晴晴ブログ

このブログは私の見たり・聞いたり・感じたりした事柄を忌憚なく書き記したものです。

『まさか』の前兆?

2019-10-30 09:06:10 | 日記
ソフトバンクグループの主たる企業買収等の歩み
1996年  米Yahoo社との合弁でYahoo! JAPANを設立
1981年 日本ソフトバンク設立
1995年 コムデックス買収
1996年 キングストンテクノロジー(アメリカ)を買収
2000年 中国アリババに出資:ナスダックジャパン設立
2004年 日本テレコム買収
2006年 ボーダフォン日本法人買収
2011年  米携帯電話大手スプリント買収
2012年 携帯電話会社「イー・アクセス」を買収
2013年 スプリント(アメリカ)を6億ドル買収(日本円で約2兆円)
2014年 ブライトスター(アメリカ)買収
2016年 アーム(イギリス)を買収(約3兆3000億円)
2017年 サウジアラビアと10兆円規模の巨大ファンド組成
2018年 ロボット開発会社ボストン・ダイナミクス社(アメリカ)買収

2017年に運用を開始した「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(1号ファンド)は、ユニコーン(評価額10億ドル以上の非上場企業)のうちAI関連のベンチャー企業へ集中的に投資。ファンド規模は986億ドル(約10兆円)。1号ファンドはサウジアラビアの政府系投資ファンドなどから合計10兆円もの出資を受けています。2号ファンドの投資先は1号と同様、AI関連のユニコーン。投資規模は1080億ドル(約11.7兆円)に上る見込みで、1号、2号ファンドの合計で少なくとも総額22兆円になります。

「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」のアジアを担当していたパートナーであり、資金調達、投資を担当していたとされるデービッド・テブノン氏が辞任。
また、今回の ウイーワーク上場破綻で、ソフトバンクGがウィーワークに95億ドル(約1兆300億円)の支援を発表していますが、何せ借金だけで15兆円以上あり、導入した投資資金は10兆円以上あると見られ、これを返済するとなると、ソフトバンクは破産しかないとも言え、果たして孫氏はこの危機を乗り越えられるでしょうか?

ソフトバンクグGの2019年3月期中間決算は
売上高  4兆6539億円(前年比プラス6%)
営業利益 1兆4207億円(前年比プラス62%)
増益62%ですが、ほとんどはソフトバンクビジョンファンドによるもので、国内の通信事業からは1%の利益しか出ていません。18年3月期の決算で連結純利益が1兆円超えであったにも拘わらず、同期の納税申告では法人税0円です。

投資先の米ウーバーやウィーワークが巨額赤字を計上するなど暗雲も垂れ込める中、柳井氏は、6月の株主総会で「孫氏は行きすぎると転ぶ」とクギを刺しています。

金融市場には『まさか』はあり得、そしてその『まさか』の前兆は必ずあるものです。仮にソフトバンクが破綻した場合、どれだけの影響が出るでしょうか?
有利子負債は15兆円とも言われ、また1号ファンドは10兆円集めていますのでこれも広義の「負債」と見ることも出来ます。更に2号ファンドの11.7兆円も加われば併せて36兆円となります。

仮にファンドⅠへの解約が殺到した場合、殆どが未上場株であり売却はそう簡単に出来るものではありません。売れたとしましても大幅な元本割れとなるのは明らかです。仮に第2のリーマンショックが襲えば、株の時価評価は一瞬にして20%、30%減価します。この時点で事実上の債務超過と見なされ、ローン条項に従い借金返済が求められますが、到底そのような資金はなく、民事再生法を申請して、借金を棚上げにするしかなくなります。

それを孫氏はどう防ぐのか?
稀代の投資家という名を残すのか、それとも稀代のペテン師となるのか。
世界最大の投資会社破綻となれば、世界の金融市場は震撼し、株式市場に世紀の大暴落と金融機関の連鎖破綻を招くことは避けられません。


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