日中首脳会談拒否 温家宝首相、
保守派の批判かわす狙い
http://uematsumitsuo.blog65.fc2.com/blog-date-20101030.html
植松みつお氏ブログ転載
2010.10.30 00:04 【産経ニュース】【北京=矢板明夫】
中国がハノイで29日に予定されていた日本との首脳会談を、
直前になって拒否するという国際社会の常識から外れた行動に
出た背景には、共産党内部で激しさを増してきた権力闘争が
あるとみられる。10月中旬に習近平国家副主席が
中央軍事委員会副主席に就任したことに伴い、軍や保守派勢力
など強硬派が台頭し、国際協調路線をとってきた温家宝首相は
外交の主導権を失いつつあるといわれる。温首相にはハノイ
で日本に強硬姿勢を示すことで、保守派の批判を避ける狙いが
あったとみられる。
一連の外部環境の悪化を受け、中国国内では、欧米や日本に
強硬姿勢で対抗することを求める保守派や軍の影響力が、
にわかに大きくなった。軍と党長老の支持を受けた習近平氏は
10月、ポスト胡錦濤の地位を確実にすると、早速、北朝鮮
との関係を重視する姿勢を打ち出し、国際社会との協調に
軸足を置き、北朝鮮に圧力を加える外交路線を取ってきた
温首相との違いを鮮明にした。
中国筋によると、保守派が最も反発しているのは、
2008年6月に発表された日中間の東シナ海ガス田に関する
共同開発の合意だという。「温首相が主導する対日外交の
最大の失敗」との批判もあり、保守派の間では
「漁船衝突事件を機に、一気にその合意を白紙に戻す」との
動きも出ているという。
このため、前原誠司外相が日中外相会談で、温首相の最大の
アキレス腱(けん)ともいえる東シナ海に触れたことが、
中国の態度をにわかに硬化させた可能性が高い。
<同志諸君!>
今回の中国側からの「日中首脳会談拒否」は、産経新聞によると、
前原氏が尖閣諸島問題を「日本固有の領土だ」と主張したことに
対して、「日本側が事実と異なる発表した」と批判し、
「結果責任は日本側が負わなくてはならに」と会談を拒否したようだ。
その背景には、「保守派の突き上げがあり、対日外交の失敗を
取り戻そうとする動きではないか」と穿った見方もしているが、
もっとストレートに見たほうが賢明ではないか?
それは、「温家宝首相、失脚への抵抗手段としての日本叩き」
である。なぜ、そう思うかというと、最近、誰の目に明らかに
なったことがある。それは、中国の胡錦濤体制から習近平へと
変わっていこうとしていることだ。習近平副主席は、江沢民前主席
と太子党からの支持を受けた人物だ。古い話だが江沢民と胡錦濤は
小平からの受けが良かった。その流れから外れているのが温家宝
なのだ。事実、温家宝は今年初に胡錦濤の流れを汲む李克強にポスト
の委譲を仄めかされ、断固、拒絶した経緯もある。
江沢民からの支持を受けた習近平、胡錦濤の子飼いの李克強。
この指導体制の潮目にあって、温家宝首相の焦りが日本にその
矛先が日本に向いた形だ。日本を叩けば中国国内で自らの支持が
高まると読んだ温家宝の策略だ。不遜極まりない厚顔無恥な輩である。
政府は、このような策謀に乗せられてはならない。
実は、その伏線がかつて日本であったことをご存知だろうか?
今年5月30日、温家宝首相が来日し、鳩山首相に戦略的相互関係強化
を訴え、激励して帰中した翌日、6月2日に辞職するという情けない
失態劇があった。日中の友好ムードも高められず、支持したはずの
鳩山前首相は辞任で、成果はゼロと言っても過言ではなかった。
恐らく、胡錦濤総主席からそれ相当の締め付け(李克強への権限委譲)
があったものと理解できる。それの巻き返しとして、上海万博の成功を
成果にして、尖閣諸島沖での漁船衝突事件、中国のレアアース輸出停止問題、
などを仕掛けてきているものと理解できる。また、TIME誌に顔写真入りで、
登場するなど、相当に国内へのアッピールも含めて、国外への売込みが
激しくなっている。まるで、我は世界の顔、「世界の温家宝」とでも
言いたげな振る舞いである。
この点について幸福の科学出版『温家宝守護霊が語る大中華帝国の
野望』(11月4日発刊)が詳しい。日本の未来を明るいものとする
ためにも、「敵を知り、己れを知らば百戦危うからず」の孫子の兵法
を参考に、中国に対しては原理原則に則り、言うべきことを
言わなくてはならない。世界第2位の原油の埋蔵量を含んでいるとも
言われている日本国固有の領土、尖閣諸島を乗っ取られないように、
中国の「棚上げ理論」など絶対に乗ってはならない。本著からしっかり
と学んでおきたい。