ルブテックボロンナイトライドの可能性とその秘めた能力の追求
ボロン(h-BN)の秘めた能力
ボロンナイトライドの詳細技術資料
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六方晶窒化硼素(h-BN)粉末とは・・・(川崎製鉄技報参照)
六方晶窒化硼素(h-BN)は、黒鉛類似の層状構造を有するファインセラミツクスで、潤滑性、耐熱性、溶融金属に対する耐食性、電気絶縁性、機械加工性など多くの機能を持っている。h-BNは、化粧品用として、さらに、固体潤滑用途として、水、シリコンオイル、有機溶媒などに均一分散して塗布剤を開発し、とくに、高温での潤滑・離型性が必要な用途において使用され高く評価されている。
六方晶窒化硼素(h-BN)は、天然には存在せずに人工的に合成され、現在、産業界において多岐にわたり利用されているファインセラミックスである。
h-BNは、BとNが交互に共有結合的に形成した六員環が多数結合した二次元構造体が積み重なった黒鉛類似の層状構造を有している。そのためにWhite Graphiteと呼ぱれ、黒鉛に似た性質として、潤滑性、熱伝導性、耐薬品性および還元雰囲気での熱的安定性に優れている。また、その焼結体はなどにより容易に加工できる性質も持っている。
黒鉛と異なる性質に関しては、黒鉛が電気的に良導体であるのに対して、h-BN は絶縁体であり、酸化性については、黒鉛が空気中では500℃以上で酸化されるのに対して、h-BN は900℃付近まで酸化されない。耐溶融金属に対しては、黒鉛が多くの溶融金属と容易に反応して炭化物を生成するのに対してh-BN は高温まで反応せずに安定である。
以上の特徴的な性質により、h-BNは、粉末あるいは焼結体として、潤滑性が必要な用途、耐溶融金属用途、熱処理治具用途等、近年産業界の高純度化、高精度化、多機能化といった製造技術の高度化に伴い、従来の黒鉛材料などでは対応できない分野にその適用が拡大している。
● h-BNの特徴
構造
h-BNの結晶構造は、B原子とN原子とが交互に化合して共有結合的に六員環を形成し、それらが二次元的に連結した平板状構造体が結晶構造の単位である。平板状構造物がVan der Waals
(ファンデルワース)結合により、積み重なった層状構造が特徴である。さらに、高温・超高圧下で処理すれば、黒鉛は等方的なダイヤモンドに、同様にh-BNはcubic-BNに変化することはよく知られている。
h-BN結晶構造の特徴は、六員環の二次元構成物内の結合は共有結合的で強固であるのに対して、層間の結合は弱いVan der Waals(ファンデルワース)という異方性にある。 結晶粒が平板状であることや、その性質として潤滑性機能を有することなどは、こうした結晶構造の異方性に起因するものである。
性質
① 潤滑性
層状構造を有するh-BNは、黒鉛および二硫化モリブデン(MoS2)と同様に 代表的な固体潤滑剤である。特に、h-BNの場合、黒鉛、MoS2と比較して耐酸化性に優れ、900℃までの高温下での固体潤滑剤として使用可能である。
② 耐熱性
元来.BNは熱的に安定であり、h-BNの場合、窒素加圧下での融点は3000℃以上で高く、特に、酸化雰囲気以外で熱的に安定である。耐酸化性という点では、黒鉛が500℃以上で酸化がかなり進行するのに対して、900℃付近まで耐酸化性を有している。
③ 耐熱衝撃性
熱膨張係数は、焼結体とした場合、熱伝導率も高いこともあって、優れた耐熱衝撃性を示す。
④ 機械的性質
h-BN焼結体、それほど高強度ではないが、黒鉛材料と同様に切削機械加工、マシナブルセラミックスとしてよく知られている。したがって、複雑形状部品などに精度よく加工できる。
