コピーライターを目指す人の日記

言葉と、人と、文章を書くことが、僕はきっと好きです。

「島はぼくらと」を読んで

2014-04-26 00:28:12 | 日記
辻村深月さんの「島はぼくらと」という小説を今日、読み終えた。
何度も泣いた。
今まで読んだ本で、間違いなくトップ3に入ります。

僕が書いたAmazonレビューを転載させてください。

____
本を読むということは、
「想像力を働かせて、
世の中の本当のことを知ること(もしくは考えること)」
だと思っています。
綺麗事ではない、ヒトの根幹にある悪意や醜さについて知ることは
大切なことだと思っています。
だけど、それだけじゃあまりに救いがない。

だから、それを知った上で、
ヒトの良いところや夢のある一面にも
ちゃんと気づいていきたいと思っています。

この小説はその両極が描かれています。

「約束」は現実社会では多く交わされますが、
そのほとんどが時が経つに連れて、
色の薄いものになっていき、
破る側のヒトはそれを気にも留めないことは多い。

だけど、
いやだからこそ、
交わされた約束が時が経っても色褪せることなく、
守られるということは尊くて、素敵なこと。

この小説で交わされた約束が
汚されることなく、守られていけばいいな。
そして自分もそうありたい、と強く思いました。

なんだか硬くなってしまいましたが、
非常に読みやすく、
趣味として本を読み始めた人、
これから読もうとしている方々にぴったりの小説です。
____


この小説ではいくつかの約束が交わされます。

現実には
愛や友情のもとの約束は守られることの方が稀で、
でもだからこそ人は前に進んでいけるということも言えるのだけど、
やっぱり僕はそれを「せつない」と感じてしまう人間です。

(精神的に)幼い頃に交わした約束を
「子供だね」って顔して反故にされると、
まるでその時の自分が無かったことにされるようで、
本当にせつない。


僕は男女関係なく昔の知り合いに会うのが、少し怖い。
その人が、昔の僕や昔のその人自身を大切に思ってくれていない気がして。

僕は今の僕も好きだけど、
昔の僕も好きです。
「子供だった」と思うこともあるけれど、
だからこそ素敵でもあったんだ。

最近来た同窓会の連絡に
興味を持てなかったことは
きっとその辺りに関係している。

明日の座右の銘は
「でも怖がってばかりもいられない。」

今日書いたAmazonレビュー
[小説「島はぼくらと」辻村深月]
[本「今起きていることは、すべてあなたに必要なんだ」岩田松雄]
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2 コメント

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Unknown (オクー)
2014-04-26 10:15:29
「島はぼくらと」はかなり話題になった小説で
評判もとてもいいですよね。
僕は読んでないのですが、
この評を読んで、読んでみたくなりました。

アマゾンのレビューは書いたことがないのだけど
あらすじなどを書かなくていいので
ある意味、書きやすいですよね。
返信する
Re:Unknown (シン)
2014-04-27 00:31:25
レビューを書いて
「読んでみたくなる」と言われるほど嬉しいことはないですね。

Amazonではあらすじは見れるので
自分の思いだけを書いていて楽をしてしまっています。(笑)

本を読むことってタイミングも重要ですよね。
今の僕は精神的には大人と子供を行き来しているような状態なので
高校生と大人たちの葛藤が両方ともリアルに伝わってきたんですよね。
オクーさんが読んだら、またきっと違う視点なんだろうな、と思います。
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