Lunatics in the air

with maniac love of SHINJI TAKEDA
since 6 Jan 2006

27日ソワレ(真治トート千秋楽)<2>

2006-05-31 | 舞台「エリザベート」
( <1>より続きです )


たくさんの拍手。割れるような。

その拍手を聞きながら、ほっとした。

同時に思う。

いつまで続くかな。ずっと続いてほしいな。
たくさんの長い拍手をどうか・・・!!

思えば、どんなに真治トートに見惚れていても
いつも祈るような気持ちは消えなかったな。

どうか上手くいきますように。
どうかお客さん達に認めてもらえますように。
どうか暖かい拍手で迎えてもらえますように。

嬉しい時や感動した時にすぐに泣く涙もろい私が
この舞台に関しては全く泣かなかったのは
そういう気持ちが強すぎたからかもしれない。
どんなに陶酔しても、心配の気持ちが上回ってた。

だから、私が、この日1番泣きそうになったのは
カーテンコールに現われた真治を迎えた大きな拍手。
劇場に鳴り響く、満場の拍手。
有難う、今手を叩いてくれている人。有難う!!

軽く走りながら舞台中央に出てきた真治君は、
まっすぐ前に歩いてきて、舞台前方中央で
いつもしていたよりも、もっともっと長い間、
体を直角に折り曲げて深々とお辞儀してました。
その頭や背中に降り積もるように、
真治君に向けて惜しみなく送られた沢山の拍手。

長くお辞儀をしすぎてたのか、その最中に
真後ろの舞台奥に一路さんが出てきてしまって、
見ていて「真治、後ろ!!」と思いました。

真治君も後ろの一路さんに気が付いたのか、
急いで右側の自分の定位置まで走っていって、
他のキャストに合わせて手を広げたんですが、
どういうわけか、出した手が逆だった(爆)
舞台中央奥の一路さんに向かって右手を出す場面で、
客席に向かって左手出しちゃって直してました。
おいおいなんでそうなるんだ、真治~っ!!(笑)
あまりのことに頭かかえて「あああ~っ!!」と
叫びそうになりましたよ。可愛すぎるっ!!


カーテンコールは、いつも通りに2回やったあと、
3回目に特別挨拶になりました。

司会はグリュンネ伯爵役の治田敦さん。
愛称は「はるパパ」というらしいです。

「また私です」から確か始まったと思う。
いつもこういう時に司会をしてるんでしょうね。


<以下、記憶に頼ってるので言い回しとかは
 申し訳ありませんが全然違います。
 なんとなくニュアンスで読んでください。>


はるパパ
「えー、本日をもって、
 家庭の事情で!一足早く卒業する方がおられます。
 題して、一足早いよ卒業式スペシャル~っ!!」

(ジャーン!!と音楽が入る)

「皆様には後ほど蛍の光を歌っていただきます」

(会場 笑)

「ある日稽古場で、ある女性に声をかけられました。
 でも私には誰だかわからなかったんです。
 ここで村井国夫あたりなら
 『すれ違った女なんか覚えてないぜ』

(会場 爆笑)

 とか言えるんですが、私にはとても言えません。
 聞いて見ると昔「アニー」という舞台で
 共演した女優さんでした。
 『あなたのこの舞台に出るの?』と聞くと
 『いいえ、私の息子が出るんです』。
 昔共演した女優さんの、
 息子さんと共演する日が来るとは・・・

 少年ルドルフ!苫篠和馬!!」

(会場 拍手)

苫篠くん
「僕は、将来トートかルキーニを狙ってます」

(会場 笑&拍手)

はるパパ
「日生劇場の中に神棚があるんですが、
 その神棚の前で何やらブツブツ言ってる人がいる。
 何やろ?思って近づいて見ると・・・
 
 『すまない。
  父を説得することが、出来なかった』」

(会場 爆笑)

「今年、菊田一夫演劇賞を受賞。
 人のアドバイスをよく聞き、聞く耳を持って、
 自分で勝ち取った賞です。

 皇太子ルドルフ!浦井健治!!」

(会場 拍手)

浦井くん
「・・・えー、神棚に向かって、
 神棚の前で、セリフを練習している浦井健治です(笑)
 エリザベートについての思い出を語り出すと
 いろいろありすぎてたまらなくなってしまうので。
 博多でのこととか。

 本当にありがとうございました。」

(会場 拍手)

はるパパ
「この方、舞台上では・・・」

(突然、寿さんがぷっと吹き出す)

