短歌：明治（閏）

明大前無事湖が埋められて以降年々増える災害や事故




Hail Sathanas.

短歌：能（閏）

能面が起きたと言って突然に昨年増えた謎のお祭り





Hail Sathanas.

短歌：押（閏）

シャッターを押した記憶のない日付仏のような自分の寝顔




Hail Sathanas.

短歌：ダッシュ（閏）

聴いているフリの彼女の右手ではカランダッシュが余計に回る





Hail Sathanas.

短歌：プロ（閏）

静かなる殺し屋の末席にいるホット紅茶のポリプロピレン




Hail Sathanas.

短歌：丈（閏）

丈六寺天井板の写真から何度消しても戻る血痕




Hail Sathanas.

短歌：箸（閏）

ハイテクに客がつかないチタン製箸で豆腐を掴むみたいで




Hail Sathanas.

短歌：半（閏）

顔認証マッチの率が１割を切る後輩の半顔メイク




Hail Sathanas.

短歌：井（閏）

罔象女神（※）や貞子に遠慮して断行できぬ井戸の埋め立て



　（※みずはめのかみ）



Hail Sathanas.

短歌：干（閏）

薗原湖の血の味のする薫風の出元が覗く夏の干ばつ





Hail Sathanas.

短歌：卵（閏）

大山に卵の霊が出るという我はＵＦＯ説に１票




Hail Sathanas.

短歌：沢（閏）

六方沢橋を取り巻く霧の白　柵に取り付く手の群れの白





Hail Sathanas.

短歌：天気雨（閏）

十字路がお天気雨の日の夜は鬼火が光る電話ボックス




Hail Sathanas.

短歌：部屋の色（閏）

戸も窓も継ぎ目も見えず真っ白で白を忘れるほど白い部屋




Hail Sathanas.

短歌：覚（閏）

覚えの無い病室を撮った写メがある私が通勤中の日時で





Hail Sathanas.