商店街と地域の活性化へ効くらしい「まちゼミ」の取り組みを松井洋一郎先生から聴く

2016-11-02 | 三鷹の街情報とか

岡崎まちゼミの会の松井洋一郎先生



三鷹商工会館で開催されたまちゼミ勉強会に参加した。
「まちゼミ」は2003年に岡崎市の商店街ではじまった商店を活性化させるコミュニケーション事業。現在では、商店街活性化(お店の売上に大きくつながる)ことから全国約100箇所で導入されているという。
その「まちゼミ」をはじめて全国に拡げている松井洋一郎さんのお話を聞いた。
松井さんは全国700箇所でまちゼミの講演をしている。家業は岡崎市で創業約100年続く化粧品店を営む。


商店街活性化=来街者増ではなく来店者増

まず、まちゼミのきっかけについてお話をされた。

岡崎の商店街には、イオン、松坂屋があった。そのときは人通りも多く盛り上がっていたのだが、それらが撤退後、人が来なくなり800あったお店が300店まで減ってしまった。

そのときの商店街の対策は、中心市街地活性化という名目で商店街イベントをたくさんやった。しかし、来街者は増えるが廃業は減らない。
世の中の市況的にも、商店の従業員は約30年前は4.5人くらいいたのが、今では1.5人くらい。これでは後継できない。つまり、各商店がもっと儲けないと引き継げないという状況だ。

そんなときに、10社だけではじめたのが「まちゼミ」。

まちゼミは、お金がかからず、どんなお店でもできる。そして、来街者でなく来店者を増やす取り組みだ。

例えば、お茶屋さんが小学校でやるお茶についての授業。これは、地域貢献にはなるか来店者(売上)が増えることはない。という。



まちゼミ勉強会 会場の模様



まちゼミをやった効果は講座参加の2割が店を再訪すること

・1人1.4講座受講する
・来てくれた平均2割が店舗の再訪する。飲食店なら3割。
・三年やると成果出てくる。
・岡山市の表町商店街では28店舗400人来て3割が再訪


まちゼミのポイント

・講演会ではなくコミュニケーション事業
・商品説明や売り込みはNG
・場所は自分のお店でやる
・1時間お店の人と話す
これにより店に来る敷居をかなり下げられる
人数は3-7名。ベストは5名
・補助金は使わない
補助金使うとダメ。チラシは自分たちで出し合うので参加店舗増やせば出費が安くなる。だから知り合いの店舗を誘う。
・新しい講座をすることで新事業のマーケティングにもつなげられる
・初めてのお客さん向けに講座を設定すると毎回違うお客さんになる。講座タイトルが売り込みにならないようにすることが重要


イオンとかインターネット販売に商店街の商店が負けるはずがない

商店街のお店が負けない理由は3つあるという。

人がすごい
何十年もやってる商人がネットとかイオンに負けるわけない。

繋がりがある
他の商店のことも理解する。そしてprできることが商店街の強み

起業家精神がある
色んなチャレンジしてきたからお店が残ってるはず。これからもチャレンジし続ける。



調布、八王子など多摩地域でもまちゼミが盛んらしい。
新しい動きが三鷹市でも起きるのか、起きないのか。それは商店の本気度次第だろう。

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