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「コーヒーと血糖値の意外な関係」「味噌と前立腺がん」注目の最新研究より

2021-02-25 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経グッディからの借用(コピー)です

熟睡できなかった朝の濃いコーヒーは食後の血糖値を高めやすい
睡眠不足のときほど濃いブラックコーヒーを飲みたくなるものだが……。写真はイメージ=(C)Tomas Anderson-123RF
 睡眠不足のときに濃いブラックコーヒーを飲むと、食後の血糖値が高くなることが、英国の研究でわかった。
 平均21歳の健康な男女29人が3つの条件下で経口糖負荷試験(OGTT)を受けた。OGTTは75gのブドウ糖が含まれた飲み物を飲んで、その後採血をして血糖の変化を見るもの。
 1つは、通常の睡眠(23時から翌7時まで就寝)を取り、白湯を飲んだ後でOGTTを受ける(対照群)。2つめは、就寝時間は同じだが1時間ごとに5分間起きるという断続的な睡眠の後に白湯を飲んでOGTTを受ける。3つめは断続的な睡眠を取り、濃いブラックコーヒー(約300mgのカフェイン含有)を飲んだ後でOGTTを受ける。3群とも白湯ないしはコーヒーを飲むのは、OGTTの30分前に設定した。
 その結果、血糖値と血中インスリン濃度は、通常の睡眠か断続的な睡眠かでは変わらなかったが、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群ではどちらも高くなった。血糖値のピークが、対照群では8.20mmol/L、断続的な睡眠群は8.23mmol/Lだが、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は8.96mmol/Lで有意に高かった(*1)。インスリン濃度のピークは対照群が265pmol/L、断続的な睡眠群は235pmol/L、そして断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は310pmol/Lだった。またOGTT開始から120分間の血糖値を面積で表すAUCという数値で見ると、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は対照群に比べて約50%増加していた。
 カフェインが筋肉への糖の取り込みを阻害し、さらにカフェインと睡眠障害によって血糖値を上げるホルモン(コルチゾール)が上昇して、血糖値の上昇につながったと研究者らは説明している。
(Br J Nutr.; 124,10,1114-1120,2020)
*1 「mmol/L」は血糖値の国際単位。日本での血糖値の単位(mg/dL)にはmmol/L×18で換算する。
朝に体を動かそう 乳がんや前立腺がんの発症予防に
 身体活動量が多い人ほど、がんの発症リスクは低くなるといわれるが、運動する時間も大切らしい。スペインの研究でわかった。
 研究では乳がん女性781人、対照群の女性865人、前立腺がん男性504人、対照群の男性645人(計2795人)に、6カ月以上続けた運動を尋ね、運動した時間帯も調べた。
 すると、朝の運動(午前8~10時)は、運動をしない場合と比較して、乳がん発症リスクは26%低く、前立腺がん発症リスクは27%低かった。朝の運動は他の時間帯に比べ水泳や自転車が多かった。また男性では夕方の運動(午後7~11時)でも前立腺がん発症リスクが25%低かった。
 また就寝時間や起床時間などの質問票(MCTQ)を使って3つのクロノタイプ(朝型、中間型、夜型)に分けた。中間型と夜型の女性は朝の運動で乳がん発症リスクがより低下し、中間型と夜型の男性は朝の運動により前立腺がん発症リスクが低下していた。さらに閉経後女性のほうが閉経前女性よりも朝の運動の効果が高かった。
 エストロゲン値が高いと乳がん発症リスクが増加するが、運動によりエストロゲン値は低下する。エストロゲンの一種であるエストラジオールの産生は午前7時ごろに最も高くなるといわれ、朝の運動はエストラジオール値を低下させる可能性があると研究者らは説明している。
大豆食品の摂取が多いと前立腺がん死亡のリスクが高い可能性
味噌の摂取量が多いほど前立腺がん死亡リスクが高くなった。写真はイメージ=(C)jedimaster-123RF
 納豆、味噌、豆腐などの大豆食品と大豆に含まれるイソフラボンの摂取量が多い男性ほど、前立腺がんで死亡するリスクが高いことが、国立がん研究センターによる日本人対象の大規模調査で明らかになった。
 がんや心血管疾患の既往歴のない45~74歳の男性4万3580人に、質問票を使って食品ごとに摂取頻度を記入してもらった。1995年から2016年までの追跡調査(平均16.9年間)で前立腺がんによる死亡は221人だった。
 イソフラボンの摂取量で5つのグループに分けたところ、最も多いグループは、1日あたり味噌を約26g、豆腐を約66g、納豆を約37gとっていた(いずれも中央値)。
 解析の結果、イソフラボンの摂取および大豆食品の摂取は前立腺がん死亡リスクの増加と関連していた。大豆食品の総摂取量が最も多いグループは最も低いグループに比べて、前立腺がんの死亡リスクは1.76倍高かった。
 前立腺がんは比較的進行がゆるやかで、早期にはがんの病巣が前立腺の中にとどまっている。しかし、進行して、がんが前立腺を超えて広がったり、ほかの臓器にも転移したりすると、進行前立腺がんといわれる。疫学データで大豆やイソフラボンの摂取は前立腺がんの発症を予防すると報告されてきたが、最近では進行前立腺がんの発症リスクを高めるという報告も出てきた。
 また食品別に見ると、味噌は摂取量が多いほど前立腺がん死亡リスクが高くなったが、納豆ではその傾向は見られなかった。納豆は味噌と比べて食物繊維やたんぱく質が多く、それがイソフラボンの作用を抑えている可能性があるようだ。
(Int J Epidemiol.; 電子版Sep 23, dyaa177,2020)
専用ブラシを使った舌のクリーニングで味覚が改善
 舌についた汚れ(舌苔)は口臭の原因になる。舌専用のブラシでクリーニングすると、汚れの除去だけでなく味覚も改善することがドイツの研究で示された。
 健康な男女65人(非喫煙者50人、喫煙者15人)が、舌専用ブラシ(Orabrush)を使った舌のクリーニングを1日2回、14日間行った。できるだけ舌を出して、舌専用ブラシを舌の後方に置き、ゆっくりと前方に引いて、舌の中央や舌の側面から汚れを取った。
 実施前と14日後に、味覚テスト(甘味、酸味、塩味、苦味)を行い、各0~4点で評価した(16点満点)。また舌の汚れ、口臭、唾液の分泌、味覚、嗅覚について自己評価を100点満点で行った。舌苔の付着量は、舌を6つに区分して各0~2点(12点満点)で評価する方法(Winkel Tongue Coating Index:WTCI)を用いた。
 14日間続けた結果、非喫煙者でも喫煙者でも味覚機能は改善した。非喫煙者は酸味、喫煙者は酸味と甘味が有意に改善。非喫煙者では自己評価による口臭、舌の汚れ、味覚が改善した。舌苔の付着量は非喫煙者ではWTCIが平均1.30点減、喫煙者は1.53点減に。これらの傾向は男女で違いはなかった。なお味覚機能は若年グループ(20~44歳)よりも高齢グループ(45~91歳)のほうが改善していた。
 舌には細菌や古くなった粘膜上皮細胞、栄養分などが付着している。舌の汚れを取ることで、味覚物質と味覚受容体との結合が良くなると考えられている。



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