東電株で4千億の損失を被った金融機関
2011/5/14(土) 中野雄太氏、ブログ転載
http://blogs.yahoo.co.jp/yutasteve/24498520.html
東京証券取引所に上場している企業の決算発表が
公表され、以下のような事実が明らかになりました。
転載始め
東電株で特損4千億円…大手銀行・生保決算
読売新聞 5月13日(金)21時59分配信
東京証券取引所に上場している企業による
2011年3月期の決算発表が13日にピークを迎え、
最も多い約530社が業績を公表した。
SMBC日興証券によると、1287社(東証1部)の
3月期決算企業のうち、12日までに831社が計上した
特別損失は、東日本大震災による影響を含め前期より
2割増えて合計約3・5兆円に上った。
また、東京電力株を大量に保有する大手銀行グループ
や大手生命保険会社の東電株下落による特別損失は
合計4000億円規模になるとみられる。
831社の売上高は合計で前期比6・7%増の
405兆8542億円と3年ぶりに増加。経常利益は
56・0%増の21兆7723億円、税引き後利益も
85・3%増の11兆8029億円と大幅に伸びた。
震災前の収益回復が震災後の落ち込みを補った形だ。
最終更新:5月13日(金)23時19分
転載終わり
今回は、大手銀行と生保会社が特別損失が4000億円
を超えたということです。原因は、もちろん東電株の
下落です。政府の対応が迷走をしていることや、
東京電力に対する風当たりの強さ、報道などによって、
投資家が一斉に売り出したことでしょう。
つまり、東京電力の近未来は非常にネガティブだと
判断したわけです。
先日は、枝野官房長官が、金融機関の債務放棄とも
取れる発言が波紋を呼んでいます。
転載始め
枝野長官発言に大手銀行“戸惑いと反発”
TBS系(JNN) 5月14日(土)4時45分配信
「(銀行が債権放棄しないで)国民の理解を得られるか
と言えば、それは到底できない、得られることはない
だろうと思う」(枝野幸男 官房長官)
枝野官房長官は13日、東電に融資を行っている
金融機関に対して債権の放棄を求めた上で、
金融機関が債権を放棄しない場合は、公的資金を
使った東電の支援を行わない考えを示しました。
これに対して、大手金融グループのトップは戸惑いを
隠しませんでした。
「現時点で債権放棄は念頭にない。民間のルールは
厳然としてある」(みずほFG・塚本隆史社長)
「現時点でコメント差し控える」
(三井住友FG・宮田孝一社長)
大手銀行は、東電に対して4兆円規模の融資を
行っていますが、その半分は大震災の発生後、
東電の求めに応じて行った融資です。
ある銀行の幹部は、「債権を放棄すれば残った
融資も不良債権の扱いとなるため、追加の融資に
応じるのが難しくなる」「影響を理解して発言して
いるのか」などと強く反発。世論の政府への不満を
かわすために、銀行に負担させようとしているのでは
ないかとの警戒感が広がっています。(13日22:39)
最終更新:5月14日(土)4時45分
転載終わり
政府の主要ポストである官房長官には
ふさわしくない発言です。
銀行関係者にとっては余計なお世話です。
安易に債権放棄をすれば、銀行にとっては残りの
融資が不良債権扱いとなることを、ある銀行の幹部が
指摘しています。加えてそれは追加融資が困難と
なることを意味します。
この政権は世論を意識しているのは間違いないの
ですが、何かがずれています。
それは、世論の批判をかわすために、誰かに
責任をなすりつける体制です。
東電への賠償スキームにしても、とても
原子力損害賠償法に則っているとは思えません。
また、政権を維持する代わりに、このような経済的
損失が発生しています。
政府の対応の悪さが原因であることは
間違いありません。
自分たちの失政によって、人様の財産まで
侵害することが正しい政策ではありません。
民主党政権さん、いい加減に経済が貧しくなるような
政策ばかり打ち出すのをやめていただけますか。
国民を貧しくさせるのが政治主導ならば、
それは本末転倒ですよ。
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