ある中学生女児が、学校のことや同じホームの子との関係等でストレスが溜まり、思わす口から出た言葉が「なんで、こんなとこにいなくちゃなの!」だった。
さんあいは、小舎制の家庭的養護を目指している。入所している子たちは、職員によって作り立ての温かい食事やおやつを提供され、掃除や洗濯もキチンと行われる清潔な生活環境が整えられ、しかも小学生からは個室が与えらてプライバシーも配慮された生活ができる。
客観的に比較すれば、食事や生活環境そして職員による適切な養育と言う面では、児童の入所以前の環境より整えられている。しかし、入所児童にとっては、ここは彼らが望んで選んだ生活の場所ではない。気分が滅入った時、ことが上手くゆかなかったとき「なんで自分はこんなところで生活しなければならないんだ?」と職員に怒りをぶつけるのもわかる。当たり前の怒りだ。
児童養護施設は、どんなにお金をかけて努力しても子どもたちの家庭にはなり得ない。当然職員も子どもたちの家族になることはできない。それは子どもたちもわかっているのだ。でも、どうしようもない子どもたちの怒りやフラストレーションを受け止めてあげられる場所や職員でなければならない。家族の愛着関係より、人としての信頼関係を目指して行きたい。
職員は、家族の役割、先生の役割、そして信頼できる大人の役割を果さなければならない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます