南青山なでしこ日記

南青山なでしこ(撫子)の音楽業界漂流事情日記

ぐる魂!

2005-07-20 11:05:21 | Weblog
凄かった。
キューン移籍のグループ魂。
どこから?
いきなり、このスリッパが飛ぶ!飛ぶ!
ものすごい迫力で投げてくるんだもん。
当たったら拝んでる人がいた。

去年ライジングサンのイベントで一番人気だったのもこのグル魂だった。
パスを持っていたのを使って、楽屋口から入って見た、あのときの熱血的風景。

いよいよメジャーからの反撃開始。

凄いメンバーでよく理解出来ない楽曲と呼べるのかっ!。

くどかんがギターだしなあ、かっこいいよね。
どこから見てもくどかんは素敵だ。

才能ってどうしてこんなに輝いて見えるの?

旬というシーズンの中で。

必ずシーズンだから終わりはくるのに。

でも今、このエネルギー、あのころのタケちゃんや、ダウンタウンにもあった。

ロックだった。

間違いなく。

「就職しよう」と叫んでもロックはロック。

Tシャツに移籍と書いて暴れまくりスリッパを投げまくり。

おみやげのこのスリッパ、どうする?


apバンクフェス05/16日

2005-07-18 00:21:31 | Weblog
どうしても見たかった。
このイベント。
誘われなかったんだけれど、なんとかして覗いてみたかった。
音楽業界にいるからといってどんなイベントでも行けるわけでもなく、今回はありとあらゆる努力をしました。

おかげで16日は行くことが出来たの。

apバンクにどのくらい小林武史さんやミスチルが力を入れているかは知っているけれど、いまいち中身はまだわからない。このイベントを続けていくことなどでそのテーマが少しづつでも見えてくれば良いと言うことなのだろうか。

つま恋はヤマハに美しく管理されたリゾートで合歓の里と並んで70~80年代にはイベントによく使われた場所。
この日のゲストは井上陽水、ELT、トータス松本、GAKU-MC、がっくんは桜井君とサッカー友達らしくて、そういう所も彼らのファミリー的なイベントだって事が感じられる。

イベント初日と言うこともあって小林さんやミスチルメンバーの出ずっぱりのがんばり方は言葉に出来ないほどだった。
呼ばれることと呼ぶことは大きく違う。
今まで最高のゲストになることは慣れている彼らでも、最高のホストでありたいとその気遣いは、大丈夫?と言いたくなる感じだった。

一青窈、どこのイベントでも彼女の歌は安心して聴ける。彼女はこのイベントにふさわしいシンガーだった。
トータスはさすがイベント慣れしていることもあったし、またデビューの時期がミスチルと一緒だったりもして、感慨深いものがあり、気持ちよさそうに感動を呼んだ。
リラックス度や彼のこの日の気分も含め、この日は見事なライブになった。
ELTは持田のダンディなたたずまいといっちゃんの女らしさ?というこの奇妙なユニットは彼女の歌の安定した歌唱力と作品の確かな説得力できっちりとここのライブを満喫していた。
彼らはどこにいても生成の木綿のように自然体で治まってる。デビューの頃からもっちーを知っている私にしては彼らなりの成長ぶりが嬉しかった。

どのアーティストやバンドとも、桜井君は一緒にそこにいて歌ったりギターを弾きながら、ここがapバンクのイベントである事をそれとなく感じさせてくれていた。

面白かったのは井上陽水のライブ。
意外にここに集まった2万人はさほど、陽水さんの登場にも興奮はなかった。
待っているのはミスチルのせいかしら。

しかし、音が始まってスクリーンに写し出されるバンクバンドの超一流メンバーを見て、その必死ぶりに、そっちの方に驚いた。
あれっ、ステージが、メンバーに緊張が走り、ただならぬ事になってる。
まず、小林さんの音が違う。
音楽の魂がはねてる。
後で誰かから聞いたことだが久しぶりに井上さんのバックで鍵盤を弾くという事で小林さんは爪をはがしてしまうほどの意気込みだったときいた。
そういえばバンドエイドを指先に見た友達がいた。