⑤ 溶融金属等に対する耐食性 高温下で多くの金属と接触した場合、黒鉛は容易に反応して炭化物を生成するが、h-BNは高温まで反応せずに安定である。酸化物系のガラスにも濡れにくく、特に不活性雰囲気下で高温まで良好な耐食性を示す。
⑥ 電気的性質
黒鉛が電気的に良導体であるのに対して、h-BNは優れた絶縁性を示し絶縁耐力も高い。高純度であれば、高温でも優れた絶縁特性を有している。誘電率も電子部品関係へも種々適用されている。
● h-BNの固体潤滑用途
h-BN粉末は層状構造を有する固体潤滑剤として、黒鉛、二酸化モリブデン(MoS2)とともによく知られている。h-BNの固体潤滑機能の特徴は、黒鉛およびMoS2と異なり高温でも潤滑機能を失わないことである。h-BN粉末の高温潤滑特性および溶融金属に対する耐食特性を活かした用途として、アルミ合金などの熱間押出加工時の高温潤滑用途やアルミダイキャストの金型離型用途などがある。実用上の簡便性から、h-BN粉末を水、有機溶媒などに分散した塗布剤、スプレータイプが望ましい。従来の黒鉛-有機バインダー系塗布剤の場合、アルミと黒鉛との反応による浸炭に起因する製品欠陥や有機バインダーの分解ガスによる作業環境の悪化などの問題があった。この対策として、アルミに濡れにくいh-BN粉末を用いて無機バインダーと組み合わせた水系潤滑離型剤を開発した。無機バイソダーとして水溶性リン酸塩、コロイド状シリカ等を用い、水溶媒に均一に分散したものである。また、水系のものが適用できない用途に対しては、シリコンオイル溶媒にh-BN粉末を均一に分散した油系潤滑離型塗布剤も開発した。 これらの水、油系の潤滑離型剤は、スプレーとともに高温での潤滑・離型機能が必要な用途分野において幅広く使用され、各種製品の製造技術の向上に貢献している。
結論・・・六方晶窒化硼素(h-BN)とは・・・
六方晶窒化硼素(h-BN)は、黒鉛類似の層状構造を有するファインセラミックスで、潤滑性、耐熱性、溶融金属に対する耐食性、電気絶縁性、機械加工性など多くの機能を持っている。
これらの結果をまとめると以下のとおりである。
(1) 硼酸あるいは無水硼酸と尿素などの高純度窒素含有化合物を窒素中で熱処理することにより、高純度h-BN粉末の製造法を確立した。
(2)結晶化温度を変えることによりh-BN粉末の結晶化度および粒径が広範囲制御可能で、種々の特性を有する粉末が製造できる。
(3)高純度化は、水等の洗浄により主として達成されるが、これは、h-BN結晶粒間に存在するB2O3等の水可溶残留組成物の洗浄・除去によることを微構造組織の観察・分析により明らかにした。
(4)高温固体潤滑離型用途として、水、シリコンオイル、有機溶媒などにh-BN粉末を均一分散した塗布剤、スプレー等の粉末加工品を開発・供給し、アルミ合金の熱間押出成形 ・ ダイキャスト、ガラスの熱間成形など、高温での潤滑、離型機能が必要な用途分野において幅広く使用されている。
このように、耐食性、電気絶縁性、機械加工性、熱伝導性、熱安定性、潤滑性、化学安定性にすぐれたh-BNを車両用添加剤として使用することで、h-BNのよさを思う存分車に応用できると私は確信している。全ての内燃機関用潤滑油に添加することで、エンジン内部のフリクションロス(エンジン回転時における内部抵抗)を下げ、そして車の金属面に一気に馴染む。 ピストン、ピストンリング・メタル、カム、バルム回り、クランク部等の金属同士が触れ合う場所の摩擦を緩和することになる。それが、燃費の向上につながり、エンジンの保護も促進するのである。h-BNの粒子の力を車の添加剤としてぜひ使って、使い心地を味わってほしいと思っている。
地球温暖化現象の低減のため、優しい運転をすることによって、燃料消費を少しでも少なくし、そして美しい地球を守っていくという気持ちを大切にして・・・それが、私達がまず実行できるCO2削減の第一歩ではないでしょうか・・・
・・・Think Globally, Act Locally・・・
・・・・・地球規模で環境を考え、そして行動は足元から・・・・・
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六方晶窒化硼素(h-BN)粉末とは・・・(川崎製鉄技報参照)
六方晶窒化硼素(h-BN)は、黒鉛類似の層状構造を有するファインセラミツクスで、潤滑性、耐熱性、溶融金属に対する耐食性、電気絶縁性、機械加工性など多くの機能を持っている。h-BNは、化粧品用として、さらに、固体潤滑用途として、水、シリコンオイル、有機溶媒などに均一分散して塗布剤を開発し、とくに、高温での潤滑・離型性が必要な用途において使用され高く評価されている。
六方晶窒化硼素(h-BN)は、天然には存在せずに人工的に合成され、現在、産業界において多岐にわたり利用されているファインセラミックスである。
h-BNは、BとNが交互に共有結合的に形成した六員環が多数結合した二次元構造体が積み重なった黒鉛類似の層状構造を有している。そのためにWhite Graphiteと呼ぱれ、黒鉛に似た性質として、潤滑性、熱伝導性、耐薬品性および還元雰囲気での熱的安定性に優れている。また、その焼結体はなどにより容易に加工できる性質も持っている。
黒鉛と異なる性質に関しては、黒鉛が電気的に良導体であるのに対して、h-BN は絶縁体であり、酸化性については、黒鉛が空気中では500℃以上で酸化されるのに対して、h-BN は900℃付近まで酸化されない。耐溶融金属に対しては、黒鉛が多くの溶融金属と容易に反応して炭化物を生成するのに対してh-BN は高温まで反応せずに安定である。
以上の特徴的な性質により、h-BNは、粉末あるいは焼結体として、潤滑性が必要な用途、耐溶融金属用途、熱処理治具用途等、近年産業界の高純度化、高精度化、多機能化といった製造技術の高度化に伴い、従来の黒鉛材料などでは対応できない分野にその適用が拡大している。
● h-BNの特徴
構造
h-BNの結晶構造は、B原子とN原子とが交互に化合して共有結合的に六員環を形成し、それらが二次元的に連結した平板状構造体が結晶構造の単位である。平板状構造物がVan der Waals
(ファンデルワース)結合により、積み重なった層状構造が特徴である。さらに、高温・超高圧下で処理すれば、黒鉛は等方的なダイヤモンドに、同様にh-BNはcubic-BNに変化することはよく知られている。
h-BN結晶構造の特徴は、六員環の二次元構成物内の結合は共有結合的で強固であるのに対して、層間の結合は弱いVan der Waals(ファンデルワース)という異方性にある。 結晶粒が平板状であることや、その性質として潤滑性機能を有することなどは、こうした結晶構造の異方性に起因するものである。
性質
① 潤滑性
層状構造を有するh-BNは、黒鉛および二硫化モリブデン(MoS2)と同様に 代表的な固体潤滑剤である。特に、h-BNの場合、黒鉛、MoS2と比較して耐酸化性に優れ、900℃までの高温下での固体潤滑剤として使用可能である。
② 耐熱性
元来.BNは熱的に安定であり、h-BNの場合、窒素加圧下での融点は3000℃以上で高く、特に、酸化雰囲気以外で熱的に安定である。耐酸化性という点では、黒鉛が500℃以上で酸化がかなり進行するのに対して、900℃付近まで耐酸化性を有している。
③ 耐熱衝撃性
熱膨張係数は、焼結体とした場合、熱伝導率も高いこともあって、優れた耐熱衝撃性を示す。
④ 機械的性質
h-BN焼結体、それほど高強度ではないが、黒鉛材料と同様に切削機械加工、マシナブルセラミックスとしてよく知られている。したがって、複雑形状部品などに精度よく加工できる。
