想敵部隊

2017-04-15 22:00:06 | 中国軍事

西側諸国が専門の訓練を受けた仮想敵部隊を編成しているように人民解放軍も専門の訓練を受けた仮想敵部隊を編成しています。

・沿革

新京报网「揭秘中国陆军“假想敌”」より

人民解放軍仮想敵部隊の歴史は70年代初頭まで遡る。
訪米したある解放軍将校2名が、米軍の仮想敵部隊がソ連軍を演じている様子を見学した際、解放軍にもこのシステムを導入する構想を練った。
帰国後に、周恩来主席の許可のもとで総参謀部の指揮の下「741計画」と呼ばれ極秘裏に計画が進められた。
しかし、実施直前になり突然計画は中止となった。

その後、80年代に入り人民解放軍の「現代化」改革の中で、中国の”特色”ある仮想敵部隊の創設が決定された。
1985年頃に南京軍区に、米軍のフォートアーウィンを模した三界合同演習基地が、作られた。
「解放軍報」によると2011年11月26日に解放軍某装甲師団が再編成され、新たな機械化歩兵旅団(恐らく第204機械化歩兵旅団)が誕生した。
2012年新たに誕生した機械化歩兵旅団(第204機械化歩兵旅団)は、藍軍研究所にて全軍唯一の専門藍軍部隊通称「第一藍軍旅」として新たに編成された後に、よりよい立地である朱日和訓練基地へと移動した。

同年末朱日和訓練基地は軍集団管轄から北京軍区管轄へと担当が変更された。
2014年初頭、正式に藍軍として位置付けられ、藍軍は再度再編成された。

・編成
チャイナネット「英媒:解放军专业蓝军规模达12个营至少6千人」によると、「中国軍は一つの長期的な専門対抗部隊を編成した。この部隊は、およそ12個大隊程度の規模であり(中略)彼らは対抗演習での対抗部隊を演じるだろう。西側のアナリストはこの部隊は過去10年で人民解放軍が、獲得して来た戦技の多くを突破するかも知れず、その意味は大きいと述べた」とある。引用元のタイムズ紙の記事を見つけら教えてほしいなぁ…とか思ったり。

12個大隊の内訳は「2個戦車大隊、4個機械化歩兵大隊、3個混合砲兵大隊、いくつかの工兵大隊、通信大隊等の支援部隊」で構成され、その規模は6000人程度である。



藍軍の歩兵、特徴的な青色の迷彩服を着用している

このような明らかに米軍を意識した迷彩服を着用する場合もある


藍軍機械化歩兵の足となる装甲兵員輸送車は未だ旧式の63式が多くを占める

一部では85式装甲兵員輸送車へと更新されている模様


藍軍戦車大隊の装備する59-Ⅱ式戦車。
59式Ⅱ型戦車に防盾上に新型レーザーレンジファインダーを搭載。砲塔上のベンチレーター直前には「北斗」衛星位置測定装置の受信器を装備。射撃統制装置も改造し、新型弾道計算機や照準操作用液晶パネルを搭載したモデルである。通称M1A59戦車
演習では、レーザー交戦装置の設定を変更し、M1A2戦車と同等の能力設定で紅軍を迎え撃っている。
深度:59坦克魔改成美军M1A2 打败我军十几个装甲旅」より


2016年頃から96式戦車への更新が行われている。


砲兵部隊は07式122mm自走榴弾砲。防空部隊も07式35mm自走高射機関砲といった最新装備に更新されている。



解放軍のレーザー交戦装置。専用のヘルメットとウッドランド風の迷彩が施されたハーネスが受光装置である

受光装置がレーザーを受けると音声や煙でその現状を示す



69式ロケットランチャーのレーザー交戦装置

戦車用のレーザー交戦装置

車両が被弾した場合も、煙等でその現状を示す


超越2014からはヘリコプターや対空兵器が対抗演習で使用されるようになった。

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