小倉博和さんのギター、刺すように陽水のヴォーカルを背中から、小林さんの表情、やはり彼はミュージシャンなのだ、楽しそうに弾いていた今までのステージとは何かが違う。
「傘がない」「氷の世界」、このステージにいるミュージシャンのすべてが尊敬し、深く感情を揺さぶられた作品をみんなで音楽として支えている、その感動が強すぎてこの日の陽水さんの方が押され気味。
私には凄く面白かった。
ベースはあの東京事変でも活躍している亀田さん、サックスの山本卓夫、ドラムは山木さん、もうこのメンバーがここにいるだけで普通はいくらかかってると思うって感じ。
その彼らをここまで真摯な気持ちにさせる、井上陽水というアーティストの才能のせいだろう。
何度も言うがお客さんではなくステージの意識が一変したシーンだった。
尊敬が音に変わった瞬間だったね。
終わって、バックステージでメンバーの顔はみんなやりきった笑顔だったし、陽水さんのまわりに関係者の人だかり。こういう場所にはめずらしいかも。フジロック以来かなあ。

「バックの意気込みで陽水さんが落っこちるかとおもったわ」、これが私の感想でした。

そして休憩をはさんでミスチル。
75分たっぷり、あの声が夕方の空を染めていく。
3日間、この出ずっぱりで、しかもこれだけの力いっぱいのライブ、大丈夫だったのかな。
初日しか見ていない私にはちょっと信じられないタフな桜井君たちがいた。

最後は「to you」このイベントのテーマをみんなで歌う。

スケジュール表を見たら、毎日ライブの後はパーティーになってたけれど、そして最終日の昨日は、パーティー、つまり打ち上げの終わりの時間が?になってた。

昨日は浜田省吾、チャラなどがそこにいたでしょう。
朝までだったのかなあ。

そういえば初日さっさと帰って行った陽水さん、ELTのもっちーに、「ベテランだから先に帰るね」と言い残し。

このイベントはこれから毎年続けていくんだと聞いた。

こうして夏が始まり、イベントの夏がここから始まったような夜でした。

Tommy Heavenly6

2005-07-15 11:19:37 | Weblog
久しぶりに晴れたからおせんたく。
この頃特に無駄使いは出来ないし、洗濯機は超時代遅れ。
でもこの洗濯機は何も悪くないし、あのドラム式を見るたびに欲しくなるけれど、うちは納戸に入っていてドアの中だし、そのまま使っている。
電化製品も毎年新しいものが活躍し、なんだか、年寄りだらけで恥ずかしくもなる。
あれっ、なに?電ぐるとスチャダラのアルバム聞きながら書いていると、なんだこれは?ラジオみたいな事やってる。
相変わらずこのあたりはすごいなあ。
タイトルなに?これ?もうっ。
一緒にやっちゃう所はこれっていつ頃から考えてたのかなあ。
もともとにているようなとこあったしなあ。
スネークマンショウ混じってる感じだもん、特にこのアルバム。
尖ってる方々とでも言いましょうかねぇ。
センス満載とでも言いましょ。
間違いないよね。この都会的洗練されたダササが魅力的。

そして感激、Tommy Heavenly6,この6をちぃっちゃく出来ません、もう嫌いMacだって、使えないの機械は。
わかるよね、彼女の、というか、このキャラでは初めてのアルバム。
あの手この手はみなさん同じ。
なんか冗談が電ぐるになちゃうよ。
びっくりだ。
あんまり良くて。
アルバムとして素晴らしくキュートに出来てるよ。
ねえ、浜田省吾に感激してスチャダラ×電ぐるとかも良くて、トミーでしょ。
これしか聞いていないわけじゃないけれど、これって好みってわけじゃないのよ。
好みはないから。
やっぱり名作なんです、みなさん。
間違いのない完成度なんです。
トミーだって、最近のブリグリはつまんなかったりして、このMDが来たときもまたか、と思ったのに。
ごめん8月24日の発売。
待っててて。

