峰浪りょう先生の「ヒメゴト~十九歳の制服~」 全8巻 でも1,2,3,8しか読んでないごめんなさい 気が向いたら全巻読みます。
小学館 ビッグコミックス の通り青年誌なので結構エロい。
けど、気になったのはそこじゃないです。
簡単に言うと、男っぽい女の子の由樹に惚れる、男友達の根岸と女の子の未果子と女装男子カイトの話。つまりジェンダーな話ですね。
以下ネタバレありです。
多分、細かく読むと色んなモチーフがありそう。制服とかね。19歳という年齢もまたPieceと同じく子供と大人の境界線を描いている。
成人式の未果子の喪服。そもそも、制服も黒。とても怖い。
気になるのはやはり恋の行方。何だか最終巻がとても不思議な描き方でした。そりゃあ途中飛んでるからね。救いのあるようなないような。すっきりしてるけど納得できないような。
構図的にはとても面白かった。百合のような薔薇のような。
そもそも根岸はなぜ、由樹に惹かれたのか。元々は多分、男らしい中の女っぽいところに惹かれていたのではないかと思う。しかし、彼は、最終的に、由樹に対して男性らしさを求め続けてしまった。それなのに、最終的に女らしい女の未果子は受け入れてしまうのよね…。そして最後まで女性的な部分を認めなかった気がする。成人式のシーンも綺麗だねとか言ってあげられなかった。
あと未果子の客、最初に殴ったのは根岸だったけど逃げてる……。どこまでもずるい。ちょー嫌い。
対となるキャラ女らしい女キャラ未果子は由樹にヒーロー性を求めた気がする。というか狂いすぎてて、どう捉えていいのか難しいのだけど、彼女は、男性性を恨み、また、歳を取ることを恐れていたように描かれていた。援交は彼らに対する復讐や罰のようだったけど、でもどう考えても、復讐や罰にはなってないよね…。ということは彼女は一体本当は何に復讐や罰を与えたかったのかというと彼らの配偶者、つまり大人の女性だったのだろう。だから、大人の女性の象徴である、化粧を嫌がったり、成人式に喪服だったりしたのかもしれない。
自力で女になれない、しかし、男性ではない、由樹に惹かれ、守りたいと思い、助けを求めたのだと思う。そう考えると最後、由樹に会いたがらない理由も納得がいく。女に戻ってしまったからだよね。
しかし全然救われてない。怖い。
最後、由樹の対となっているキャラ、カイト。彼こそがヒーローだった。彼いなかったらバッドエンド間違いなかった。普通のストーリーの役割を当てはめるならば、ラスボスは、未果子だった。しかし、彼女も救おうとした。未果子にとってのヒーローにはなり得なかったけど由樹を助けられた。正直十分だと思うw 未果子助けるのは多分、精神科だ…。
彼は最初から由樹の女性としての魅力を認めていた。のに、真っ直ぐ恋愛に発展せずに、女友達を経由したのは面白かった。恐らく未読の巻で由樹、カイト、未果子で女友達してたシーンがあったのだろう。
また、カイトにとっても恐らく由樹はヒーローだったのだと思う。最終巻で鏡が割れ、でも、その後も女装を続けているということは彼もまた何かから救われている。何からだろう? 男性性かな? 男らしく生きるべきということからだろうか。男らしく生きなくても、カイトを必要とし、愛してくれたから、救われたのかもしれない。
実際女装系の人たちは本当に生きるのが大変みたい。性別ってある意味所属だから、どちらにも所属していない堂々と言えない思いは大変そうだ…。
普段、無自覚に生きてしまっているけれど、こういう作品に出会えると、改めて、ジェンダーについて考えさせられる。
性差ではなくても「らしい」「らしくない」って確かに呪縛なんだよな。言動を勝手に抽出し結びつけた勝手なイメージなのだ。
と思う一方で、大人になった今からすると、もっと自由に生きててもいいのかなとも思う。他人は意外と自分を見ていない。過去の私をおぼえてない。いつでも、印象はリニューアルされるものなのだ。過去の事実は結構残るものでもあるけど、それも変えられないものではない。それは、自分が他人をそう見ているように。
大事なのは他人が望むような行動を取れるか取れないかというよりは、自分にとって、やるべきことをやれるかやるべきことではないことをやらないでいられるか、ということなのだと思う。
それが一番難しい けど、一番楽しい
とりあえず、ヒメゴトの世界の中でなら皓はそんなに壊れてない方だと思うw
