島田荘司「奇想、天を動かす」読了。
ミステリー界の大御所の20年ちょっと前の作品。
消費税導入時に、変なオジサンが、たった12円の消費税の支払いを無視した結果、店主とモメて殺してしまった事件が発端なんだけど、吉敷刑事の執念の捜査により判明していく動機・過去がもう大変。
戦後の樺太残留朝鮮人問題や、警察の犯人捏造による冤罪問題を扱いながら、ミステリーとしても、北海道で起きた不可能犯罪の謎を合理的に解決するという、盛り沢山な内容。
特に、社会秩序の為のスケープゴートとして、警察が罪のない人を拷問して犯人にしてしまうっていう冤罪の問題は、今はないんだろうけど、ヒドすぎる。
警察側の人間である吉敷刑事のジレンマや怒りや青臭さが、終盤からラストにかけて胸を打ちます。
ちょっと古い(ケータイとかなくて不便そう)けど、社会派ミステリーとしても本格ミステリーとしても楽しめる作品でした。
ミステリー界の大御所の20年ちょっと前の作品。
消費税導入時に、変なオジサンが、たった12円の消費税の支払いを無視した結果、店主とモメて殺してしまった事件が発端なんだけど、吉敷刑事の執念の捜査により判明していく動機・過去がもう大変。
戦後の樺太残留朝鮮人問題や、警察の犯人捏造による冤罪問題を扱いながら、ミステリーとしても、北海道で起きた不可能犯罪の謎を合理的に解決するという、盛り沢山な内容。
特に、社会秩序の為のスケープゴートとして、警察が罪のない人を拷問して犯人にしてしまうっていう冤罪の問題は、今はないんだろうけど、ヒドすぎる。
警察側の人間である吉敷刑事のジレンマや怒りや青臭さが、終盤からラストにかけて胸を打ちます。
ちょっと古い(ケータイとかなくて不便そう)けど、社会派ミステリーとしても本格ミステリーとしても楽しめる作品でした。