いつもの風景

なんちゃってカーラーの普通目線。

日常のありふれた奇跡発見。
不思議は意外と身の回りに!

竹細工(その1)

2012年08月12日 00時12分14秒 | Weblog
田舎の庭に「スグリ」が、ご近所に「ぐみ」の木があり、
実がなると差し上げたり、いただいたり…。
ぐみを食べては、その種を飛ばして遊んだものです。

吉田拓郎の「御伽草子」が流れている部屋から、
夏の月夜を眺めたり、迷い込んでくる蛍を捕まえては、
蚊帳の中に放したり、クワガタの品評会をやったりと、
夏は、それはそれで忙しくも楽しい日々だったような気がします。

特に男の子の中で流行っていたのが、竹鉄砲づくり。
山から細めの竹を切り出してきては、小刀で切ったり削ったり。
今でこそ、そんなおもちゃは見かけなくなりましたが、
一時期、発泡スチロールの弾とプラスチックの空気鉄砲が
全盛だったこともありました。

僕らの弾は「ガクモンドウ」という植物の実です。
深緑のその実は球体で直径3~4ミリ、厚い皮で覆われ、
中身はかたくて白いものです。これが当たると痛いのなんの。
竹鉄砲に押し籠めると皮が剥けて隙間をふさぎ、
空気の圧縮を効率よくしてくれます。
弾は使い捨てですが、自然に土に帰っていきます。
竹鉄砲もまた翌年、作り直します。

あんなにたくさんあった「ガクモンドウ」も
最近ではめっきり見かけなくなってしまいました。
大人になったので、見つけられなくなってしまったのか…。

それにしても流行っていた飛び出しナイフで竹を削っていた時に
うっかり切ってしまった左手中指の深い傷は、
今でも勲章のように残っています。
親父にこっぴどく叱られた思い出と一緒に。