そらにだかれて

あたりまえだとおもっていた

そこにいることが

とおくへいってしまったとおもった

いつも　そこにいたのに

きづかなかった

とびたつわたしをはげまし

みおくってくれた

つばさにきずをおい　とぶこともできなくなったとき

“ここにいるよ　ずっとここにいるよ”と、きこえた

みあげると

ほほえむあなたがいた

とおくへいったのはわたし

あなたにだかれているときには　きづかなかった

あなたのうでをすりぬけたとき

はじめてしった　やさしさ　あたたかさ　

もういちど　

だいて 　　わたしを






FUJI Z1