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オランダ生活  → 設計事務所 in 名古屋

2004年から2年間、オランダへ建築留学。その後、東京で勤務、現在は名古屋で子育てしつつ、設計事務所をやっています。

Almere 1

2005-02-28 07:24:15 | オランダ建築
今日は、Stylos主催のエクスカージョンでアルメラという都市に行って来ました。アルメラは、アムステルダムから電車で20~30分のところにある新しい街で、アムステルダムのベッドタウンというカタチで発展してきました。
街の発展にともなって、アルメラのマスタープランのコンペが行われ、レム・コールハースの案が選ばれ、それ以降、集合住宅からシアターなどの街の施設まで、様々な建築家によるプロジェクトが進行中です。

この写真はUN StudioによるLa Defefenceというオフィスビル。柵があって、中には入れませんでした。。。残念。
壁面の素材にこだわっていて、日の光の反射で表情が変わるらしいのですが、曇りなのでそれもあまり見れず。

アムステルダム

2005-02-14 07:40:12 | オランダ建築
ベルラーヘに所属の佐野さんとアムステルダムに行って来ました。
昼はけっこう晴れてたのに、夕方になって雨が降ってきて、かなり寒かった、、、。

オープンエアスクール(J.Dukiker&B.Bi jvoet)(日曜だから閉まってた…)
モンテッソリ小学校(H. Hertzberger )(写真はこれ)
リートフェルトアカデミー(Gerrit Thomas Rietveld他)
アムステルダムの孤児院(子供の家、A. E. van Eyck)
など、オランダ近代建築を見てきました。

オランダの近代建築はかなり好きです。
現代建築はスクラップ&ビルドの観があって、薄っぺらい印象があるけど、ダッチモダンは軽快さと重厚さを持ち合わせていて、見ていて気持ちがいい。
オランダの現代建築って、いい意味でも悪い意味でも、見てて気持ちいいもの、きれいと呼べるものではないからね・・・。まぁ意図的にそうしているとは思うのだけど。

夕方から、旭丘高校の同級生で現在ヴィール・アレッツのアムステルダムの事務所で働いている鬼頭くんに会って、3人でインドネシア料理を食べてきました。鬼頭くんは、佐野さんの京都工繊時代の研究室の先輩でもあるのです。
こないだまで、鬼頭くんがオランダにいることも佐野さんの先輩だということも全然しらなくって、友達に聞いてびっくりでした。
世界はせまい。特に建築の世界は本当にせまい、、、。

ヘルツォーグ&ド・ムーロン展覧会

2005-02-13 07:25:53 | オランダ建築
NAi(オランダ建築協会)で行われているスイスの建築家ヘルツォーグ&ド・ムーロンの展覧会に行って来ました。
東京の青山にできたプラダの模型から、かなり以前のプロジェクトの表層につかわれたマテリアルや、最近のプロジェクトの模型まで、ところせましと展示されていました。

模型の量は圧巻です。

ブラッド・ピット at OMA

2005-02-09 08:48:56 | オランダ建築
OMA勤務の白井さんと夕御飯を食べてきました。小西くんと岡本くんと4人で、ロッテルダムのセンターにある中華に行ってきました。
白井さんは、12月に京都工芸繊維大学と早稲田大学で講演会をして、そのあとCCTVのプロジェクトのために中国の北京に行くという話だったのですが、なぜかまだロッテルダムにいらっしゃるのです・・・。3月には北京に行くって言ってましたがどうなることやら・・・。なんか去年の1月ころからもうすぐ北京に行くと言っているのに、結局のびのびになってるみたいだし。

そうそう、去年の11月に、ブラッド・ピットがOMAに来たんだそうです!!すごくない?!ブラピだよ~~!!
ブラッド・ピットは以前、建築を学んでいたんですね。ロサンゼルスのフランク・O・ゲーリーの設計事務所でインターンシップをしていたこともあったとか。OMA内では、レムから超重要人物が来るから事務所をきちんとしておけ、といわれ、みんな誰が来るかわからないから「Mr.X」と呼んでヨーロッパのどこかの政治家なんじゃないの?って予想していたらしいんですが、実はびっくり、ブラッド・ピットだったんだそうです。
とは言っても前日にはブラピだと所員の人もわかっていて、女性の所員はみんな当日、着飾ってきてたそうで。。。いやいや、気持ちはすごいわかる。
当日は6時間も事務所を見学していったそうです。いいなぁ、ブラピ見たかったなぁ~~。
でもあんなに有名なスターになっても、建築の事務所に見学に来るなんて、ほほえましいですよねぇぇ。

