ボブ・ディラン ノーベル文学賞を受賞

スウェーデン・アカデミーは１０月１３日、２０１６年のノーベル文学賞を、アメリカのシンガー・ソングライター、ボブ・ディラン（本名ロバート・アレン・ジマーマン）さんに授与すると発表しました。１１５年にわたる同賞の歴史で、歌手の受賞は初めてです。アメリカの音楽の伝統に、新たな詩的表現を創造したと評価されました。授賞式は１２月１０日、ストックホルムで行われます。

デビューから半世紀あまり。今でも、代表曲『風に吹かれて』が歌い継がれ、世界中にファンを持つボブ・ディランさんの詩の世界が、「文学」と認められた瞬間です。

ボブ・ディランさんは１９４１年５月２４日、ユダヤ系移民の家庭に生まれ、大学在学中からフォークを歌いました。そして、１９６２年にデビュー。当時公民権運動やベトナム戦争で揺れるアメリカで、戦争や人種差別に反対するメッセージ性の強いプロテストソングを次々と発表。特に『風に吹かれて』は、公民権運動を象徴する歌となり、若者の絶大な支持を得たそうです。

時代にこびず、独特のしわがれ声でギターをかき鳴らし、フォークにとどまらず、ロックやカントリーも取り入れた独自の音楽の世界を構築。ビートルズやブルース・スプリングスティーン、Ｕ２など、世界的アーティストに影響を与えたそうです。日本でも「フォークの神様」と呼ばれ、今も多くの歌手がカバーしているそうです。そういえば、あたしの大好きな小田和正さんも、テレビ番組で、『風に吹かれて』をカバーされていましたわ。では、その名曲をどうぞ。

『風に吹かれて（Blowing In The Wind）』　ボブ・ディラン