最近思い出すこと

気がついたら、うちにはパソコンが4台、iPadが一台…。
パソコンも一人一台の時代となりました。

それにテレビか3台、いったいこんなに必要なのだろうかと？

一家団欒などというものは、とうになく、夕食も全員揃うこともなく、
ましてや一緒にテレビを観ることも、レトロゲームをすることもない。

一つ屋根の下に住んでいるので、時々のイベントでは顔を揃えるのだが、
それもそんなに多いことではない。

考えてみれば、昔はテレビも一台しかなく、チャンネル権は親父が握り、
子供心に見たいアニメが始まる時間が近づくとハラハラしたもの。
今では、父親の威厳もどこへやら、食事の時もテレビの見たい番組が
合わないときは、自分の部屋で観るといって、ご飯を持ち込む。

便利な世の中にはなったが、心が粗末になった。
電化製品はいうに及ばず、食べ物も棚のどこかを開けると
簡単に食べられるものが必ず見つかる。
むかし、母親が粉吹き芋をよく作ってはおやつにしてくれたことを
考えると、時代の大きな変化を感じる。

あまり物があふれる前のあの頃の家族とのかかわりや、手のかかった
料理の数々を思い出すと、今頃になって懐かしさが込み上げる。
ただ残念なことは、その時、その良さがさっぱりわからなかったこと。

今となっては、台風で明かりが消え、ろうそくの周りに集まって、
なんだか他愛のない話をしたことが妙に鮮明に思い出される。