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以来、訪ねてきてくださった方には「古墳なんです」と伝えています。大抵の方が「エッ」と驚かれますが、言い換えれば説明せずにはいられない実に良い位置にドンとその土盛りがあるのです。
先日の終水式の時、「これは古墳だという話だけれども、本当に古墳なのかはわからない。古墳なのかどうか調べてほしい」と言われました。
それでは!と掘り起こすわけにもいきませんので、市の文化財課のAさんにお聞きしました。
確かにこの場所は埋蔵文化財(遺跡)の所在地として豊田市遺跡分布図に掲載されていて、正確には「周知の埋蔵文化財包蔵地」というようです。遺跡番号も付いています。
現在のこの水源事務所が改築されたのは1998年(平成10年)、まだ10年ほど前のことです。その時にも間違いなく話題になったであろうこの古墳は、10年が経ち、再び「本当かどうか」と言われてしまいました。ここにあるのは事実だけれどもその詳細は分からないという時の人の記憶のあいまいさと、これを機に埋蔵文化財の取り扱いについての行政上のやりとりなども知ることができました。
現在格闘している資料の多くに、用水の工事に取り掛かる際のさまざまな書類のやりとりがあります。いま目の前にある土地が長い時間と労苦の末にここにあることを改めて認識しました。
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