南青山なでしこ日記

南青山なでしこ(撫子)の音楽業界漂流事情日記

向井秀徳の才能

2005-07-14 11:17:04 | Weblog
あのzazenボーイズの向井秀徳と椎名林檎のテレビでのライブが忘れられなくて、とうとうフジテレビの友達に頼んで番組をCDRにして、あれっ、DVDでしょって言われた。
もう一度見たいなんてめったに思わないけれど、林檎ちゃんは凄いなあ。
どう考えても林檎ちゃんが「向井さんと一緒に」この条件でないとやらないと言ったんでしょう。
調べてみた。
林檎ちゃんファンのディレクターがいて、この条件を聞き、向井君にオファーを出した。
しかし、
今度は向井君が出たくないと言ったそうだ。
そこから口説きが始まって、あんな7分以上の曲を彼が歌うという事で収まったらしい。
曲名はたしか、「自問自答」と「KIMOCHI」だったと思う。

でも女性(?)ディレクターに感謝。
きっと、誰かが命がけでがんばったりしないとあんな素晴らしい番組は出来ない。
テレビの仕事で大好きな事を見事に実現するなんてめったなことでは出来ない。
だってテレビほど保守的なものもないから。

向井君の、あんな攻撃的で天才的な瞳はなかなかテレビで見ることはできないもの。

しまった、と思った。
ライジングサンでも、いろんなイベントで大酔っぱらいの彼も見たこともあったけれど、彼があんなにセクシーな人だと思ったことはなかった。

昔、ボウイだった頃の布袋君、テレビの歌番組、しかも、生で、司会にメンバーの誰かが遊んでいるときに物まねをやった事があり、そこをつかれ、「やってみてくださいよお」とテレビ的に言われたとき、「こんなとこでそんなことやったら、俺たちが何のために5年間もロックやってきたのかわからない。絶対にやらないよ」と今にも演奏せずにここを出ていくという布袋君のあのときの瞳とたたずまい、それはすごいシーンだった。

どんなに尖った志も必ず人生というやつの中で変わっていくし、まるくもなってく。

TAKUYAの披露宴で久しぶりに布袋君に会って、「トップランナー、素晴らしい番組でした、あんな布袋君見たのははじめてだわ」と言ったら、「頭蓋骨骨折やってさ、ちょっと変わったんだ」と笑った。
ミスチルの桜井君だって、やっぱりあんなにライブでお客さんに親切じゃなかった事だってあったし、それはそれでカッコ良かった事もあった。

みんな少しづつ、大人にもなり変わっていく。

あの向井君の歌、もう一度どうしても見たいな、林檎ちゃんの彼へのあこがれの瞳も。