枝下用水日記

オンライン授業奮闘記

資料室の逵です。
今日は一日パソコンと格闘していました。いやGWの前あたりから、結構な時間をかけてパソコンには向かってはいたのです。私は通常、月曜日夕方と、水曜日は午前と午後と別の大学で、日本民俗学、地域文化論、伝承文化論の講義をしています。
私の勤める大学では、GWまで授業停止となりました。そしてひとつの大学ではGW後から前期は「すべて」オンライン授業と決まりました。遅れてもうひとつの大学でも、GW後から前期は「当面の間」オンライン授業と決まりました。

言うまでもなく、全く経験のないことです。それも私のように複数の大学を掛け持ちしていると、大学ごとにそのやり方が違います。大学から連日届くメールを、頭のなかで切り替えて読むのはなかなか大変でした。
テレビで見るオンライン授業は、複数の学生が画面に映るライブ型の授業ですが、私が担当するのは大人数の講義なので、予備校の先生たちのように講義をインタ−ネット配信するスタイルに決めました。でも話をするのは大変そうな気がしたので、はじめはパワーポイントに文字を打ち込もうと思っていました。ところが私のつれあいが高校の教員で、GW前から配信しなくてはいけないということで、パワーポイントに音声を吹き込んでいました。文字を打ってる時間なんかないと聞いて、私も音声にすることにしました。

初回の講義のパワーポイントができて、音声を吹き込むことにしました。はじめの1枚を吹き込んで保存してみました。私はMacなので、パワーポイントに保存し直しました。すると「音声は削除されました」と表記されます。なぜー?音声が大切なのよーと、ここからMacとWindowsのパソコンを組み合わせてみたり、iPadを経由したらどうかなんてやっていたら、いつのまにか目の前に4つもパソコンが並んでいました。大学が指定するデータの置き場所にもなかなか入らず、結局あれこれ格闘して、パソコンの画面を収録するという方法を取ることでようやく落ち着きました。もうぐったりです。

でも今回のことで、大学が準備していた学生と教員との様々な連絡のとり方を、これまでほとんど生かしていなかったことにも気づくことができました。その機能を使って、同じくこの状況に慣れない学生から問い合わせがありました。答えるとすぐに返事が返ってきました。
「自分は以前に逵先生の他の授業を履修したことがあるのですが、先生らしさが溢れる文面に只今元気をもらいました!大変な時期ですが、どうぞよろしくお願いします」とありました。その言葉に私のほうが元気をもらいました。そう、画面の向こうでも格闘している学生がいたのでした。

いまテレビでも新聞でもオンライン授業のことが話題になっています。今回のコロナ禍で、私たちもリモート会議をおこなわざるを得なくなり、でもやってみたらそれが意外と充実していることを知りました。オンライン授業、インターネット配信の講義準備のなんと時間のかかることかと萎えてしまいたくなりますが、確実に新しい世界が目の前で生まれているように思います。この世界はもうなくならないといろんなところで言われていますが、私もこの作業をしながら同じように思います。
新たな世界が生まれたからこそ、Face to Faceでなくてはできない世界ってなんだろう?それを資料室で考えていきたいと思います。

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