向井秀徳の才能

2005-07-14 11:17:04 | Weblog
あのzazenボーイズの向井秀徳と椎名林檎のテレビでのライブが忘れられなくて、とうとうフジテレビの友達に頼んで番組をCDRにして、あれっ、DVDでしょって言われた。
もう一度見たいなんてめったに思わないけれど、林檎ちゃんは凄いなあ。
どう考えても林檎ちゃんが「向井さんと一緒に」この条件でないとやらないと言ったんでしょう。
調べてみた。
林檎ちゃんファンのディレクターがいて、この条件を聞き、向井君にオファーを出した。
しかし、
今度は向井君が出たくないと言ったそうだ。
そこから口説きが始まって、あんな7分以上の曲を彼が歌うという事で収まったらしい。
曲名はたしか、「自問自答」と「KIMOCHI」だったと思う。

でも女性(?)ディレクターに感謝。
きっと、誰かが命がけでがんばったりしないとあんな素晴らしい番組は出来ない。
テレビの仕事で大好きな事を見事に実現するなんてめったなことでは出来ない。
だってテレビほど保守的なものもないから。

向井君の、あんな攻撃的で天才的な瞳はなかなかテレビで見ることはできないもの。

しまった、と思った。
ライジングサンでも、いろんなイベントで大酔っぱらいの彼も見たこともあったけれど、彼があんなにセクシーな人だと思ったことはなかった。

昔、ボウイだった頃の布袋君、テレビの歌番組、しかも、生で、司会にメンバーの誰かが遊んでいるときに物まねをやった事があり、そこをつかれ、「やってみてくださいよお」とテレビ的に言われたとき、「こんなとこでそんなことやったら、俺たちが何のために5年間もロックやってきたのかわからない。絶対にやらないよ」と今にも演奏せずにここを出ていくという布袋君のあのときの瞳とたたずまい、それはすごいシーンだった。

どんなに尖った志も必ず人生というやつの中で変わっていくし、まるくもなってく。

TAKUYAの披露宴で久しぶりに布袋君に会って、「トップランナー、素晴らしい番組でした、あんな布袋君見たのははじめてだわ」と言ったら、「頭蓋骨骨折やってさ、ちょっと変わったんだ」と笑った。
ミスチルの桜井君だって、やっぱりあんなにライブでお客さんに親切じゃなかった事だってあったし、それはそれでカッコ良かった事もあった。

みんな少しづつ、大人にもなり変わっていく。

あの向井君の歌、もう一度どうしても見たいな、林檎ちゃんの彼へのあこがれの瞳も。

かんだ

2005-07-13 11:45:55 | Weblog
元麻布の「かんだ」。
徳島の名店、青柳にいたシェフみたい。
和食はすごく難しいし、老舗が幅を利かせていて、新しい店はそれだけでもやる気になるかも。
元麻布、清潔な店内、過剰なものはなにもないさっぱりとした雰囲気の店。
これじゃあ、このカウンター、まるっきりのオープンキッチン。
青柳の虎ノ門へ行った時はゲイみたいな料理だなあと、過剰なサービスも私には嫌みで好きにはなれなかった。
でも、かんだ、は男らしさを強調するでもなく、だからと女性的でもなく、スイスみたいな和食?実にバランスのとれた味の追求って感じ。

ここから始まるという勢いと力を料理から見せてもらった。

ま、私はお酒も飲めないし、食材も美味しすぎるものがダメというタイプだから偏見もあるけれど逆に言えばそういう私さえ感動させてくれるというのは素で美味しいわけで、すごいとも言えるでしょ。
掘兼、久田が大嫌いな方にこそお勧めなんちゃって。

また昨日行った、梅本上海、これは西麻布2丁目に新しくできた中華、24歳のシェフに感激!
正式名はMaison d'Umemoto,Shang-hai セレブな大人の味ではありましたが、ここも好き嫌いに応えて頂き感謝!


