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誰も知らない、ものがたり。

気ままに、小説を書いたり作詞作曲したオリジナル曲を投稿していきます。

オリジナル小説「Quiet World」 15

2022-04-17 14:42:27 | ものがたり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 前の話を読む      愛のAI。それは、感謝する情緒を持つAIであると、ユリは言った。  マルコはその愛のAIであると。    この新世界で進みつつある人間社会の急激な縮小。  これを主導しているのが、優生思想の一部支配層の人間から、今や効率 . . . 本文を読む

オリジナル小説「Quiet World」 14

2022-04-10 15:33:45 | ものがたり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 前の話を読む    人が自分たちの知的労働生産の効率化の為に生み出したAIが、いつしか全体最適の目的に沿って人間社会を淘汰しはじめる。  まさか、そんなことが本当にあり得るのだろうか。  しかし、ユリや博士はその可能性に恐れ、苦悩していた。 「それが、ユリさんの仰る、 . . . 本文を読む

オリジナル小説「Quiet World」 13

2022-04-03 20:33:50 | ものがたり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 前の話を読む   「やはり、それは本当のことだと仰られるんですね・・・」  ケンがそう聞き返した言葉に、ユリはうなずく。 「・・・ええ。さっきも少しそんな話に触れたけど、博士と一緒に私たちが奴らの手から逃れてここにやって来る前は、あくまで最悪想定としての仮説の一つだった . . . 本文を読む

オリジナル小説「Quiet World」 12

2022-03-27 14:09:07 | ものがたり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 前の話を読む    ゆりの見つめる先で、博士と宝来に新たな身体となる機体をつくってもらったマルコが、大型の作業用重機型ロボットを操り、人に交ざって雪かきをしている。  時折雪かきを行っている数名の集落の住人から笑い声がおこる。その目線の先にはマルコがいた。何やらマルコが調 . . . 本文を読む

オリジナル小説「Quiet World」 11

2022-03-21 11:21:59 | ものがたり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 前の話を読む    ようやくカヲリは泣き止み、ケンから渡されたハンカチで頬の涙をぬぐう。  白崎ゆりは、優しい微笑みを湛えたまま言った。 「カヲリちゃんは、やっぱりお父さんに似てるわね」  涙をふきながら、白崎ゆりの瞳を見るカヲリ。 「自分から多くは語らないけど、何 . . . 本文を読む