日本だったら、菊川怜が東大の建築学科出身で有名ですけど、どれくらい建築に興味あるんでしょうね?
東大に在籍していたときからモデルなどの仕事で忙しくてあまり学校には来れてなかったそうで、卒業設計のできもあんまりだったという話は聞いておりますが、まぁそりゃ、建築の課題はしっかりやろうと思ったら鬼のように時間がかかるから、他の仕事との両立は難しいからしょうがないんでしょうね。卒業しただけでも素晴らしいと思います。いやいや、嫌味じゃなくって、本当にそう思う。
だって、私がモデルになれるほど美人だったら、大学で建築なんて学んでませんよ。大学にいたころは(って今も大学生なんですが)、製図室で徹夜がしょっちゅうだから、化粧だってほとんどしなかったし、模型や製図道具でお金使うから、ファッションにもあんましお金かけれなかったし。
まぁ、でも、建築やってても、ちゃんとオシャレなかわいい女の子もけっこういたし、私がかわいい格好してなかったのを建築だけのせいにはできないんだけどね。

まぁでも、できることなら、今後、日本に帰った後は、きちんと格好にも気を使って、仕事もできる「いい女」になりたいと思ってます。がんばるぞ~~

Het Souterrain by OMA

2005-01-20 13:33:04 | オランダ建築
今日は、MasaとKeizoと小西くんと4人でデンハーグに2004年の12月にオープンしたOMA設計のトラムの駅を見てきました。普段は地上を走っているトラムがこの場所では地下へと入っていて、そのトラムの駅の上には駐車場が細長く伸びています。
OMAらしい素材の使い方がやはりおもしろかったです。駅のプラットフォームは木材のフローリングで柔らかい雰囲気になっていました。駐車場へのスロープや駅へのエスカレーター、階段などがシンプルなんだけど、うまいこと採光になっていたり、退屈させない空間を作り出していて、さすがだと思いました。これがOMAの代表作ということには決してならないと思うけれど、デンハーグに行くことがあれば、見る価値があると思います。

そのあと駅前のリチャード・マイヤーを見て、その中にデンハーグの都市計画のインフォメーションセンターがあるんだけど、そこで無料でOMAのトラムの駅Het Souterrain計画のCD-ROMをゲット。ラッキー。それから4人でコーヒー飲みながら、長々と将来について憂いてしまいました。建築界の将来から、自分の将来、さらには遠距離恋愛になると女はなんで何らかの約束を求めるのか、ということについてなどなど、私は久々に彼らに会ったからっていうのもあって、やったら長く話してました。

それから、夜の八時からはスタジオのメンバーで打ち上げ。Rosa(結婚していて夫とデルフトに住んでいるポルトガル人)の家でパーティーをしました。このメンバーとも、もうお別れだと思うとかなり寂しい・・・。まぁ何人かとはまた同じスタジオになるとは思うけど・・・。このスタジオのメンバーは、私はすごい気に入っています。みんな優しくていい人ばかりだったと思う。しょっちゅうパーティー開いたり、楽しかった。だからこのメンバーが別れてしまうのがすごく残念なのです。
Rosaはスペイン料理のトルティージャや、簡単なパイを作ってくれて、他にもみんながいろいろ持ち寄ったのでだいぶおなかいっぱいになりました。ワインも大量にあったし。みんなが卒業して国に帰ったら、それぞれの国を旅行したいねぇ、、、なんて話してました。日本→韓国→中国→台湾→マカオ→シンガポール、それからイタリア→ポルトガル→アイルランド→ドイツ→リトアニア。でもアメリカ大陸はいないねぇ。私の彼氏がいるからメキシコは行けるよ、、、なんてことを勝手に計画していました。みんなで旅行するのは無理だろうけど、でもそうやって世界中に友達が増えたのはすっごい楽しいな。

夜中まで飲んでたので、このままほぼ徹夜でそのまま空港いって、オランダを発つことになりそうです。まぁ飛行機でいやってほどたくさん寝れるしね。

久々の青空!

2004-12-20 06:41:08 | オランダ建築
レポートを家にこもってやらないといけないっていう日曜にかぎって、久しぶりに気持ちのいいくらいの晴天!
気晴らしにエラスムスブリッジのほうまでサイクリングしてきました。