浜田省吾をTVで。

2005-07-11 11:05:54 | Weblog
寝ぼけたまま、TV付けたら、ええッ浜田省吾?
うそお?
スペイン坂に出ていたんだ。
めちゃかっコ良くて起きちゃったよ。
もちろん、もともとルックスの良い人だったけれど、すごいエグゼだったな。
こうして見るとストリートは見えない。
でもステージ立つとロックンロールの血が騒ぐ。
大人だった。
意外、セレブでした。
お金持ちになってからももうずいぶん立つ事が今の彼から見えて来る。
それがまた素敵だ。
だって貧乏なふりなんかする必要ないもんね。

アーティスト、ミュージシャンを長く見て来ると、最初は夢しかないでしょう。そこから大ヒットしてお金が入って色んな意味で大人のゲームにまみれて、そしてやがてそれもわかりきった頃、クールになる。
年収やセールスが伸びてもあの頃みたいに素直には喜べなくなる。
何のためにここまできたのかって、ここで必ず悩み、立ち止まる。
欲しいものがすべて手に入って、でもこれがなに?
みんなこのあたりまでスーパースターは同じ。
「顔を出してリッチになってもどうにもならない。子供はヤバいし、家は壊されるし、参ったよ」と河口湖に暮していた頃、矢沢永吉が言ってた。

福山君。
見た事もないくらい暗く大人の顔で何も言わずに納豆食べてたあの頃の横顔、悩んでた、きっと色んな事で。声をかけられなかった。こっちを向いた時は笑顔だったから。

サングラスはずして女の子くどいて、彼女があなたをわかってなくて、それで別れた頃に気付いて、たったそこにいた時のあなたを思い出して呆然とする、そんなの歌の中みたいな事やってるの?
と聞いたら、
「そういうのはね、みんなやってるよ、きっと。でもそれでも、恋になんかならないし、遊びで女の子口説くのも、飽きちゃうんだよね」と言った人もいたな。これは誰と言う事なく売れたら、男の子なら、やってみたい事の一つでしょう。
若く成功する、これはヤバいけれど、すごい生活だって経験出来るよ。

ディスコで一緒に踊った女の子に「明日からワールドツアーなんだ、良かったら一緒に行かない?」とその後誰かにロンドンまでの航空券、しかもたぶんファーストクラス、を届けて、一緒についてった女の子。
私は取材で追っかけたロンドンで彼女と会った。
そのツアーだけの彼女だった事はツアーが終わって帰国した後、彼がもとの彼女と結婚したことでわかった。
その人とも彼はもう別れたけれど。

粋も甘いも、という意味じゃ、矢沢永吉はすごいな。
先々週のジャパカンのインタビューの中で。

「波風?波風あるねえ、なんで?なんでオレンとこばっか来るの?って思ったよ、ほんと。波風だらけだもん」
「昔の友達と飲むとさア、オレごめんねって言うもん。みんなさ、ひどかったって言うもん、でもオレ、褒め言葉と思ってるんだけれどさ」
「音楽もさ、センス良すぎちゃだめなのよ、良すぎると洋盤だって言われるしさ、イモでもだめ。イモの中に哀愁漂わせなきゃだめよ、これが難しいのよ」
「56才でライブハウス33回よ、汗と唾と水ぶっかけて33回やろうと思ってるよ」
わざわざビデオもらって何度見ても笑えるってすごいでしょ。
昔から矢沢永吉のインタビューは誰よりも面白いんだけれど。
健在です、すごっ。




