
人民解放軍陸軍の大隊編成の備忘録です
大隊
大隊(中国語で营)は人民解放軍おいて旅団より下位でより大隊上位の部隊である。大隊長は少佐又は中佐
合成大隊
合成大隊は歩兵科、装甲科等の部隊からなる諸兵科連合部隊である。現在集団軍隷下の歩兵、装甲部隊は全てこの合成大隊に改編されている。
合成大隊は6個中隊からなり1~4のナンバー中隊、火力中隊(第5中隊)、作戦支援中隊(第6中隊)、から編成される。炊事や衛生等の後方支援部隊をまとめた「支援保障中隊」なる中隊があるとする情報もあるが、私はこれは大隊の本部管理中隊の事を指しているのではないのかと考えている。なお本部管理中隊やナンバー中隊という表現は私が便宜上用いている表現であり、解放軍の公式な表現ではないことをここに記載しておく。
大隊本部管理中隊
大隊の本部管理中隊は大隊を指揮する指揮班と衛生小隊等の支援部隊からなる中隊である。本部管理中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が0である。
本部管理中隊には重型合成大隊ならば装軌、中型なら装輪、軽型なら猛士の指揮通信型といった具合に大隊の種類に応じた指揮車両が配備されている。また大隊本部には衛生小隊が置かれている。

重型合成大隊に配備されている99式指揮通信車

中型合成大隊に配備されている09式指揮


軽型合成大隊に配備されている猛士指揮通信型


大隊本部には救急車を装備した衛生小隊が配備されている。
ナンバー中隊
ナンバー中隊に関する詳細は前回の記事を参照。ナンバー中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が1~4である。
大隊隷下のナンバー中隊は大隊の種類に編成が異なる。
重型合成大隊
重型合成大隊では第1、第2中隊が機械化歩兵中隊、第3、4中隊が戦車中隊となっている。

第1大隊第3中隊所属の99式A戦車

第4大隊第3中隊所属の99式A戦車

第4大隊第1中隊所属の04式歩兵戦闘車
中型合成大隊
中型合成大隊では第1~3中隊が軽機械化歩兵中隊、第4中隊が装輪戦車中隊となっている。

第2大隊第3中隊所属の09式装輪装甲車

第1大隊第4中隊所属の11式装輪戦車
軽型合成大隊
軽型合成大隊は第1~4中隊まで全てが自動車化歩兵中隊で構成されている。

軽型合成大隊のナンバー中隊は全て装甲猛士を装備している。
火力中隊(第5中隊)
火力中隊は重迫撃砲を装備する火力支援部隊である。火力中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が5である。
重/中型合成大隊には120ミリ自走重迫撃砲が、軽型合成大隊にはPCP001型82mm速射迫撃砲が6~9門配備されている。また火力中隊には偵察狙撃小隊が置かれ武装偵察や浸透狙撃等を担当する。詳細は前回の記事参照
支援保障中隊(第6中隊)
支援保障中隊は大隊を前線で支援する工兵、偵察兵、修理兵等で編成されている。支援保障中隊所属の車両は4桁の車体番号の6桁目の数字が0である。



各合成大隊の支援保障中隊には大隊の種類に応じた各種工兵車両が配備されている。


工兵小隊には小型の地雷処理ロケットが配備されている。

第3大隊第6中隊の装甲回収車

合成大隊支援保障中隊無人機小隊には個人携行UAVが配備されている。
なお資料によっては偵察小隊は武装偵察分隊と無人機偵察機分隊で編成され大隊本部直轄とされている。
合成大隊は上記のような編成をしている。
砲兵大隊
砲兵大隊は旅団所属の砲兵部隊である。大隊は大隊本部、3個122ミリ砲中隊、1個ロケット砲中隊、1個対戦車中隊からなる。
大隊本部
砲兵大隊本部には中距離砲兵偵察レーダーや砲兵偵察車、砲兵指揮車が配備されている。

砲兵指揮車


砲兵大隊に配備されている偵察車両。
デジタル化されたこのような偵察車が配備され大隊はテレビ、赤外線、レーダーの三種類の偵察手段を有している。

また大隊には無人機小隊が編成されており砲兵観測用の無人機を運用してる。
122ミリ砲中隊
合成旅団隷下の砲兵大隊には3個122ミリ砲兵中隊が編成されている。各砲兵中隊は6~9門の122ミリ砲を装備しており大隊で18~27門の122ミリ砲を運用している。