この写真は、オランダの建築家ヴィール・アレッツによる集合住宅。エラスムスブリッジのすぐ近くにあります。

大学もこの一週間が終われば冬休み!そのぶん、今週はハードだけど、がんばります。。。

Kenneth Frampton

2004-12-04 10:04:20 | オランダ建築
ベルラーヘにケネス・フランプトンのレクチャーを聞きに行ってきました。
ケネス・フランプトンはロンドンのAAスクール出身の建築史家で、もうだいぶ長いことコロンビア大学で教えています。
このフランプトンのレクチャーは、Master Classというベルラーヘで行われる5日間のプログラムの一貫として行われているんだけど、一般の人も他のレクチャーと同じように聞きに行くことができます。さすがに、あまり建築関係の人がいない今年のレクチャーのなかで、唯一、建築界の大物が来るというだけあって、TUから見に来る人もすごく多く、見れないで隣室でビデオでレクチャーをみるはめになった人もたくさんいました。
レクチャーがどうだったかというと、Master Classの一貫、というわりには、正直いってあまりおもしろみのないレクチャーでした・・・。期待が大きすぎたのでしょうかねぇ。megalopolisにおけるmegaformもしくはmegastructureが中心のテーマなのですが、結局、近代から現代までの歴史のレクチャーを聞いたというかんじ。スライドで(パワーポイントではないあたりが年代を感じますよね)いろいろな建築のプロジェクトを紹介していくというものでした。建築史家だからあたりまえなのかもしれないけど。このレクチャーからMaster Classはどう進めていくのでしょう。なかなか方向性をつかむのが難しそう。新しい発想を生み出すきっかけになりそうな話ではなかったので・・・。
それにしても、74歳という年齢にもかかわらず、2時間のレクチャーにプラスして30分ちかい質疑応答を難なくこなしているところはさすが、ですね。

このレクチャーの前にフランプトンのMordern architectureを読んでみようと思って、UKのamazonに注文したのに、発送が遅れますってメールが今になって届きました。注文してから1ヶ月くらいたつんだけど・・・サービス悪いなぁ。


デルフト市

2004-11-25 02:48:04 | オランダ建築
今日は、以前、Schie-Oever Areaプロジェクトを発表した経緯で、デルフト市の都市計画をやっているかたから資料を見せていただくという機会をいただきました。

私は、Urbanismの勉強はしていないので、目新しい話ばかりでおもしろかったです。
やっぱりオランダの街は「水」をどう扱うのかが、非常に大きなテーマとなります。デルフト市でも、デルフトを貫通してロッテルダムまで流れるSchie運河とは別に、デルフト市内での水のサーキュレーションをどのようにまわすか、というのが非常に大きな問題だそうです。簡単に説明すると、

・常に水を循環させる必要がある。行き止まりの運河は、栄養の高い水がたまって生態系に影響を与えてしまうことがあり、さらに臭いが問題になる。デルフト市内では、大きく分けて5つの水のサーキュレーションシステムがあるが、ひとつのサーキュレーションをできるだけ長くすることによって、水が空気と触れる時間を長くし、水の量の変化を少なくする。
・雨の少ない夏と雨の多い冬とで、水の量を一定に維持するために、バッファー(ため池みたいなものだと思われます)を作る。
・雨水と下水をわける必要があるが、古くからの市街地は道が狭いためにそれらを分離することができなく、そのためサーキュレーションシステムとは独立したポンプシステムを用いる必要がある。

アーバニズムを勉強している友人の話では、オランダはほとんどがpeatという泥炭で埋め立てられているそうです。peatは大量の水分を含んでいるため、その水分が失われると量が減ってしまい、現在、オランダの大部分が水面下にあるのは、国土のほとんどがpeatでできているため、地盤沈下が起こってしまった結果だそうです。そのため、現在ではpeat以外の土壌が用いられるようになったとか。建築を作る場合も、peatの上に、違う土壌をひいて地盤沈下しないようにしてから作るみたいです。

水の話の延長で、エコロジーの話も考えさせられました。水辺を含むグリーンの地域をどのようにつないでいくか、ということをきちんと計画しているのです。
オランダの街は、日本の街に比べて比較的小さいのですが、それは、街の周囲のグリーンの地域を開発してはいけないという法律があるため、日本のように無限に街が拡大していくということはありません。
デルフトの場合も、周囲はグリーンで囲まれているのですが、さらに、デルフト市内にもグリーンのベルトを確保してやり、孤立したグリーンをなくすように計画されています。鉄道や道路で生態系を分断しないように、非常に細やかに神経をつかっているようでした。

あとは、オランダ特有のものとして、自転車の道の整備です。オランダ人は好んで自転車に乗ります。7km以内であれば、自動車より自転車を選択するそうです。環境のためにも、自動車より自転車をつかってほしい、そのためには、快適で便利で安全な自転車のための道を整備してやれば、自然と誰もが自転車を使うようになるのだそうです。

一時間半ばかり、デルフトの都市計画の説明をしていただいたのですが、オランダの基本的な街の計画の方法が聞けて、かなり興味深かったです。どのように街を発展させるか、ではなくて、どのように街を快適にしていくかという視点で計画されているんですよね。