Lunatics in the air

with maniac love of SHINJI TAKEDA
since 6 Jan 2006

『幻惑の死神』(真治トート初日、2日目)

2006-05-06 | 舞台「エリザベート」
「エリザベート」初日と2日目見てきました。

役柄的には絶対合ってるとは思っていたし、
トートの扮装も絶対に似合うとは思っていたけれど。
真治君の声がすごく素敵だってことも知っていたけれど。

ここまですごいもんを見られるとは!
いやもう、なんか真治君にも演出の小池修一郎さんにも
土下座して「ごめんなさい!」と言いたいくらい。

もうなんて言ったらいいのか。
予想を遥かに飛び越えてとんでもなく素晴らしかった。
勝手にあれこれ要らん心配してたのが恥ずかしいです。

かっこよすぎだよ、真治君!!
ここまですごくなってるなんて、もうもうすご過ぎる!
どれだけ頑張ってここまで持ってきたんだろう。
なんてすごい人なんだろう、武田真治という人は。
ファンやその他の人々の応援や雑音をよそに
自分のやるべきことを最高のレベルでやり遂げた。
真治君自身の魅力を出すことが出来る武器を
もう1つ身に着けてしまったんだね。

元々ヤバイくらい相当惚れ込んでいた私ですが、
またまたさらに惚れ直してしまいましたよ。
ほんとすごい。すげーよ、かっこいいよ真治!!
どう考えても世界一かっこいい。マジですよ、私は!

小池さん、さすがです。見る目ありすぎです。
真治君にトート役、ドンピシャすぎる!!
ナチュラルボーントートっていうんですか。
生まれたときからトートだったみたいにハマりすぎ!!
「死神っぽい」。確かに!


初日、舞台が始まる前。
異常に心臓がバクバクで、気持ちが昂ぶってました。
でも、その時の気持ちは不安とかじゃなかった。
なんかよくわかんない昂ぶり。脈が跳ね上がるような。

この前の、初日直前のブログで書いたように、
初日前の気分は「どんなトートでも楽しみ!」でした。
だから、楽しみすぎてバクバクしてたってことなのかな。
今考えるとすごいもんを見てしまうかもっていう
尋常ではない何か予感のようなものだったのかもしれない。


真治トートの第一声が上空から降って来た時、
「誰の声?!」っていうくらい低めのアダルトな甘い声で
「うわ~っ!!こんな声出せるんだ?!」って
完全に声が出来上がってることに衝撃を受けました。
なんか軽くパニックになって、硬直してしまった。
同時に「全然オッケーじゃん!!」とも思った。
パニックと喜びの興奮とがごっちゃになって
何が何やらわかんないうちに最初のシーンが終わった。
なんか2日目に見た時に気がついたんですけど、
1日目は耳働かせるだけでいっぱいいっぱいだったらしく
真治トートの最初の表情を全く覚えていないんですよ。
・・・どんだけ興奮してたんだよ、私・・・。

歌によって歌い方も違って、いろんな声が聴けたな。
時には帝王らしく、低い太めの声で力強く。
時には人を惑わせる”魔”として、クレイジーに高く。
愛を語る時には、柔らかくセクシーに、甘く、深く。
そして思うようにならない気持ちをぶつける時には、
すこしはすっぱに若い高めの声で。
(これが多分、いちばん元々の声に近いと思う)

「歌」だけど「セリフ」でもあるんだな、というのが
真治君の歌聴いてるとすごく感じる。
ひとつひとつの言葉が、意味を持って胸に響くから。
いくら綺麗に歌えても、何も伝わらないなら
それはただの歌でしかないわけで。
真治君は当然声の出し方とか歌い方とかすごく練習を
したんだろうな、と思うけれども、
練習したのは「歌」ではなくて、
歌という形式で「セリフ」を言う技術なのかも。

真治君の歌は、セリフは、胸に深く届く。
発する声のひとつひとつが、胸に突き刺さる。
声に色がついてるというか、言葉なんだよちゃんと。
そういう意味で、真治君の歌はすごい。
歌の技術そのものは、ここまで真治君が上手くなっても、
やっぱりもっと上手い人はたくさんいるに決まってる。
けど、こんな風に歌える人はそういない気がする。

そして、声そのものがまたすごい良いんだわ。
真治声フェチを自認している私ですから、
真治君の声が良いのは当然元々よくわかってたけど、
今まで知らなかった声が聴けて、その声がまた良かった。

追いかけていると次から次へと好きなとこが増えていく。
びっくり箱すぎるよ、真治君はもう(笑)

デュエットで他の人との声質が合わない、とか
そういうのを少し心配していたんだけど全然OKでした。
エリザベートと歌う「私が踊る時」とか、ラストとか、
ルドルフと歌う「闇が広がる」とか、すごく良かった!!

