量的緩和とバーナンキ
修正削除 移動 傑作(0)2010/5/29(土) 午前 11:15無題景気 Yahoo!ブックマークに登録
積極的に量的緩和をすれば、デフレは止められて、日本は救われるという魔法
の杖論の関連書籍を今年になって何冊か割とまじめに読んでいる。
仮説の条件設定にもよるが、読めば読むほど、論理の飛躍が見られ、リーマンショック後に導入した最近のイギリスの経済指標の状況を見ても、うまくいかないような気がしてならない。(もしかしたら何か有益な発想があるやもしれないので、もう数冊読んで見ようと思っているが・・・。)
アメリカ議会では、最近このマジックのつけは、国民が最終的に負担することになるのではと不評のようである。つい最近まで、若手の経済学者やらカツマーやらが、菅さんをけしかけて日銀総裁に圧力をかけていたのが記憶に新しいが、(ほんとに期待通り成果が得られるかは別にして)この仮説が、日本の政治に与えている影響は、非常に大きくなっている。
国をよくしようとする気持ちは理解できるが、運が悪いと更に目も当てられない状況に導く可能性もあり注意が必要だ。もちろん金融収縮しているようなパニック状況で、この非伝統的な手法が有効であるのは、間違いないと思うけども。
一般論として、金利もほぼゼロとなり、経済学のテキストの中からは、この世界の惨状を打開できる、確からしい手法が、もう他に見当たらないのかもしれない。
リーマンショック前までは、新古典派や金融商品・金融工学が社会でもてはやされていたが、この前の大家は、大きくその地位を失墜させている。ダイレクトに被害にあわなかった一流派が、世代交代の名の下に、台頭してきたようにも見える。
でも高橋亀吉(←高度経済成長から先の日本状況をこの方が見通せていたとは思えない)に始まり、クールーグマンやらバーナンキが、同ロジックを強く支持しているような主張を関連書籍に散見したが、一昨日のバーナンキの日銀での発言を見ても、必ずしもそうでないことが、FRB特有の?回りくどい発言からも読み取れる。(白川さんは、支持者が現われてさぞ嬉しかったのだろう)
ギリシャショックに始まり、金融市場においては、新たな不信の連鎖が世界を覆おうとしている。信用をいじくる方策の危うさがここに来て、際立ってきているようにも感じる。
アメリカもやっている、イギリスもやっている、欧州も今般のショックで、連合体ながらもやってしまった。日本は、こないだは失敗したけどターゲットがあれば大丈夫、有名人も支持していると、さも正しいように聞こえてくるが、
学者さんたちには、起きている現象を直視し、仮説との整合性を日々検証する取組みが科学的な態度として、まず必要なんだと思う。
政治利用されたり、学派間で、お互いに揚げ足とったりしていられるほど世の中は、ぬるい状況にない。政治家が、保身で(票を守るために)政策をゆがめるように、自説を守るために、保身に走って、現実という現象から目をそらすことなく科学的な態度で以って、よりよい処方箋を見つけてもらいたい。
亀吉さんもいた東洋経済で、最近アメリカのジャーナリストが「インフレターゲットで日本経済は救えない」のこの仮説への批判記事を読んだが、特にオチは同意できないが、賛同できるところもあった。
派遣切り、失業、雇用不安、格差社会、低賃金、円高、民主党の連合寄り?の反企業的な態度(政策)、産業空洞化による国内雇用の減少、年金破綻、不況、将来不安、人口減少、少子高齢化、規模を追求した大企業による低価格商品の登場、IT化による低価格情報の共有(価格競争の激化)等々デフレの理由は、いたるところに転がっている。
そういった身近な理由が複合的に絡み合って需要がしぼみ、需給ギャップがますます広がる中で、マイルドな信用破壊の情報を、消費者であるところの国民、社会がくまなく共有し、お行儀よく、政策の実行者の期待するようなターゲットに収まるようにインフレ期待を高めてくれて、消費を増やしてくれるのか疑念は尽きない。
国民や海外が、信用破壊を認識したころには、外部環境による他の要因も重なって、自ら作りだした過剰流動性の制御不能な円売りと急激なインフレによって、高度経済成長期に、苦労して溜め込んだ1,400兆円の個人金融資産を溶かしてしまったり、ただでさえ所得格差が広がる低所得者が、高インフレに飲み込まれて更に窮乏する事態だけは、避けなければならない。
