[本草綱目] (ほんぞうこうもく)
本草綱目は、中国の本草学史上において、分量がもっとも多く、内容がもっとも充実した薬学著作です。
作者は明朝の李時珍で、1578年に完成、1596年に南京で上梓されました。
もちろんスッポンも詳しく解説されていますので、ちょっと覗いてみましょう。
【肉料理の効能】
①熱気、血熱(吐血・喀血・鼻出血・下血・血尿など)、骨蒸熱(午後から夜にかけて、体の奥深いところから発熱し寝汗がある)などの熱をさます。例えば肺結核などに有効とされている。
②虚、陰を補う(疲労しやすく手足が冷えてだるい、話し声も低く力がないというような虚弱体質を強化する)
③湿痺(皮ふがしびれ、関節が腫れて痛む)、寒湿脚気(脚が冷えて痛み、腹が張り下痢もある)
④婦人科の病気(月経時の肺痛や腰痛、こしけなど)
⑤久痢(長く続く下痢)
⑥咳嗽(ガイソウ)気管支炎などの長引く咳
【甲羅の漢方的処方】・・以下長くなりますので身近なもののみ紹介します。
①小児てんかん
②尿路結石と疼痛
【血の効用】
①脳梗塞後のマヒ
②小児の疲労回復(虚弱体質で引付や発熱、せきなどがある)
【卵の効用】
①小児の下痢(塩で貯蔵しておき、焼いて食べさせる)
スッポンには精力絶倫ばかりではなく、様々な効用があるのですね。
中国では【医食同源】といって食を重んじた医療をしてきましたが、スッポンを貴重な薬源として日常的に食べてきたのです。
次回は漢方薬としてのスッポンのお話です。
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