重型合成旅団には07式122ミリ自走砲が配備されている。

中型合成旅団には09式122ミリ装輪自走砲が配備されている。

軽型合成旅団には09式122ミリ自走榴弾砲が配備されている。
ロケット砲中隊
合成旅団隷下の砲兵大隊には122mm自走40連装自走ロケット砲を装備する1個中隊が編成されている。


重型合成旅団には装軌式、中型、軽型合成旅団には装輪式の122mm自走40連装自走ロケット砲が配備されている。
対戦車中隊
人民解放軍陸軍において対戦車部隊は砲兵科の管轄であり、合成旅団隷下の砲兵大隊には1個対戦車中隊が置かれている。1個対戦車中隊は9両の対戦車車両で編成されている。なお対戦車ミサイルを配備出来ていない対戦車中隊には装甲科から払い下げられた59式戦車からなる戦車中隊が対戦車戦用に配備されている。


重型合成旅団にはHJ-10自走対戦車ミサイルを装備した対戦車中隊が編成されている。この中隊は9両のHJ-10発射機と指揮車、弾薬補給車で編成されている。

中型、軽型合成旅団にはHJ-9自走対戦車ミサイルが配備されている。

対戦車中隊に配備されている02式100mm装輪自走対戦車砲。86式100mm対戦車砲の後継として採用された自走対戦車砲である。人民解放軍陸軍において対戦車砲は砲兵科の管轄であった名残りからこの種の自走対戦車砲も砲兵科の装備として配備されている。

対戦車中隊の代わりに装甲科から払い下げられた59式戦車で編成された戦車中隊が置かれている場合もある。
参照記事
新浪军事 中国陆军组建超30个中型合成旅 或装备9000辆轮战 https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-06-03/doc-ihvhiews6456529.shtml
新浪军事 我军侦察营配备无人机侦察车 可对重要目标渗透监视 http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2018-06-29/doc-iheqpwqz0047502.shtml
新浪军事 我红箭10导弹连超视距攻击 一次齐射可重创美装甲旅 http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2018-08-29/doc-ihikcahf1573094.shtml
新浪图片 战场生命守护神!我陆军作战部队增编卫勤保障新战力 http://slide.mil.news.sina.com.cn/l/slide_8_199_70831.html/d/1#p=1
大隊
大隊(中国語で营)は人民解放軍おいて旅団より下位でより大隊上位の部隊である。大隊長は少佐又は中佐
合成大隊
合成大隊は歩兵科、装甲科等の部隊からなる諸兵科連合部隊である。現在集団軍隷下の歩兵、装甲部隊は全てこの合成大隊に改編されている。
合成大隊は6個中隊からなり1~4のナンバー中隊、火力中隊(第5中隊)、作戦支援中隊(第6中隊)、から編成される。炊事や衛生等の後方支援部隊をまとめた「支援保障中隊」なる中隊があるとする情報もあるが、私はこれは大隊の本部管理中隊の事を指しているのではないのかと考えている。なお本部管理中隊やナンバー中隊という表現は私が便宜上用いている表現であり、解放軍の公式な表現ではないことをここに記載しておく。
大隊本部管理中隊
大隊の本部管理中隊は大隊を指揮する指揮班と衛生小隊等の支援部隊からなる中隊である。本部管理中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が0である。
本部管理中隊には重型合成大隊ならば装軌、中型なら装輪、軽型なら猛士の指揮通信型といった具合に大隊の種類に応じた指揮車両が配備されている。また大隊本部には衛生小隊が置かれている。

重型合成大隊に配備されている99式指揮通信車

中型合成大隊に配備されている09式指揮


軽型合成大隊に配備されている猛士指揮通信型


大隊本部には救急車を装備した衛生小隊が配備されている。
ナンバー中隊
ナンバー中隊に関する詳細は前回の記事を参照。ナンバー中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が1~4である。
大隊隷下のナンバー中隊は大隊の種類に編成が異なる。
重型合成大隊
重型合成大隊では第1、第2中隊が機械化歩兵中隊、第3、4中隊が戦車中隊となっている。