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積極的に量的緩和をすれば、デフレは止められて、日本は救われるという魔法
の杖論の関連書籍を今年になって何冊か割とまじめに読んでいる。
仮説の条件設定にもよるが、読めば読むほど、論理の飛躍が見られ、リーマンショック後に導入した最近のイギリスの経済指標の状況を見ても、うまくいかないような気がしてならない。(もしかしたら何か有益な発想があるやもしれないので、もう数冊読んで見ようと思っているが・・・。)
アメリカ議会では、最近このマジックのつけは、国民が最終的に負担することになるのではと不評のようである。つい最近まで、若手の経済学者やらカツマーやらが、菅さんをけしかけて日銀総裁に圧力をかけていたのが記憶に新しいが、(ほんとに期待通り成果が得られるかは別にして)この仮説が、日本の政治に与えている影響は、非常に大きくなっている。
国をよくしようとする気持ちは理解できるが、運が悪いと更に目も当てられない状況に導く可能性もあり注意が必要だ。もちろん金融収縮しているようなパニック状況で、この非伝統的な手法が有効であるのは、間違いないと思うけども。
一般論として、金利もほぼゼロとなり、経済学のテキストの中からは、この世界の惨状を打開できる、確からしい手法が、もう他に見当たらないのかもしれない。
リーマンショック前までは、新古典派や金融商品・金融工学が社会でもてはやされていたが、この前の大家は、大きくその地位を失墜させている。ダイレクトに被害にあわなかった一流派が、世代交代の名の下に、台頭してきたようにも見える。
でも高橋亀吉(←高度経済成長から先の日本状況をこの方が見通せていたとは思えない)に始まり、クールーグマンやらバーナンキが、同ロジックを強く支持しているような主張を関連書籍に散見したが、一昨日のバーナンキの日銀での発言を見ても、必ずしもそうでないことが、FRB特有の?回りくどい発言からも読み取れる。(白川さんは、支持者が現われてさぞ嬉しかったのだろう)
ギリシャショックに始まり、金融市場においては、新たな不信の連鎖が世界を覆おうとしている。信用をいじくる方策の危うさがここに来て、際立ってきているようにも感じる。
アメリカもやっている、イギリスもやっている、欧州も今般のショックで、連合体ながらもやってしまった。日本は、こないだは失敗したけどターゲットがあれば大丈夫、有名人も支持していると、さも正しいように聞こえてくるが、
学者さんたちには、起きている現象を直視し、仮説との整合性を日々検証する取組みが科学的な態度として、まず必要なんだと思う。
政治利用されたり、学派間で、お互いに揚げ足とったりしていられるほど世の中は、ぬるい状況にない。政治家が、保身で(票を守るために)政策をゆがめるように、自説を守るために、保身に走って、現実という現象から目をそらすことなく科学的な態度で以って、よりよい処方箋を見つけてもらいたい。
亀吉さんもいた東洋経済で、最近アメリカのジャーナリストが「インフレターゲットで日本経済は救えない」のこの仮説への批判記事を読んだが、特にオチは同意できないが、賛同できるところもあった。
派遣切り、失業、雇用不安、格差社会、低賃金、円高、民主党の連合寄り?の反企業的な態度(政策)、産業空洞化による国内雇用の減少、年金破綻、不況、将来不安、人口減少、少子高齢化、規模を追求した大企業による低価格商品の登場、IT化による低価格情報の共有(価格競争の激化)等々デフレの理由は、いたるところに転がっている。
そういった身近な理由が複合的に絡み合って需要がしぼみ、需給ギャップがますます広がる中で、マイルドな信用破壊の情報を、消費者であるところの国民、社会がくまなく共有し、お行儀よく、政策の実行者の期待するようなターゲットに収まるようにインフレ期待を高めてくれて、消費を増やしてくれるのか疑念は尽きない。
国民や海外が、信用破壊を認識したころには、外部環境による他の要因も重なって、自ら作りだした過剰流動性の制御不能な円売りと急激なインフレによって、高度経済成長期に、苦労して溜め込んだ1,400兆円の個人金融資産を溶かしてしまったり、ただでさえ所得格差が広がる低所得者が、高インフレに飲み込まれて更に窮乏する事態だけは、避けなければならない。
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