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香港の「#MeToo」デモで、警察が女性の民主派デモ参加者らに性的暴行を加えたとされる事件に抗議する看板を掲げる参加者(2019年8月28日撮影)。(c)Lillian SUWANRUMPHA / AFP
親中派の「荒らし」が女性抗議デモ参加者を標的に? 香港
【9月3日 AFP】香港で政府への抗議デモに参加する女性たちは、インターネット上で親中国派とみられる「荒らし」に、レイプするぞと脅迫されたり、体形をあげつらわれたり、加工された写真を拡散されたりするなどの嫌がらせを受けていると訴えている。
香港では数か月前から大勢の市民が抗議デモを繰り広げており、中国による香港支配はここ数十年で最大の挑戦を突き付けられている。
ところが、女性デモ参加者によると、ネット上で民主派支持の投稿をすると、おびただしい数の性差別主義的な反応や攻撃を受け取るという。17歳の女子学生は「彼らは私の考えなどを攻撃しているわけじゃなくて、私が女性だから攻撃しているだけ」と語った。
この学生によると、香港警察を支持するフェイスブック(Facebook)ページで、自分がデモ行進に参加したときの画像が加工されて拡散されているのを見つけたという。元の画像でこの学生は、「私は高校生だ」と書かれた旗の横に立っていたが、拡散された画像では「私は下着を何もつけていない」と書き換えられていた。
別の女性抗議デモ参加者は、自分がデモ中に警察に拘束された様子を写した画像が、あたかも乳首が見えているように加工され、ネット上で拡散されていると話した。
香港の人気歌手で民主派活動家でもあるデニス・ホー(何韻詩、Denise Ho)さんはフェイスブックの投稿のなかで、彼女に対するネット上の攻撃の目的は、彼女の「意思を無視し、ビジョンを無視し、外見と服装に焦点を当てて、そのうえで悪だと決めつける」ことだとつづった。
■嫌がらせのほとんどは簡体字、一方で現役警官の妻たちも被害に
嫌がらせを受けた女性らは、こういった性差別主義的な嫌がらせのほとんどは中国本土で主に使われる簡体字で書かれていることから、親中派ネットユーザーによる行為だと疑っていると語り、デモに対する中国政府の発言が強硬になった頃から、こういった嫌がらせが激しくなったと口をそろえた。
とはいえ、香港の抗議行動をめぐっては当局とデモ隊の双方にとってソーシャルメディアが重要な戦場となっており、性差別主義的な攻撃の対象になっているのは民主派だけではない。
これまでにも、露出の多い服を着たモデルの写真に林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官の顔が合成されたポスターが市内に張り出されたことがあった。
また警察幹部筋の情報によると、チャットアプリ、テレグラム(Telegram)のユーザーらが現役警察官らの妻を複数特定し、そのうちの誰と「寝たい」かというアンケートをアプリ上に設置していたという。(c)AFP/Rose TROUP BUCHANAN
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