私が個人的にすごく好きだーと思ったのは後者。
トートをルドルフのデュエット、「闇が広がる」。
ルドルフとのシーンは元々期待してたんだけど、
いや~これまた想像以上にかっこよかった!!

真治君のほうが初日のルドルフ役の浦井さんよりも
どう見てもかなり小さそうだったんだよね。
ここはルドルフをトートが操っていくところだから
トートのほうが明らかに可愛らしいと少し変。
でも、そこはちゃんと考えられてて、
ルドルフが弱弱しく膝を付いて
トートの腰にすがりつく動きになっていたり、
隣ではなくなるべく前後に立ったりして
あまりルドルフがトートを見下ろしたりしないよう
動きが工夫されていた気がしました。
・・・まあ、山口トートでも同じ動きなのかもしれないし、
ちょっと勝手に憶測で言ってるだけなんですが。
明日山口さんの観る予定なので、チェックしてこよっと。


初日はB列だったので、結構舞台から近くて、
(思ったよりも日生劇場は全体的にコンパクトな造りで、
オーケストラピットを挟んでもそんなに遠くない)
舞台の1番前にトートが出てきたシーンでは
下から見上げるような角度になることもありました。
その時の服装は赤い爬虫類っぽい柄のタイトなボトムに
赤いブーツ。上着にも襟の辺りに少し赤が使われてて
「死神」っていうよりも「魔物」っぽかったな。

ボトムは常に割とタイトなものばかりで
ロングの上着を着ていない時は細い脚が際立つ感じ。
上着もウエストがキュッとシェイプされてるのが多くて、
全体的に立ち姿のバランスがすごく綺麗。後ろ姿も綺麗!
裾が広がってるデザインの上着は、動くと裾が揺れて
身体にまとわりついたりして動きが出ていい感じです。

ブーツは厚底かつヒールも高くて足が大きく見えるけど
まっすぐ前見て階段下りてくるのは相当大変そうでした。
万が一にも踏み外したりしないといいんだけど。

それと、あの髪。いいですよ、相当!!
顔周りが青い髪だから顔の輪郭がシャープに見えるし、
後ろ姿で暗いところに佇んでる時には
長い白っぽい後ろ髪がものすごく演出効果があるんです。
あの白い髪の毛で、後ろ向いて立ってるのが誰なのかが
後ろのほうの座席から見てもすぐわかる。
なんとも寂しげな後ろ姿がいいんですよ、すごく。

私、別に長髪フェチではないんですが、
このトートの変わったロングヘアはすごく好きです。
もちろん前から見ても、華やかで美しい。
真治君の、あの、遠くから見ても美しすぎる横顔にも
(1階の後ろから2列目から見ても美しいんだよ)
ウェーブのかかった白い長髪がまた似合うんだわ、これが。

真治トートの魅力ポイントは、
まだまだ他にもいっぱいあるんですけど、
今日はこの辺で止めときます。朝になっちゃったんで(笑)


最後に、劇場で買ったパンフレットに載っていた、
演出の小池修一郎さんのコメントから。

「この日生劇場の公演には、武田真治の参加を得た。
 天使の純真さと悪魔の邪さを兼ね備えた
 幻惑のトートの出現である。」

出た、天使と悪魔!

私が役者の真治君に求めてるものと
近いラインのものを求めてる気がしてうれしいです。

小池さんの書いた小説「エリザベート」の文庫版では
解説を漫画家の萩尾望都さんが書いてるんです。
漫画好きの私からみたらほとんど神様に近い存在の、
あの、萩尾望都さんが書いているんですよ!!!
小池さん演出の作品を見るのが好きで、
小池さんはセンスが良いと書いてあります。

あの萩尾さんがすごいと認める人。
そう思うと、宝塚もミュージカルも知らない私にも
小池修一郎さんが本当にすごい人だってことが
うっすらとわかってきてはいたのですが。

