せめてこれくらいなら自分にも
できる!
私たちの心の中には、知恵
と感情の二つが混在してい
ます。
知恵が光だとすると、感情
は雲です。どれだけ知恵の
光があっても、感情という
雲が出てきたらおしまいで
す。
時々「まさか、あの人が・・」
と言われるような事件が起き
るのも、感情の雲が邪魔を
して知恵の光を曇らせてし
まうからです。
「そもそも感情の世界という
のは、自我への執着から始
まっていますから、執着から
離れることによって、
感情の束縛から離れること
ことができます」と清水寺
の森精範貫主は言います。
そして「執着から離れる
には、布施の心を持て」と
言います。
布施というのは、「これをあ
げたら惜しいなあ。でも、
困っているのだからあげよ
う」と、自分の大切にして
いるものを、執着を断って
差し上げることだそうです。
そのとき、「・・・・して
やったから」と、見送りや
感謝を期待していては布施
とは言えません。
私たち凡人には難しいこと
ですが、せめて「大した
ことはできませんが、
これくらいならさせてもら
います」という精神で助け
合って、感情の曇りを少し
でも払いたいものです。