「何笑ってんね。
 これから良いことゆうたろー思てたのに」

(寿さん、手でなんでもないなんでもない、
 という感じの手振りをする)

「舞台上では、強く厳しくですが
 素顔は、とてもお茶目な方でして。
 私が猫を飼っていることを聞き付けますと
 携帯を持って走ってきて、
 『見て見て~っ!』と見せてくれた写真に
 スコティッシュフォールドという、
 こう、耳が折りたたんだみたいになってる
 ドラえもんみたいな猫なんですが、
 それが、黒っぽいのと茶っぽいのと2匹。
 『名前は?』と聞くと、

 『おはぎときなこ!』」

(会場 爆笑)

「皇太后ゾフィー!寿ひずる!!!」

(会場 拍手)

寿さん
「今回は春風ゾフィー様が元気にお戻りになられて、
 稽古中にご一緒出来てとても嬉しかったです。
 公演中には、一路真輝様、ご結婚のニュースが」

(ちらり、と一路さんを振り向く。
 一路さん、ちょっと恥ずかしそうに横を向く)

「一路さん、おめでとうございます。」

(会場 拍手)

はるパパ
「私、グリュンネ伯爵は、非番の日に
 ブタペストのカテドラルで司祭のバイトを
 しているんですが、そのバイトの日に
 戴冠式がありまして。

 頭に王冠を載せた時に、目が合いまして、
 その目が、実に!ピュアでした。」

(会場 爆笑。石川さんも爆笑)

「いや、私生活は知りませんよ?
 どんなにドロドロか知りませんけども、
 その目は非常にピュアな目なんです。

 ある時、私はその人に、
 とんでもないことを言ってしまいました。

 『陛下、バートイシュル行きの
     “バス”が来ております』

 バス?!何いってるんだ?!
 そう言うその目もまた、ピュアでした」

(会場 大爆笑。
 石川さん、お腹をよじって爆笑)

「その数日後、彼がこう返してきました。

 『どう思う?グリュンネ将軍』

 将軍?!わし、将軍?!!
 
 その時の目もまたピュアでした」

(会場 大爆笑)

「フランツ・ヨーゼフ!石川禅!!!」

(会場 拍手)

石川さん
「・・・私も、浦井くんが、
 神棚に向かってセリフの稽古をしてるのは
 いつかやめさせようと思ってました。
 というわけで、目撃者は大勢います(笑)」

(会場 笑)

「この5月は嬉しいことが沢山ありまして。

 私の嫁が嫁に行きます」

(会場 笑)

「新しいトートの誕生です!
 死が誕生とは、これいかにですが。」

(会場 笑)

「これは本当に嬉しいことです。
 初風かあさまが戻ってきて、
 実世界では実の母親が2人いるなんてことは
 あり得ないんですが、今回は2人の大先輩に
 いろいろ教えていただきました。
 有難うございました。

 私はといえばこれからも舞台に立ちながら
 半歩でも成長して行きたいと思いますので、
 どうぞ皆様、くれぐれも!
 ・・・くれぐれもじゃない!」

(会場 爆笑)
 
 これからも、よろしくお願いいたします」

(会場 笑&拍手)

はるパパ
「・・・何が言いたかったんですか?」

(会場 爆笑)

「さて皆様、卒業生総代です。

 昔、ブラックレインという映画がありました。
 マイケル・ダグラス、高倉健、松田優作なんかが
 出てる映画なんですが、その中に出てきた街に
 どこやろニューヨークかな、ロスかな、と
 思ってますと、突然、グリコのマークが!!
 あ!大阪や!道頓堀やったんです。 
 
 あの大阪が、こんな風に映ってる。
 同じ景色がカメラを変えただけで
 こんなにも違って見える。
 この方も私達に違う景色を見せてくれました。

 トート閣下!武田真治!!!」

(会場 拍手)

真治くん
「・・・え~と、とりあえず、終わりました(笑)」

(会場 笑)

「沢山の方に感謝してます。

 快く受け入れてくれたキャストの皆さん、
 有難うございました!!」

(真治くん、後ろむいてお辞儀。
 会場、拍手)

「歌って踊る妖精のような」

(村井さんが後ろで「自分で言うな!」と)

「・・・妖精のような、皆さんと(笑)」

(会場 爆笑。村井さん照れ隠し。)