まだ浜田省吾。

2005-07-09 14:42:28 | Weblog
大好きなハンカチが見当たらない。
セロテープ、どこ行っちゃったんだろ。
気が付いた、これから着る事に決めたスカート、なにこれっシミになってる。
あの手この手でやってみる、染み抜き、ハイタ-で白くする、もちろんクリーニング、なにもかも失敗。
なにやってる?
でもこれが生活。
恋ばかりして生きている人もいるんだよね。
「星と女の子と涙くらいしか、思い付かないんだよね」とあの頃陽水さんが言っていたけれど。
詩を書くのはどんどん大変になる。
そりやぁ、林檎ちゃんくらい恋に生きていつも誰かを探しているあの感じ、色っぽいよねえ。
たまたま見たテレビ、林檎ちゃんとナンバガの、zazenボーイズの向井秀徳が対談していた。
あの場所、この前紹介したブルーノートの裏に出来た「ベロア」とか言う店だった。
2000万円のシャンデリアでわかった。
彼女はデビューする前から彼の事を尊敬し憧れていた。ロック的才能にすごく敏感な少女だったみたいだ。ベンジーやモーサムの百々君、ごめんね、名前の間違いはラジオだと思って、彼女はマニアックで音楽に真直ぐで、真摯なミュージシャンにいつも夢中な女の子だった。
今も少しも変わっていないんだと、向井君の前できれいに着飾った彼女を見て想った。

私はそんな彼女から見える向井君の魅力にやっと気付きながらも、まだ浜田省吾。

昨日慌てて、誰かと浜田省吾の感じた今の気分を分かち合いたくて昔のミュージシャンからマネージメントになった高橋さんを追っかけた。
すごいよね、音楽って。
感動って。

浜田さんと私は昔は良く彼のツアーにくっ付いて仕事したりしたものだったけれど、この頃はめったに活動しない事もあってすっかり忘れていた。
私は音楽業界にはいるけれど、自分の目の届く場所まで音楽が来ないと忘れてしまったりする。

彼はお茶目な所もあって、サングラスをはずしていると、ファンの人でもわからないかもしれないのを良くわかっていて、たしか、サザンのライブだったかなあ、肩をたたかれて、その人なつっこい笑顔に全く見覚えがなくて、けげんな顔をしたら、サングラスを取り出してかけてくれたら、「あっ!浜田省吾さん?」なんてこともあったな。

何年ぶりと言われてもピンと来なければ別に何とも思わないのに、昨日まで、ずっと以前に届いていたのに気にはなってはいても、良く知っている人だけに、なかなかジャック・ジョンソンやキャラヴァンを止められなくて、でも昨日は聞く気分だった。
慌てた、本当に。
でもいつだって、そうやって椅子取りゲームにミュージシャンたちは勝ち抜いて行く。
私が聞いたからどうというのでなく、ミュージシャンはみんなたった一人のどこかに暮しているみんなのココロに向けて曲を投げて来る。
あの、CDショップに並んでるすべてのアーティスト、ミュージシャン、まだいる、今下北の都夏で働いて銀杏ボーイズ夢見てたあの男の子のインディーズのCDまですべて、たった一人の感動からでしか、伝染は始まらない。
それには浜田省吾もデフ・テックも、そこの君もおんなじ。
どんなに大袈裟な宣伝かけたって、だめなものは伝染しない。

ただコメントくれた人のように感動も感想も一つじゃない。

今のケツメイシは伝染病に近い。それは彼等が誰よりも旬というシーズンの中にいるから。
今年は誰もケツメイシにはかなわないさ。
あの時の埼玉アリーナのライブのブログに書いた通り。
ただレースは続くんだ。
売れたらその分もっと厳しいレースが待ち構えている。
だから、だから浜田省吾のこのイメージそのままのアルバムをこのクオリティで仕上げる事って赤井秀和がもう一度リングに上がるくらいのストーリーがある。
まあ、そんなこと、いちいち言うなんてカッコ悪いこと、浜田さんが一番わかっているのでしょうが。

