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ツードッグナイト時代にはアルバムもリリースしており、今回はそれを紹介したい。2002年に久々の新録アルバムとしてリリースされた「Three Dog Night with the London Symphony Orchestra」に、ボーナストラックとして4曲のライブ音源を追加して2004年に再リリースされたもの。但し、2002年版の冒頭にあったインストゥルメンタル「Overture」は省略されている。また、追加のライブ音源はその頃にDVDの映像作品として発売もされた、テネシーシンフォニーオーケストラとのジョイントコンサートからの抜粋。
1. Mama Told Me Not To Come
2. Black And White
3. Shambala
4. Joy To The World
5. Never Been To Spain
6. Prelude To Liar
7. Liar
8. Sault Ste. Marie
9. Out In The Country
10.Easy To Be Hard
11.An Old Fashioned Love Song
12.Prelude To One
13.One
14.Overground
15.Celebrate
(Live Bonus Tracks with Tennessee Symphony Orchestra)
16.Eli’s Coming
17.Brickyard Blues (Play Something Sweet)
18.Try A Little Tenderness
19.Family Of Man
このときのラインアップは、ダニー・ハットン(vo)、コリー・ウェルズ(vo)、ジミー・グリーンスプーン(key)、マイケル・オルサップ(g)、パット・バウツ(ds)、ポール・キングリー(b,vo)の6人。はじめの4人がオリジナルメンバーで、あとの2人が90年代以降に新加入した人。スタジオ録音の15曲は、ロンドンシンフォニーオーケストラが客演している。
殆どが過去のヒット曲のリメイクで、しかもオケ入りだなんて若い頃だったら「なんて悪趣味な」と拒絶反応を示したと思うが、ある一定の年齢に達すると人間って寛容になるもので、久しぶりの彼等の音楽を暖かく迎えたものだった。
過去のヒット曲の多くはチャックのレパートリーなので、それをどう扱っているか興味があったが、「Joy To The World」「An Old Fashioned Love Song」をダニーが、「Easy To Be Hard」「One」をコリーが、分担してそれぞれリードを取っており、ひとつの曲を三人で分け合っていた曲では主にダニーがチャックのパートを歌っていた。二人とも手練れのボーカリストだから思ったほどの違和感は感じなかった。アコースティックナンバーの「Out In The Country」もチャックなしで成り立つのかと思われたが、まったく問題なし。でもライブの「Eli’s Coming」での掛け合いのチャックのパートをポール・キングリーが務めていたのだが、そこはやっぱり彼の不在をしみじみと感じた。
注目は「Sault Ste. Marie」と「Overground」という2つの新曲。「Sault Ste. Marie」はハーモニカのイントロに導かれるミディアムテンポの曲で、ボーカルはダニー。「Overground」はうねりを感じさせるバラードで、ボーカルはコリー。どちらも悪くはないけれど、いかんせん地味ではある。
これ以降、彼等は新作のスタジオアルバムを発表していない。でも2009年に「Heart of Blues」という曲をシングルでリリースしているようで、検索するとYoutubeでも聴くことができる。コリーが歌う渋めのブルースナンバーで、これがなかなか良い。
前述の1993年の来日公演は事前に知っていたけど行かなかった。チャック・ネグロン不在のツードッグナイトにそれほどの価値を感じなかったからだが、このアルバムを聴いて「案外良かったのかも知れないな」と思った。その機会を逃すと彼等のコンサートなんて観る機会は金輪際ないだろうことは当時もわかっていたから、そんなに意固地になる必要はなかったんだよなあ。
(かみ)
Three Dog Night Live 2002 With Tennesee Symphony Orchestra
HeartOfBlues - Three Dog Night
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