「2ヶ月間一緒に過ごせて、
 子供の頃見た夢の中にいるみたいでした。」

「それからスタッフの皆さん、
 僕は覚えが悪くて、
 日々遅くまで付き合ってくださって
 ありがとうございました。
 
 それとオーケストラの皆さん、
 やっとまとまったと思ったら、
 こんなすかしたヤツが入ってきて、
 何度も練習に付き合ってくださって
 ありがとうございました。

 それから、各ヘッドコーチ。
 ○○先生、○○先生、○○先生・・・」

(後ろのキャストが大受け。
 キャストに向かって言い訳するように)

「彼だけ本名知らないんです」

(どうやら、コーチの先生の名前を
 ニックネームで呼んだらしい)

「慣れないことやっていくなかで
 やることがいっぱいあるのに
 生意気にやりたいこととか言っちゃって。

 ・・・ははっ!(笑)」

(会場 笑&拍手)

「あと、僕だけ特別すぎるんじゃないかと
 言われてる衣装ですけど。
 あ、朝月先生、有難うございました!

 あの、これは特別なんじゃなくて
 祐さんのも内野さんのも、デカかったんです」

(会場 爆笑)

「それから小池さん、小池先生」

(どうやら、小池先生が客席にいるらしい。
 その、舞台中央あたりを見ながら、笑顔で)

「すごい熱心にこんなド素人の僕を、
 この世界に連れてきてくれて、
 あなたは、

 僕の人生にも何人かしか現われない

 ・・・天使なんじゃないかと」

(会場 口笛&拍手)

「このカンパニーには感謝してます。

 ただ!!

 一路さん・・・・・・
 おめでたいことなんでいいんですけど、
 残された祐さんと僕のみじめな感じったら。

 僕はたった13回だからいいですけど、
 祐さんなんか6年も・・・(笑)

 そんな失意の祐さんと僕とで組んだコンビが、
 『トート山口君と武田君』」

(会場 爆笑)

「結婚式の二次会で披露したいと思います。」

(会場 爆笑)

「有難うございました!!」

(会場 拍手)

はるパパ
「楽しいお話を有難うございました。」
 
(会場 笑)

「卒業生総代としては、まあこんなもんでしょう」

(会場 爆笑)

「では、校長先生からお言葉を。
 送る言葉、一路真輝!!」

(会場 拍手)

一路さん
「寂しくなりますけど、
 皆さん明日の打ち上げにはいらしてください。

 舞台は明日までございます。
 皆さん、明日もよろしくお願いいたします」

(会場 拍手)

はるパパ
「ありがとうございました。
 卒業生の皆さん、校長先生のお言葉を胸に
 立派な社会人になってください」

(会場 笑)

「校長先生のおっしゃるとおり、
 この舞台は明日もございます。
 ございますが、チケットは1枚もございません。

 聞くところによると観客動員は、
 ついに100万人を超えたそうです。」

(会場 拍手)

「では、これにてお開きとさせていただきます。
 有難うございました!!」


盛大な拍手の中、幕が降り、場内アナウンスが流れ、
まだ鳴り止まない手拍子に応えるように
ステージに灯りが。

左手から手をつないで登場する一路さんと真治君。
たっぷりと舞台中央で手を振り、拍手に応えてから
両側からキャストを呼び寄せ、再び全員で手を振る。

両腕を上にあげて、またも海草のように
ゆらゆらと大きく振っている真治君の姿が
透ける幕の向こうに見えている。
舞台の灯りが落ち、その姿が消える。

まだ続いている手拍子。拍手。
まだ消えないでくれと祈りながら手を叩く。

再び、舞台上に灯り。

上がる幕。

再び手をつないで出てくる一路さんと真治君。
しばらく舞台上で盛大な拍手に応えると、
真治君が一路さんの手をひっぱって
出てきた方向の舞台袖へと去って行った。

手を振りながら、振り向きながら。

それが「カーテンコールは終わりだよ」という
合図になって、2人が姿を消した後で
ようやく拍手が止まった。


この時、本当に思いました。
終わった、と。


素晴らしかった、この5月。
短かったなあ。
本当にあっと言う間でした。

なのに、信じられないほど4月が遠い。
4月の自分が遠い。

真治トートを見る前と、見てからとで、
見える景色はまるで違ってしまった。

これは終わりではなく、始まり。
ここから始まる、1つの道。

そんな予感。
・・・嵐の予感??


何はともあれ、今は。


お疲れ様!真治君!!!

素敵な5月をありがとう!
この5月の真治トートを忘れないよ。
誓ってもいい。
記憶が薄れることがあっても、絶対に。

私がずっと見たいと思っていた、
あなたにしか見せられないものを
あなたは見せてくれた。

ありがとう、大好きだよ!!
勝手に、これからも応援するからね!


コメントを投稿