固定的養育者に長い間育ててもらえなかった子どもたちにとって、特定の養育者と愛着を形成することは大きなチャレンジだ。さらに特定な養育者としっかりとした愛着を形成した子どもは、その養育者のイメージを心に形成することができる。
イメージが子どもの心に形成されれば、たとえその養育者が傍にいなくてもそのイメージが子どもの行動を促したり制限できたりする。これを内的ワーキングモデルという。
例えば、友だちに親切にしなさいと養育者に言われて育った子どもは、養育者を喜ばそうと困っている友だちに親切にし、得意になって養育者にその出来事を報告する。また、子どもはお母さんが悲しむことをイメージし、欲しい物でも人の物は取らない。
勿論、法律的・倫理的に、「親切にすることは良いこと」、「盗みは悪いこと」と理解してそのように行動できる子もいる。ただ、そこで見過ごしてはいけないのは、「見つからなければやっても良い」、「人に褒められたいから親切にする」という行動である。
愛着形成と内的ワーキングモデルは、子どもの養育のカギである。毎日の生活の積み上げ、しかも数年間のスパンが必要である。でも、人が見てようが見ていまいが、お母さんや愛する人を喜ばせたい、あるいは悲しませたくないという思いからくる行動の方が本質的であり、そのような大人にさんあいの子どもたちが育って行くことを望んでいる。
一緒にご飯を食べることは生活の中での愛着形成に大切なもの
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