⑤ 溶融金属等に対する耐食性 高温下で多くの金属と接触した場合、黒鉛は容易に反応して炭化物を生成するが、h-BNは高温まで反応せずに安定である。酸化物系のガラスにも濡れにくく、特に不活性雰囲気下で高温まで良好な耐食性を示す。
⑥ 電気的性質
黒鉛が電気的に良導体であるのに対して、h-BNは優れた絶縁性を示し絶縁耐力も高い。高純度であれば、高温でも優れた絶縁特性を有している。誘電率も電子部品関係へも種々適用されている。
● h-BNの固体潤滑用途
h-BN粉末は層状構造を有する固体潤滑剤として、黒鉛、二酸化モリブデン(MoS2)とともによく知られている。h-BNの固体潤滑機能の特徴は、黒鉛およびMoS2と異なり高温でも潤滑機能を失わないことである。h-BN粉末の高温潤滑特性および溶融金属に対する耐食特性を活かした用途として、アルミ合金などの熱間押出加工時の高温潤滑用途やアルミダイキャストの金型離型用途などがある。実用上の簡便性から、h-BN粉末を水、有機溶媒などに分散した塗布剤、スプレータイプが望ましい。従来の黒鉛-有機バインダー系塗布剤の場合、アルミと黒鉛との反応による浸炭に起因する製品欠陥や有機バインダーの分解ガスによる作業環境の悪化などの問題があった。この対策として、アルミに濡れにくいh-BN粉末を用いて無機バインダーと組み合わせた水系潤滑離型剤を開発した。無機バイソダーとして水溶性リン酸塩、コロイド状シリカ等を用い、水溶媒に均一に分散したものである。また、水系のものが適用できない用途に対しては、シリコンオイル溶媒にh-BN粉末を均一に分散した油系潤滑離型塗布剤も開発した。 これらの水、油系の潤滑離型剤は、スプレーとともに高温での潤滑・離型機能が必要な用途分野において幅広く使用され、各種製品の製造技術の向上に貢献している。
結論・・・六方晶窒化硼素(h-BN)とは・・・
六方晶窒化硼素(h-BN)は、黒鉛類似の層状構造を有するファインセラミックスで、潤滑性、耐熱性、溶融金属に対する耐食性、電気絶縁性、機械加工性など多くの機能を持っている。
これらの結果をまとめると以下のとおりである。
(1) 硼酸あるいは無水硼酸と尿素などの高純度窒素含有化合物を窒素中で熱処理することにより、高純度h-BN粉末の製造法を確立した。
(2)結晶化温度を変えることによりh-BN粉末の結晶化度および粒径が広範囲制御可能で、種々の特性を有する粉末が製造できる。
(3)高純度化は、水等の洗浄により主として達成されるが、これは、h-BN結晶粒間に存在するB2O3等の水可溶残留組成物の洗浄・除去によることを微構造組織の観察・分析により明らかにした。
(4)高温固体潤滑離型用途として、水、シリコンオイル、有機溶媒などにh-BN粉末を均一分散した塗布剤、スプレー等の粉末加工品を開発・供給し、アルミ合金の熱間押出成形 ・ ダイキャスト、ガラスの熱間成形など、高温での潤滑、離型機能が必要な用途分野において幅広く使用されている。
このように、耐食性、電気絶縁性、機械加工性、熱伝導性、熱安定性、潤滑性、化学安定性にすぐれたh-BNを車両用添加剤として使用することで、h-BNのよさを思う存分車に応用できると私は確信している。全ての内燃機関用潤滑油に添加することで、エンジン内部のフリクションロス(エンジン回転時における内部抵抗)を下げ、そして車の金属面に一気に馴染む。 ピストン、ピストンリング・メタル、カム、バルム回り、クランク部等の金属同士が触れ合う場所の摩擦を緩和することになる。それが、燃費の向上につながり、エンジンの保護も促進するのである。h-BNの粒子の力を車の添加剤としてぜひ使って、使い心地を味わってほしいと思っている。
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