先月応募した機織りの勉強、きょうは面接でした。
区の境の長いトンネルを抜けると、そこは北国だった。
春休み、人気のないキャンパスにみぞれ混じりの雨が降り、届いた案内図を片手に面接会場を探している私。今日から私の新しい人生が、果たして開かれるのか。嫌でも緊張が高まる。
山の緩やかな斜面に沿って出来た建物群、エントランスの先は既に2階とのこと。
面接は約30分、殆ど私が話していた。
「ここで勉強して何を目指しますか。入賞ですか?」
「はい。こういう世界はこれで充分という果てはないと思います。そこまで行ってもまだ先が見えてくると思いますが、とりあえずは入賞を目指します。入賞したら上野の精養軒の懇親会に呼んでもらえるそうで、近代文学の文豪たちも出入りしたお店に行ってみたい」と分かりやすい希望を。
試験官の女性の先生・・・と言っても私の子供の世代は少し表情を緩めたように見えた。
もうこの年です。言いたいことを言い、したいことをする。一つ一つ、やり直しの効かない一回性に掛けて、その時々の機会を逃さず、頑張りたいものです。
合否結果は追って通知されるとのこと。
帰り道、1967年にこの土地へ来ることになった時の気分が少しよみがえった。
希望半分、不安半分。街の景色も上の空。そんなことはもう気にならない。まっすぐ行くだけって、かっこよすぎますか。
あまり気負わず、老女子学生になれればいいなあ。
バスで横川まで戻り、JRで東広島まで。美術館で開催中の「工芸」展、鑑賞。
24日まで。間に合ってよかった。
東京駒場にある日本工芸館のコレクション展。大規模ではないけれど、過不足なくいろいろな展示があり楽しめました。
柳宗悦たちの始めた民芸運動は日常雑記の中に用の美を見出し、それを暮らしに取り入れようという提唱。
シンプルで力強い作品の数々は、使えるものというのが必要条件。使いつつ、愛でて暮らしの質を上げる・・・そういう運動かなと思いました。
ヨーロッパ、朝鮮、日本の家具、器などを組み合わせています。
懐かしく落ち着く感じ。
長椅子は香川県高松市にある桜製作所のものに似ています。
あるいは本物?
↓クリック!!
工場見学したことがありますが、素晴らしい家具の数々。値段は私のような庶民対応ではありませんが、椅子一つで空間が変わる、整う力があるのでは。
イギリスの家具にスペインの小物。朝鮮の状差し。
こういう展示を見ると、ぼってりとした陶器が欲しくなります。
こういう展示を見ると、ぼってりとした陶器が欲しくなります。
免許証見せたら無料で鑑賞できました。会期は24日まで。お近くの方、ぜひどうぞ。平日で寒かったけど、年配女性多し。
ミュージアムショップも充実。広島名産の竹で出来た食器の水切り籠、1万円以上。
我が家に同じデザイン、材質はベニシダの茎で、フリマで300円で買ったのがあります。
展示品も柳が弘法市で安く買ったものなどもありました。
それがとてもいいもの。さすがの目利きでありました。って、褒めるのも不遜ですが。
合格したら、とりあえず4月から頑張ります。