第1大隊第3中隊所属の99式A戦車

第4大隊第3中隊所属の99式A戦車

第4大隊第1中隊所属の04式歩兵戦闘車
中型合成大隊
中型合成大隊では第1~3中隊が軽機械化歩兵中隊、第4中隊が装輪戦車中隊となっている。

第2大隊第3中隊所属の09式装輪装甲車

第1大隊第4中隊所属の11式装輪戦車
軽型合成大隊
軽型合成大隊は第1~4中隊まで全てが自動車化歩兵中隊で構成されている。

軽型合成大隊のナンバー中隊は全て装甲猛士を装備している。
火力中隊(第5中隊)
火力中隊は重迫撃砲を装備する火力支援部隊である。火力中隊所属の車両は4桁の車体番号の2桁目の数字が5である。
重/中型合成大隊には120ミリ自走重迫撃砲が、軽型合成大隊にはPCP001型82mm速射迫撃砲が6~9門配備されている。また火力中隊には偵察狙撃小隊が置かれ武装偵察や浸透狙撃等を担当する。詳細は前回の記事参照
支援保障中隊(第6中隊)
支援保障中隊は大隊を前線で支援する工兵、偵察兵、修理兵等で編成されている。支援保障中隊所属の車両は4桁の車体番号の6桁目の数字が0である。



各合成大隊の支援保障中隊には大隊の種類に応じた各種工兵車両が配備されている。


工兵小隊には小型の地雷処理ロケットが配備されている。

第3大隊第6中隊の装甲回収車

合成大隊支援保障中隊無人機小隊には個人携行UAVが配備されている。
なお資料によっては偵察小隊は武装偵察分隊と無人機偵察機分隊で編成され大隊本部直轄とされている。
合成大隊は上記のような編成をしている。
砲兵大隊
砲兵大隊は旅団所属の砲兵部隊である。大隊は大隊本部、3個122ミリ砲中隊、1個ロケット砲中隊、1個対戦車中隊からなる。
大隊本部
砲兵大隊本部には中距離砲兵偵察レーダーや砲兵偵察車、砲兵指揮車が配備されている。

砲兵指揮車


砲兵大隊に配備されている偵察車両。
デジタル化されたこのような偵察車が配備され大隊はテレビ、赤外線、レーダーの三種類の偵察手段を有している。

また大隊には無人機小隊が編成されており砲兵観測用の無人機を運用してる。
122ミリ砲中隊
合成旅団隷下の砲兵大隊には3個122ミリ砲兵中隊が編成されている。各砲兵中隊は6~9門の122ミリ砲を装備しており大隊で18~27門の122ミリ砲を運用している。

重型合成旅団には07式122ミリ自走砲が配備されている。

中型合成旅団には09式122ミリ装輪自走砲が配備されている。

軽型合成旅団には09式122ミリ自走榴弾砲が配備されている。
ロケット砲中隊
合成旅団隷下の砲兵大隊には122mm自走40連装自走ロケット砲を装備する1個中隊が編成されている。


重型合成旅団には装軌式、中型、軽型合成旅団には装輪式の122mm自走40連装自走ロケット砲が配備されている。
対戦車中隊
人民解放軍陸軍において対戦車部隊は砲兵科の管轄であり、合成旅団隷下の砲兵大隊には1個対戦車中隊が置かれている。1個対戦車中隊は9両の対戦車車両で編成されている。なお対戦車ミサイルを配備出来ていない対戦車中隊には装甲科から払い下げられた59式戦車からなる戦車中隊が対戦車戦用に配備されている。


重型合成旅団にはHJ-10自走対戦車ミサイルを装備した対戦車中隊が編成されている。この中隊は9両のHJ-10発射機と指揮車、弾薬補給車で編成されている。

中型、軽型合成旅団にはHJ-9自走対戦車ミサイルが配備されている。

対戦車中隊に配備されている02式100mm装輪自走対戦車砲。86式100mm対戦車砲の後継として採用された自走対戦車砲である。人民解放軍陸軍において対戦車砲は砲兵科の管轄であった名残りからこの種の自走対戦車砲も砲兵科の装備として配備されている。

対戦車中隊の代わりに装甲科から払い下げられた59式戦車で編成された戦車中隊が置かれている場合もある。
参照記事
新浪军事 中国陆军组建超30个中型合成旅 或装备9000辆轮战 https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-06-03/doc-ihvhiews6456529.shtml
新浪军事 我军侦察营配备无人机侦察车 可对重要目标渗透监视 http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2018-06-29/doc-iheqpwqz0047502.shtml
新浪军事 我红箭10导弹连超视距攻击 一次齐射可重创美装甲旅 http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2018-08-29/doc-ihikcahf1573094.shtml
新浪图片 战场生命守护神!我陆军作战部队增编卫勤保障新战力 http://slide.mil.news.sina.com.cn/l/slide_8_199_70831.html/d/1#p=1
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます