パナソニックは2013年3月期の連結純損益が7650億円の赤字になると発表しています。
500億円の黒字を見込んでいた純損益は一転して巨額の赤字となり、年間配当も見送るとしています。
2012年3月期の純損益で過去最悪となる7721億円の赤字を出しており、これでこの2年間で1兆5,000億円もの赤字になることになります。
先般、業績の下ぶれを想定し、主力取引銀行4行と総額6千億円の融資枠契約を結んでおり、投資格付けの引き下げ等を想定し、市場からの資金調達が難しくなった場合に備えたものですが、融資枠の設定は創業以来初めてであり、業績回復が見通せないことで早めに手を打ったと考えられます。
パソコン向けの民生用リチウムイオン電池も価格面で韓国勢に太刀打ち出来ず、実際には更に赤字が膨らむ要因が多々あり、1兆円を優に超える赤字になることもあり得るのです。
現在、連結余剰金が1兆5369億円、そして有利子負債が1兆5260億円となっていますが、最悪の場合、この剰余金が全て消えるような赤字になることもあり得、パナソニックは経営上重大な局面に突入したことになります。
そして格付けも当然下がり、破綻まで一直線となりかねません。シャープに続き、パナソニックまでもか、となりつつありますが、会社の規模がパナソニックの方が大きいだけに波及が大きいと言えます。
メインバンクの三井住友銀行は過去からの繋がりで、パナソニックと心中する覚悟で支援を続けるか、ここで一線を画すか非常に厳しい立場に追い込まれたと言えます。
関電の赤字・無配と言い、関西企業は持合いをしている企業が多く、その持合いがあだになり業績がガタガタになるかも知れません。