逢瀬の行方

女性たちとの遍歴を

初めての二人飲み

2021-08-30 17:11:00 | 日記
西荻窪の改札で待ち合わせをした。心配症につき、相当早めに駅についたけれど、程なく彼女も到着した。春雨の中を、各々が傘をさして、寿司屋に向かう。お元気でしたか?仕事は忙しい?律儀に丁寧に答えてくれる彼女のお蔭で、間に苦労することはまったくなく、すぐに寿司屋に到着した。


大将と奥さんは、アレッっという顔をされた。無理もない。同窓会以来、ぼくは妻とその寿司屋に定期的に訪問していたからだ。だが、再会の記念すべき場所ということもあり、外すことは出来なかった次第。

まず、ビールでガチャン。ビールは本当に喉湿し程度で、すぐに冷酒にチェンジ。と、話も本題に入った。なぜ、今回、二人飲みをぼくが提案したか、についてだ。彼女の方から聞いてきた。何事も納得しなければ進めない、真面目なひと…そんな印象通りの口振り。

彼女の三択について、正直に言いますと、とことわり、勝負をかけた。我々はお互い既婚者である。そして例えば今日、正直に動機を告げてしまい、以後、二度と彼女がぼくと、逢ってはくれない可能性は十二分にある。
しかし、伝えない選択肢は初めからぼくには思い付かなかった。なぜなら、想いを自分の心の内に留めておいた期間の長さを考えれば、それらを自分の口から伝えて、成仏させる方がしあわせである。たとえ二人で以後逢えなくとも、皆で会うことはできる。ひとり、心に想いを持ち続けるよりは、上出来な今日だろう。

覚悟をきめ、ぼくは話しだした。