ジャケットの中の写真、イメージのままの浜田省吾が映っている、しかし、Macの前でサングラス、ちょっと笑った。なんだかっこいいんだかどうだか。

浜田省吾をこんなに何度も聞いたのは何年ぶりかなあ。
4年は出ていないとすれば4年はほとんど忘れていたような気がする。

でも突然今までのすべてが一気に重なる。

やっぱり音楽は力です。


浜田省吾の[MY FIRST LOVE]

2005-07-08 17:11:03 | Weblog
朝早く起きて南青山のこのあたりを歩いていると、きれいな女の子たちとたくさんすれ違う。
みんな急いでいてそれぞれが気取っていない分だけもっと素敵に見える。
彼女達の着ているものに時々時代が見える。
こんなにうすい素材のセーターのようなものや、ブラウス、シャツ、みんな重ねて着ている。
そしてバッグ、どんな朝からやって来たのだろうと想う。
これから始まる一日、若い女の子たちはそれだけでドラマチックに見える。
いつまでも若くはないから、ジンと来る。
いつも時代の真直中を女のこたちは駆け抜けて行く。

でもここを過ぎて素敵でいるのはすごく難しい。

今日は浜田省吾のアルバムに泣けそうになった。

4年ぶり、よくここまで完成出来たね。
えらそうな言い方に聞こえたらごめんなさい。
でもここまでの完成度に持ち込むことが彼くらいのアーティストになったら、どんなに苦しいかはわからないわけじゃないから。

キャラヴァンについて書いたブログに喜んでもらえた事は嬉しかったけれど、彼は浜田サンにくらべればすごく若い。まだいくらでも曲は溢れて来る頃でしょう。

「MY FIRST LOVE」
このタイトルに辿り着いた浜田省吾の気持が痛いほど伝わって来るアルバムになっている。
彼のキャリアでこのタイトルにするなんて、ここに辿り着くなんて、いったいどうやってこのゴールが見えたのだろう。
小田和正にもユーミンにも、陽水にも、このスタイルは使えないんじゃない?
このタイトル、浜田省吾以外にこの響きには聞こえない。

「光と影の季節」ここから11曲目の「ある晴れた夏の日の午後」まで、まるで彼の、浜田省吾みたいな男の物語が彼のあの若く、ちょっと甘えた声で届く。
もちろん彼は根っからのシンガーソングライターだから彼の人生のどこかがモチーフになってはいるけれど、これは見事なイメージソングばかり。
ずっと彼の歌を待っていた彼女達がすべて私が相手役かも、といちばんきれいな写真を重ね合わせる、そんなふうに出来上がっている。

すごいなあ、浜田さん。

20才くらいだった福山君に「とにかく浜田省吾はレッスンの源だから全部聞いて彼の世界に重ねてみて」なんて言ってた。
浜田さんの世界は決して東京でも日本でもなくて、限り無くアメリカに近い日本のイメージなんだよね。
「オレはビンテージの最高級のワイン」なんて言っちゃうんだから恥ずかしいような所もあの浜田省吾のイメージ守ったカッコ良さから来ると思えば、納得。
スガ君じゃあ、こうは行かないよね。
あのサングラス姿で絶対に、なにがなんでも、たとえ、小田和正からのラブレターのお誘いでも彼だけはテレビには出ないし出なかった。
彼しかもう残っていないでしょう。
テレビでのプロモーションを全く使わずにここまでのスーパースターになったミュージシャンは。

なにがあっても、ライブを見なくちゃ。

好きか嫌いかはなんとも言えない。
だって彼には長いキャリアがあるミュージシャンだから。

でも続けて、歌い続けてこの場所にたどり着ける事がどのくらい難しい事かもっとも理解している人はあの桜井君でしょうね。