初日見て、やっぱりすごい人だったってことを
ビシバシと実感させられました。

ものすごーく遅ればせながら、
真治君、すごい人に惚れられたんだなあ、とか
それに応えることにしてくれて良かったなあ、とか
初日を見た後に、ものすごく思ったのでした。


5 コメント

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萩尾望都さん (asya)
2006-05-08 12:50:11
こんにちは。

こちらにははじめて書きこみさせていただきます。

「萩尾望都さん」、に反応してしまいました。

ごぞんじだったらゴメンナサイ、ですが、

文庫の『ポーの一族』の1巻の巻末には、

小池さんのコメントが載ってるんです。



小池さんが演出家をこころざして宝塚に入ったのは、

『ポーの一族』のせい?だとか。



小池さんが武田トートに求めてるものが、ささぴょんさんと似てるのも、なんとなくわかるような。

どうなんだろう。







返信する
うわ!ほんとだ!! (sasapppi(ささぴょん))
2006-05-10 00:13:24
「ポーの一族」の文庫本は実家にあるんですが、

読んだ当時の私が全く小池氏を知らなかったので

全然覚えてませんでした。



なので、今日また買ってきました。



ほんとだー!!!小池修一郎さんが書いてる!すげー!!!!



そーかー・・・もともとは萩尾さんの作品に小池氏が惚れてたんですね。

「ポーの一族」が好きな方ならば、

確かに、真治君に狙いを定めるのは不思議じゃないかも。



小池氏の大学時代の会話の中で

ポーの一族を宝塚でやるとしたら・・・の配役で

エドガー役として「寿ひずる」さんの名前が出てくるのにもビックリ!

すごい偶然(汗)ゾフィー皇太后だよ・・・



asyaさん、教えていただきありがとうございました!

なんかうれしくて興奮気味(笑)







ちなみに私は漫画家として「神」だと思うのは萩尾ですが

個人的には竹宮惠子派です。
返信する
私も反応しちゃった♪ (nokko)
2006-05-12 12:29:10
おじゃましま~すm(- -)m

ぴょんちゃんのレポは、毎回楽しみに読ませて頂いてます☆

鋭い観察力と記憶力の良さ&表現の豊かさにはいつも感激してます!!!

しかも、ツボが私にドンピシャだし!! 

まぁ、真治ファンなら多かれ少なかれツボは似ているんでしょうがあまりに一致することが多いと思ったら。。。

漫画家さんの好みまで一緒だったわ(^^;

世代は私の方がカナ~リお姉さんなんだけどね♪

「ポーの一族」文庫本が出てるのね!? 

小池さんのコメント読んでみたくて本棚あさったけど載ってる訳がない(>_<)昭和51年ものの”ポー”でしたわ。。。

実は、Shinjiトート観てヴァンパネラもの演って欲しいと思った私です★

機会があれば、asyaさんもご一緒にそちらネタでもお話してみたいですね。(^^)b



本日3度目のエリザ観劇に行ってまいります☆ 

4日振りなのに、やはり長く感じるよ!(@@;

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あれっ? ごめんね。 (nokko)
2006-05-12 12:33:35
途中で切れちゃった(^^?



私の「ポー」は昭和51年ものでした★

実は、shinjiトート観てヴァンパネラもの演って欲しいと思った私(^^;

機会があればasyaさんもご一緒にそちらネタでもお話してみたいですね♪



本日3度目のエリザへ行って参ります!

4日振りだけど、長く感じるわ。。。
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お~ (sasapppi(ささぴょん))
2006-05-13 16:29:46
12日のトート閣下、いかがでしたか?



nokkoさんも萩尾望都さんがお好きでしたか。

竹宮さんはどうですか?(って、しつこいな私も・・・笑)



買ってきたついでに「ポーの一族」を読んで、

実は結構このエドガーのイメージって

知らないうちに真治トートに重ねていた部分もあった、

っていうことを少し思いました。



みんなが老いていくのに、1人だけ変わんないんですよね。

若い、というよりも、少年のままで。

少年のままの残虐性とか、無垢な邪悪さとかもそのままで。



真治君に、人間じゃない役とか、

人間じゃないみたいな人間の役とかが似合うのは

なんかそういうとこらへんなのかもしれないですね。

見た目とか、中身とか、声とか、全部含めて。



(そんでもって多分、真治君本人は

 全然そういう自分の特質を好んでなさそうな気がする)
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