吹く風ネット

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暗闇の向こう

2024年04月03日 | 言葉をつま弾く
『春一番』を作ってから二ヶ月後、ぼくは生まれて初めて恋愛詩を書いたのだが、ギクシャクして何かまとまりがなかった。この『暗闇の向こう』は恋愛詩第二弾ということになる。
 
 夜になると、二階にあるぼくの部屋から、いつも遠くにある街の灯りを眺めていた。その街には、当時ぼくが好きだった人が住んでいたのだ。
 
 
暗闇の向こう
暗闇の向こうに君がいる
月も出てない夜だけど
君がいるのがわかる
暗闇の向こうに君がいる
 
夜はすべてを隠し
冷たい壁が君を包む
暗闇の向こうに君がいる
ふと気づくと後ろにぼくがいる
 
大きな影がぼくを惑わし
たしかに今が夜だ
暗闇の向こうに君がいる
何も見えないけど誰かが呼んでいる
 
暗闇の向こうに君がいる
月も出てない夜だけど
君がいるのがわかる
暗闇の向こうに君がいる
 
 
 
 実はこの詩はまだ長かったのだが、いろんな矛盾が見えていた。何度も書き直したが、うまくできない。ということで、その部分はカットした。ただ、そのカットした中に、
 暗闇の向こうに君がいる、
 いつか聴いた歌が流れてる
という部分があったのだが、そのいつか聴いた歌が、次に作る歌のヒントになったのだった。
 
 ちなみに、現在その「暗闇の君」が住んでいる街は、ぼくの住む街からだと、小高い丘の向こうに隠れていて、昼も夜も灯りすら見えません。つまり今も君は暗闇の向こうにいるのです。
 
 
 

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