草莽の記     杉田謙一

教育・防衛・慰霊・エネルギー・歴史についての意見

中国知識人の自己反省声明

2008-03-24 10:08:28 | Weblog
サンケイ新聞福島香織記者のブログにチベット独立運動の時系列が詳細に書かれているので、是非お読みいただきたい。ブログ名は「福島香織の北京特派員ブログ」

余りに深刻な、しかも独立を求めるチベットの人々の強い願いが読み取れる。

 いままで知ってはいても記事にならなかったため、平穏に、見過ごして来た北京政府の行為。考えれば、南京三十万虐殺論などの荒唐無稽な話をでっち上げて我田引水している政府が、日本だけに虚偽を捏造していることはありえない話である。

 じつにうかつだった。周辺民族を痛めつけ、チベットだけでも120万殺してきた罪悪を、言論統制で海外に出さないでこれたのもその、独裁の成果であり、対日でっち上げの姿勢から、チベットや東トルキスタンなどの悲劇を憶念類推しておくべきことであった。

外国人記者の立ち入りを拒絶する姿勢は断固糾弾するべきである。
 
しかし、ここに来て中国の良心的と思える学者が声明を出したと記事にある。御用学者ばかりと思っていたが、もしこんな学者たちがいるのならチベット問題の解決の一筋の光となるやも知れないのでここに引用しておきたい。

 
■王力雄、劉暁波、張祖樺、沙葉新、于浩成、丁子霖、蒋培坤、余傑、孫文広、冉雲飛、浦志強、滕彪、廖亦武、江棋生、張先玲、徐珏、李駿、高瑜、王徳邦、趙達功、蒋亶文、劉毅、許暉、王天成、温克堅、李海、田永徳、劉荻ら30人の中国知識分子が、連名で、チベットのこの局面の処理に関する意見を表明。

■①目下、中国公式メディアの偏った宣伝的報道は、民族の仇敵を煽動し、状況の緊張を激化させる効果があり、国家統一維持の長期的目標に非常に有害であり、これを停止することをもとめる。

■②われわれは、善意、平和、非暴力の原則を遵守し妥当に民族問題を処理したいとするダライ・ラマの平和的呼びかけを支持する。無辜の平民に対するいかなる暴力行為を譴責し、中国政府に暴力的鎮圧を停止するよう強烈に促し、チベット族民衆に暴力活動を行わないように求める。

■③中国政府は「ダライ集団が組織的にあらかじめ策謀を練った計画的な事とするにたる証拠がある」というが、ならば、その証拠を提示し、国連人権理事会に対し、その証拠、事実過程、死傷者数などについての独立調査を求めるよう、政府に提案する。それをもって、国際社会の相反する見方や不信感を改変すべきである。

■④われわれは、チベット自治区中国共産党指導者がいうところの、「ダライは袈裟を着たけだもの、人面獣心の悪魔」といった文革時代みたいな言葉が事態の収束になんの役にもたたず、中国政府のイメージに不利であると認識する。我々は、国際社会にとけ込もうとする中国のために尽力し、現代文明にふさわしい、執政の風格を示してゆくべきであると思う。

■⑤われわれは、ラサで暴力行為が発生した当日(3月14日)、チベット自治区で責任者が「ダライ集団の組織的であらかじめ策を念入りに練った計画的事件であるとするになる十分な証拠がある」と説明したことに注目している。つまり、チベット当局は早くから暴乱が発生しうると知っていたわけで、それをむしろ有効に阻止できず事態を発生、拡大させたわけであり、これは内部に汚職が存在する、ということではないだろうか。厳粛な調査、処置を行うべきだ。

■⑥もし、最終的に、これが組織的、あらかじめ策を練った念力な計画的事件であると証明できないならば、これは民間暴動が惹起させられたものであり、暴動を惹起させ、かつ捏造、虚偽情報で中央と国民をだました責任者を追及すべきであり、教訓をまじめに反省し、経験を総括し、今後同じ轍を踏まぬように、しなくてはならない。

■⑦われわれは、チベット民衆に「踏み絵」を踏ませたりや後で責任を負わせるようなことをしないように強烈に要求し、逮捕者に対する審判は、公開、公正、透明な司法プロセスに従い、各方面が心から敬服するような効果に到達しなければならない。

■⑧中国政府が信頼できる国内外メディアにチベット自治区内で独立した取材報道を許可するよう求める。目下、この種のニュース封鎖は、国民、国際社会の信頼をえることがかなわず、中国政府の信と誠をそこなう。もし、政府が真相を昇格しているなら、あれこれあら探しされることを恐れないはず。ただ、開放的態度があってはじめて、目下の国際社会の我が国政府に対する不信感は転換できる。

■⑨われわれは、中国民衆と海外華人が冷静と寛容を保ち、深く物事を考えるよう呼びかける。激烈な民族主義の態度は、ただ国際社会の反感をまねき、中国の国際イメージを損なうだけだ。

■⑩1980年代、ラサに限定されていたチベットの動揺がこのように、チベット各地に拡大した。このような状況の悪化は、対チベット工作に重大な過失があったことを反映する。関係部門は痛恨の極みと反省し、失敗した民族政策を根本から改変すべきである。

■⑪今後、同類の事件発生をさけるため、政府は中国憲法で明記されている宗教信仰の自由と言論の自由の権利を遵守し、チベット族民衆に十分、彼らの不満と希望を表明させ、各民族国民に自由に政府の民族政策の批評と提案を表明させなくてはならない。

■⑫われわれは、漢族チベット族の誤解をなくし、交流を展開し、団結を実現し、政府部門であろうが、民間組織、宗教人士であろうが、すべてがこのために努力するよう希望する。われわれは民族の仇恨をなくし、民族和解を実現せねばならず、民族間の分裂拡大を継続させてはならない。ひとつの国家が領土の分裂をさけるには、まず民族間の分裂をさけなければならない。

 この声明がとりあえず全面的に政府の採用するところとなれば、現時点での危機はひとまずとどまるかと期待したいが。
 しかし120万虐殺とチベット独立への道は総統厳しい。国際機関が調査団を入れて侵略から今日までの徹底究明をはかる事なしに解決はない。






3 コメント

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Unknown (杉田謙一)
2008-03-25 17:51:26
とても嬉しく思いました。家も近いようですので嬉しく思います。是非一度じっくりお話したいものです。このままでは日本は人口大国中国の思いのままにされてしまう。しっかりした歴史観を持ち、時代を担う人材に僕らがならなければなりません。是非がんばりましょう。憂国5時から十時までは動けませんがそのほかでしたらほぼいつでも調整できそうです。気楽にどうぞ。今後とも宜しく。09085540817まで。
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Unknown (Tamura)
2008-03-24 23:10:11
初めて書き込みさせて頂きます、こんばんわ。
昨日、講演会でご挨拶させて頂いた岡崎市の者です。
つげさんよりこちらを教えていただき、書き込みさせて頂きました。
昨日はほとんどお話ができませんでしたが、またいろいろとお話をさせて頂く機会があればと思っております。
よろしくお願いいたします。
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Unknown (支持者)
2008-03-24 22:38:59
  昨日、会合に来ていただいた、
岡崎市の方より、
私のブログにコメントあり、
私のブログを見て、
何か書いてください。
塾長のブログを見るように、
コメントには、書いておきました。
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