小学館 ビッグコミックス の通り青年誌なので結構エロい。
けど、気になったのはそこじゃないです。
簡単に言うと、男っぽい女の子の由樹に惚れる、男友達の根岸と女の子の未果子と女装男子カイトの話。つまりジェンダーな話ですね。
以下ネタバレありです。
多分、細かく読むと色んなモチーフがありそう。制服とかね。19歳という年齢もまたPieceと同じく子供と大人の境界線を描いている。
成人式の未果子の喪服。そもそも、制服も黒。とても怖い。
気になるのはやはり恋の行方。何だか最終巻がとても不思議な描き方でした。そりゃあ途中飛んでるからね。救いのあるようなないような。すっきりしてるけど納得できないような。
構図的にはとても面白かった。百合のような薔薇のような。
そもそも根岸はなぜ、由樹に惹かれたのか。元々は多分、男らしい中の女っぽいところに惹かれていたのではないかと思う。しかし、彼は、最終的に、由樹に対して男性らしさを求め続けてしまった。それなのに、最終的に女らしい女の未果子は受け入れてしまうのよね…。そして最後まで女性的な部分を認めなかった気がする。成人式のシーンも綺麗だねとか言ってあげられなかった。
あと未果子の客、最初に殴ったのは根岸だったけど逃げてる……。どこまでもずるい。ちょー嫌い。
対となるキャラ女らしい女キャラ未果子は由樹にヒーロー性を求めた気がする。というか狂いすぎてて、どう捉えていいのか難しいのだけど、彼女は、男性性を恨み、また、歳を取ることを恐れていたように描かれていた。援交は彼らに対する復讐や罰のようだったけど、でもどう考えても、復讐や罰にはなってないよね…。ということは彼女は一体本当は何に復讐や罰を与えたかったのかというと彼らの配偶者、つまり大人の女性だったのだろう。だから、大人の女性の象徴である、化粧を嫌がったり、成人式に喪服だったりしたのかもしれない。
自力で女になれない、しかし、男性ではない、由樹に惹かれ、守りたいと思い、助けを求めたのだと思う。そう考えると最後、由樹に会いたがらない理由も納得がいく。女に戻ってしまったからだよね。
しかし全然救われてない。怖い。
最後、由樹の対となっているキャラ、カイト。彼こそがヒーローだった。彼いなかったらバッドエンド間違いなかった。普通のストーリーの役割を当てはめるならば、ラスボスは、未果子だった。しかし、彼女も救おうとした。未果子にとってのヒーローにはなり得なかったけど由樹を助けられた。正直十分だと思うw 未果子助けるのは多分、精神科だ…。
彼は最初から由樹の女性としての魅力を認めていた。のに、真っ直ぐ恋愛に発展せずに、女友達を経由したのは面白かった。恐らく未読の巻で由樹、カイト、未果子で女友達してたシーンがあったのだろう。
また、カイトにとっても恐らく由樹はヒーローだったのだと思う。最終巻で鏡が割れ、でも、その後も女装を続けているということは彼もまた何かから救われている。何からだろう? 男性性かな? 男らしく生きるべきということからだろうか。男らしく生きなくても、カイトを必要とし、愛してくれたから、救われたのかもしれない。
実際女装系の人たちは本当に生きるのが大変みたい。性別ってある意味所属だから、どちらにも所属していない堂々と言えない思いは大変そうだ…。
普段、無自覚に生きてしまっているけれど、こういう作品に出会えると、改めて、ジェンダーについて考えさせられる。
性差ではなくても「らしい」「らしくない」って確かに呪縛なんだよな。言動を勝手に抽出し結びつけた勝手なイメージなのだ。
と思う一方で、大人になった今からすると、もっと自由に生きててもいいのかなとも思う。他人は意外と自分を見ていない。過去の私をおぼえてない。いつでも、印象はリニューアルされるものなのだ。過去の事実は結構残るものでもあるけど、それも変えられないものではない。それは、自分が他人をそう見ているように。
大事なのは他人が望むような行動を取れるか取れないかというよりは、自分にとって、やるべきことをやれるかやるべきことではないことをやらないでいられるか、ということなのだと思う。
それが一番難しい けど、一番楽しい
とりあえず、ヒメゴトの世界の中でなら皓はそんなに壊れてない方だと思うw
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