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映画感想『キュレムVS聖剣士ケルディオ』

2012-07-17 15:19:30 | ポケモン
 朝6:00に起きて6:20頃の列車に乗って……
8時過ぎ頃に開く映画館の前にその1時間以上も前から並んで……
劇場版ポケットモンスターベストウイッシュ『キュレムVS聖剣士ケルディオ』を観てきました。

 観に行きたい映画って初日朝早く並びに行く時点で
既にワクワクドキドキなんですよね。だから毎度早く並びに行く。
それについて前日、友達とご飯を食べたときに熱く語ったら
「おまえ人生楽しんでいるな」って。

 そんなわけでいつも通り、早起きして並びに行くと、
普段なら確実に最前列かそれ近くに並べるはずが、既に長蛇の列。
何事かと思ったら「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」のチケット販売のためだそうで。

 というわけで、映画館に入ってチケットを使い、映画を観るまでは
ポケモンのすれ違い通信をしながら待機していました。

 ここから以下、ネタバレになります。普段なら白塗りするんですけど、
ブラウザによって隠れる意味がなくなるんで、普通に書きます。







 わかりやすい感想:悪く言えば薄っぺらい/よく言えば少年が大人へと成長していく王道物語

 お話の内容は、単純にイニシエーション(成人への通過儀礼)なんですよね。
 少年が冒険を通じて一人の立派な大人になっていく物語です。

 この物語の主人公はサトシではなく、ケルディオという一匹のポケモン。
彼(?)は師と仰ぐ3匹の聖剣士とよばれるポケモンたちに従事し、
自らも彼らに並ぶ立派な聖剣士となるべく日々修行に明け暮れています。

 しかし一日も早くあこがれの聖剣士になりたいケルディオは、
あるとき、師匠の言いつけを破って、聖剣士への登竜門というべき儀式
「キュレムとの対決」に勝手に臨んでしまいます。

 しかし、キュレムの力は彼の想像以上に強大で、
目の当たりにしたケルディオは師を犠牲にその場から逃げ出してしまい……
 そして、命からがら逃げた先で、旅を続けていたサトシ達との邂逅を果たす
……というのが、プロローグで、ここからケルディオが、キュレムの追撃から逃れながらも
聖剣士としての資質を見直し、「戦いへの覚悟」をするという流れ。

 予告や、直前にコロコロコミックで展開された短期連載作品にて、
全編バトルに次ぐバトルということはすでにわかっていたので、
ここらへんで内容は薄っぺらいかなと大人心には思いました。
道理で短編作品をつけたわけだ(苦笑)、なんて。

 しかし、これからを生きる子供の方には是非とも見てほしい内容だとも思いました。

 映画の構図は至極シンプルですが、

 「少年がどうしようもない出来事に挫折するも、
  仲間の助けを得てこれを乗り越え、また一つ大人になる、
  ないしは大人になることがどういうことかを知る」


 というメッセージがこの映画に詰まっていると思います。
そういう視点で見ていくと、この作品はテーマ性はこれまでで
一番子どもに向けられたものとして、良い作品だと思いましたよ。

 昨年の『ビクティニ』に続き、ベストウイッシュの映画はどうもスペクタクルに欠ける感じがしますが、
 いずれもつくりが手堅い、傑作ばかりだと思います。

 これなら来年にも期待できそうです。
 予告にてゲノセクトがすでに出ていたので、
 おそらく来年の主役ポケモンは3DS版の新ポケモンになると思いますが……

ZEKROM

2011-08-02 15:26:31 | ポケモン


 映画公開記念って事で、一年近く前の作品の再公開ですがゼクロム。
ちなみに見てきたのはレシラム。暇ならゼクロムも見に行こうと思います。

 BWでポケモンの立場が入れ替わる要素を、映画にも取り入れたのは面白かったです。
 よく聞く批判の内容にあるよう、あからさまな分割商法でしたけど、実際片方見たら十分内容を把握できるので一回だけでOK。
 二回目以降も見に行きたい人にもう片方をおススメ、というのが本来の目的かと思います。

 肝心のお話としては過去のシリーズに比べると、
話のスケールやバトルの迫力は控えめな印象があったのですが、
去年の映画が最低二回見ないと訳分かんないというか、
細かい部分での伏線を楽しめない内容だったので、
今回の方が分かりやすくって、ちょっと思わず泣きそうになったりで良かったです。

 ということで意外と話の構成は、最近のポケモン映画の中でも良かった方だと思います。
 サトシと、1000年以上ずっと一人ぼっちだったビクティニとの交流が共通の軸のようで。
 クライマックスでの宇宙近くで凍え行くサトシの「ごめんな……約束守れなくって」の一言はズルイ。

 でもちゃんとハッピーエンドで締めくくられます。安心。
ラティオス・ラティアスのような明確ではないですが、「死」を描く
甘えのない終わり方も好きですけど。
 先ほども述べたとおり、二回目見る人のためにも作られている映画ですし。
バッドエンドで終わるとか分かっていたら、子供心には次見ようなんて考えないでしょうね。
 理想と真実というゼクロム、レシラムそれぞれの持つテーマも
映画の要所要所に盛り込まれていて、堅い作りになっていました。

 悪いところを強いて言うなら、ビクティニが可愛いあまり、
ゼクロム、レシラムの影が薄すぎてしまったこと。

 バージョン違い映画、というだけあって両者が入れ替わっても大した影響がない様に作られている結果、
 両者の登場シーンから対決までの流れはドラマチックなんですけど、
 後半となるとサトシとビクティニのやり取りがメインになってしまい、
 ゼクロムレシラムそれぞれのキャラクター性というか
存在意義が、「単に強い&でかいポケモン」というだけのものに。

 ラストに至っては大地の剣(城)を地上に戻す手伝いをしてから、
どこかへ消えていく、というものになってしまっています。

 要するに「あいつら、どこが英雄だったんだろう」と……いや、ちゃんと
活躍はしていたんですよ。
 つまりビクティニの可愛さが罪だったんだと。

 それから話が最初に戻りますが、OPでのポケモン紹介のくだりがピカチュウ
以外すべてBWシリーズのみで構成されているのは地味に感心したり。

 既存のポケモンがいなくとも、地球上の生態系を表現できるように
揃えているゲームフリークスタッフの意気込みがここで更に強調されているなと思いました。

 個人的にはDPtでもうポケモンは増えすぎて扱うのがうんざりだったので、
ピカチュウ&ニャース以外をほとんど「なかったこと」にしているBWシリーズは結構好きです。