璋子の日記

Beside you

変形関節症のメカニズム

2006年10月06日 22時00分42秒 | 闘病記録、お役立ち日記

いまだにリウマチと関節炎の違いを、
多くの方は、患者さんも含めて知らないといっていいのではないでしょうか。
膠原病の慢性関節で関節が変形する病と多発性関節炎の違い、あるいは変形関節症の違いって、なんなのでしょうね・・・・
いくつかの体験をしてきたわたくしでも、正直よくわかりません。



(何となく、朝顔の写真をここに載せたくなりました。)

医者は、レントゲン検査と血液検査の結果を見て判断するようですが、判断できない医者も多く、診断が下された場合でも誤診が発生します。ましてや、血液検査を自分でできないわたくしたちに、またその検査結果を分析できるほどの病理学的知識のない多くの患者には分かりようもない。捻挫と骨折の違いが分かるといったレベルではなく、そういうわけにはいかないみたいです。

困ったことに、それぞれのレベルにおいて見た目に違いがなく、
当人における痛みや機能といった点でも、さほどの違いがあるとも思われないことが、分からなさをますます複雑にしているのかもしれません。
なのに、対症療法で処方される薬が、かなり違ってくるというのは怖い。
さらに厄介なことに、人間の体は変わるということで、ある時期までは関節炎に過ぎなかった症状が、ある時期から変形関節症となり、変形関節症だと思われていたものが、ある時期に膠原病を併発して悪性のリウマチに変わり得るということで、
わたくしの場合は、その逆もあるという強気な立場です。

今般、悪性の慢性関節リウマチと診断されたわたくしの手の指や体中の関節の状態が、いま、変形関節症と診断されています。
その変形関節症について、ネットでも一般人向けにこうしたサイトがありましたので、ご紹介しておきます。
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm120/kouza/oa.html

そもそも、
関節部位の軟骨が磨り減ったり、消滅してなくなったりするということは、
コラーゲン線維などで構成されている正常の軟骨がすでに異常な状態になっているということで、関節の軟骨を構成している物質が何らかの理由によってなくなったということじゃないのかとわたくしは理解したわけです。

どうせ、理由が分からない病気ですから、
そこで、わたくしは、関節軟骨の正常な状態、その構成物質について調べてみました。
関節軟骨は、細胞性、外細胞性要因で構成されるといった説明では、何のことか分からない。
細胞性構成要素=骨細胞、
細胞性外構成要素=コラーゲン、プロテオグリカンとたんぱく質
というのを知った段階で、やっと先に進めました。

コラーゲンというのは、分子レベルでいうとポリペプチド鎖といったたんぱく質で構成されていると説明されており、ポリぺプチド鎖というのは、連結したアミノ酸の個数が少ないたんぱく質のこと。
そういった説明にピンと来ないわたくしでも、コラーゲン線維にいくつかの分子型があって、どうもそれぞれの作用を円滑に保持する糊のような役目を果たしているらしいことに注目し、
一方、プロテオグリカンという細胞間質は、電気的に陰性で水との親和力が強いといった性質に注目しました。
つまり、軟骨への栄養を運んで拡散し、コラーゲン線維が伸び縮みする糊のような役目を果たす手伝いをしていると理解していいのではないかと。

このコラーゲンの退化が、変形関節症の基本です。
厄介なことは、そのコラーゲン線維の型が遺伝的に決まるということでした。

先日、父が、わたくしの手足を眺めながら、
「(自分の手足と)似てるなあ・・・」と目を見開いたときの表情を思い出します。
やっぱり、親子ね・・・と再認識したわたくしたち親子の会話は、いま思い出しても笑えます。
笑っている場合ではないのですけれど。

話を続けると、
関節軟骨の退化、劣化は、細胞レベルでいうと、骨細胞、滑膜細胞や好中球などから蛋白溶解性酵素の放出の結果起こるという説明。
その蛋白酵素を調べてみましたら、
コラーゲン酵素=コラーゲンを破壊する
ストロメリシン=細胞間質を破壊する
好中球エストラーゼ=エストラーゼを破壊する

難しいことを飛ばして、さらに調べていくと、
こうした悪い酵素を調整するものも本来はちゃんとあることも分かりました。
メタロプロテーゼという物質です。
このメタプロテーゼとプロメテーゼの間のバランスが悪くなったときに、軟骨に退行変性が起こるといった項目に行き当たっとき、わたくしの中で何か開眼された思いでした。
なぜそうなるか・・・・は、いまなお研究が追いつかず分かっていない。
けれど、ウィルスでもない、外から入ってきた何かでもない。
体内の細胞レベルでのバランスが悪くなったときに、こうした状態になる!

そして、さらに素人でも分かったことは、
軟骨変性が見られる部位が膝などに多いことから、体重負荷による砂防内部への圧縮力が大きな影響を及ぼしているといったこと。
そこから分かったことは、緊張も含めてのストレスの大部分を骨結合部分で吸収している軟骨でも、吸収しきれないほどのストレスがかかった軟骨は変形するといった自然の摂理。

軟骨での摩擦の過多による消耗の大きさ、
つまり反復される新藤や摩擦、負荷が疲労して起こるということ。
軟骨の外にある神経筋肉も当然それに準じていることを考えると、
遺伝的要素があろうと、これまで何とか健康を保持してきた経緯を考えれば、
それが直接の原因ではない。
変形関節症が「ライター病」と一部では称されている所以は、まさにここにあります。

軟骨に歪みが生じて変形にいたる状況を図解したものも見てみましたが、
それによれば、軟骨が変形するのは、
1.機械的物理的な衝撃
2.筋の収縮を含む、コラーゲン線維にそれを変形させる縦の力が加わる
3.上記の2の反対で、軟骨への圧縮力
4.微細骨折

などによって生じた外傷が、軟骨の代謝そのものを変えてしまうこと。
つまり、栄養物質を始めとした正常な状態を保持し機能を担保する物質が、流出したり、細胞内での浸透圧を異常にするということが、結果として直接の原因となるということです。

変形した軟骨内では、蛋白溶解酵素の濃度が上がったりして、いわゆる化学変化が異常になり、さらに病状を悪化させる。
潜在的にあった遺伝的な要素が作動するのは、この辺りからで、
そこへホルモンやその他の代謝性酵素も悪く作用し始めて、病状悪化へと突き進む。

実に神秘的なことが生じているのだと改めて驚きました。
自分の病状なのに、神秘的だとは不謹慎かもしれませんが・・・・
そのことを、わたくしはここ数日、感じることができるようになりました。
心身一如という言葉と共に。


 

 





 

 



 

 

 



 


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