「2021年に新たな基地を尖閣に作ることを検討している」――米陸軍長官による驚きの発言!次世代の戦い「マルチドメイン作戦」とは何か。戦略重要拠点としての尖閣と米陸軍長官発言の真意と意味を緊急分析。今、日米同盟は試されている!!
尖閣諸島に米軍基地設置 早ければ2021年にも|山崎文明 尖閣諸島に米軍基地設置 早ければ2021年にも|山崎文明
2020年02月05日https://hanada-plus.jp/articles/283
新たに設置される軍は、マルチドメインタスクフォース(Multi-Domain Task Force :MDTF)と呼ばれるマルチドメイン作戦を支える軍隊で、その一部の兵士と武器を尖閣諸島に置くことを検討していることを明らかにした
中略
戦略重要拠点としての尖閣
尖閣諸島は東シナ海の南西部に位置する軍事拠点としての要衝である。現在、尖閣諸島を構成する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖の北岩、沖の南岩、飛瀬(とびせ)のうち、久場島と大正島は在沖縄米海軍艦隊活動司令部(COMFLEATOKI)の管理下にあり、射爆撃場として使用されている。
久場島は米軍の使用に供するため民間から政府が借り上げている島で、それ以外の島は全て国有地である。兵士を置くとなるとそれなりの面積が必要で、最も広い魚釣島(3.82平方キロメートル)が候補に上がる。久場島(0.91平方キロメートル)や大正島(0.06平方キロメートル)に置くにしても射爆撃場としての目的以外の利用に供することについて国内の議論がまきおこることは必至で、まして魚釣島となると反対勢力も拱(こまね)いてはいないだろう。
試される日米同盟
中国の尖閣諸島周辺への接続水域入域は今年1月だけで27日間、延べ98隻。領海侵入は2日、延べ8隻に及んでいる。このままの状態が続けば、いずれ尖閣諸島も中国の実効支配下に置かれるのではないかと気を揉む輩も少なくないのではないか。尖閣諸島に米陸軍のマルチドメインタスクフォースが設置されれば、こうした中国の暴挙も少しは止むだろうことは想像に難くない。
米軍が尖閣にマルチドメインタスクフォースを置くことを計画しているのは、何も尖閣という日本の領土を守ろうとしているのではない。あくまでも中国の太平洋への進出を第一列島線内に封じ込めるための米国としての戦略であることは明らかである。もし、この計画が現実のものとなるならば、中国の猛烈な反発も予想され、日本政府が中国の反発に耐えられるのか。
日本政府として、また日本国民として米国のこの新たな要求にどう応えて行くのかが問われる。
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