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「女王の教室」全ストーリー大放送視聴終了!

2006年01月12日 16時45分14秒 | ドラマ・映画 全般の話
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このブログは悪魔のような鬼教師に小学6年の子供たちが戦いを挑んだ一年間の記録──を2日間で一挙に見た、私の勝手な感想とモノローグ。

日本テレビのドラマ「女王の教室」全11話(最終回はSPなので1時間半)。韓ドラに没頭していた私にも、その反響ぶりが徐々に入ってきておりました。
第2話終了時点で、公式HPの掲示板に内容をめぐる視聴者間の論争が大勃発。書き込みが1万2,000件を超えたというではありませんかさすがに興味がどっと湧きあがりましたが、その時点で途中乗車は無理・・・。

私の勝手なポリシーで、ドラマは10分でも欠けてはならない。そして万が一それを“捨てる”としたら、それは、全部取っ払って最終回だけ自己満足の“ネタ”として見ることになります。(実際こうして捨てたドラマが数本有り)
「女王の教室」はそういう意味で捨てたくない、ちゃんと見たいドラマでした。
だから年末のこのSPは「待ってました!」の企画だったのです(日テレさん、ありがとう\(^ ^)/)。

さて、前述した書き込みの賛成派と反対派の意見を、ここであえていくつか取り上げてみましょう。

<賛成派>
☆成績順はいやだが実力ある人が生き残るのが社会のルール。現実を知るいいドラマだ。
☆イマドキの子どもは、あれくらいやらなければいけない。


<反対派>
☆悪い影響を受ける人がいると思う。子供を傷つける先生も出てくるかもしれない。
☆あれは子どもに対するいじめ以外の何でもない。

中には打ち切りを要望する意見もあったのだそうです。さっそく見てみると、なるほど~。こりゃあ子供に見せるのは私も正直賛成しかねます(^_^;)。
いきなり
「この世で幸せになれる人間はたったの6%。このクラスの中にその可能性があるのは1人か2人しかいない」
ときたもんだ・・・。大人の私だって耳が痛い言葉です。
おまけに「授業中はトイレへ行くのは一切禁止!」(これも相当物議をかもしましたね)
で、自己管理のなさを指摘されつつ、とうとう主人公が限界まで我慢して、やっとトイレに向かおうとしたときには時既に遅し・・・。
この他にもすさまじいエピソードが次々に出てきます。

改めて、ざっと説明しますと、このドラマの主人公、天海祐希演じる女性教師・阿久津真矢の、ドラマの中で描かれている教師像とは以下のようなもの。

・学業成績至上主義者。成績の下位2番目までの子、そして自身に反抗的な態度を見せる子どもには、給食や掃除当番といったすべての雑務をこなす「雑用係(別名;代表委員)」をやらせる

・私立中学受験へのサポートに極めて積極的

・学校外の習い事も含め、子どもに関するすべての情報を把握している

・保護者のあしらいがうまい

・現在の学校の「お役所主義」をバカにしている

・子どもたちに”迎合”して人気を集めている教師、教師としての能力に劣る者には厳しく接する

・しかしその主張は極めて正しく、子どもたちの育ちのことを考えている


真矢が厳しいルールを作ると、生徒達の汚い部分が浮き彫りにされていきます。自分に被害が及ばなければ全く無関心な生徒や、表面上は不満を言いつつ、影で努力して他人を出し抜こうとする生徒、自分の保身の為に友達を売る生徒・・・。(このあたりは「バトルロワイヤル」を髣髴とさせました)
目立つのは真矢の暴挙だけれど、実際子供たちを傷つけてるのはそういった友達の裏切り、そして無理解な親たちなのです。

そんな中、逆境に絶えて頑張る主人公や、それに打たれて改心する生徒達を見て結構感動してしまうのですが、それはダメ、ダメ。(自分への自動制御装置作動!)

遊川和彦さん(このドラマの脚本家)の意図は推察するほかありませんが、そんな甘い展開だったら即刻シャットダウンです。
で、見る側の私も勝手にハードルをつくりまして(なにせあの「古畑」を捨てたくらいですから)、穴がないかどうか、じ~っと見守って進行していきました。放送側からすれば、非常に嫌な視聴者・・・(苦笑)。

最初は「真矢は本当はそうするだけの深い事情と過去があって、どうのこうの・・・」とドラマが展開するのを恐れて見ていたのですが、やがて私は彼女を1つの“ペルソナ(※注1)”として見るようになりました。
あの風貌、隙のない動き、喋り方、説得力のあるセリフ。

「イメージできる?」
「いい加減目覚めなさい」

などの決めゼリフもナイスで、もうゆるぎない人物像が確立されている──これが崩れることは決して『あってはならない』と制作サイドも重々承知だったはず。

そしてその真矢に翻弄されながら、自然に自主性を身につけていく子供たち。
言ってみれば、自分に責任をもつ、未来に対して目をそむけない、不平を言う前にまず自らを律する、こう言った「なあなあになりがち」なことを内側から促す役割を彼女は担っていたのではないかと私は思ったのです。

「ごくせん」のエンタメ路線とも、「金八」のリアル路線とも一線を画した「女王の教室」。
あの中に入りたいとは決して思いませんが(苦笑)、学校という閉鎖社会で、子供に環境の選択肢がない世界には、ある意味画期的教師像だったと言えるでしょう。そして大人が見てもはっとさせられる、真矢の“真実トーク”は個人的にとても参考になりました。
私は、よくぞ放送し続けてくれた、と一種の感動をここで覚えてしまった次第です・・・。

さてさて、11時間半ぶっ通し(実際は生徒役の主人公、和美ちゃんと由介のトークもあったのでプラス1時間?)で見て、ちょっとお得だったのは「ザ!情報ツウ」のドラマの裏側取材がラスト前で放送されたことでしょうか。こっちはやはりもらい泣きしちゃいました(^_^;)。
子供たちの役者根性と、素顔が見れて、更には天海祐希の本音もちらりと聞けて、構成として大変満足いたしました。
長時間踏ん張って良かった、と思える企画でしたよ、日テレさん。(←偉そう)

注1)「ペルソナ」とは、もともと演劇で役者がつける「仮面」を意味するラテン語。「人格・性格」を意味する英語の「パーソナリティ」の語源となるもので、心理学では人間の本質的な性質を意味する「キャラクター」とは区別されている──。


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