歯軋りばっかり

三流文系私立大学の理系担当教員の独り言
偏差値以外ではいい線行ってる学生が多いのになぁ。

米映画「南京」は捏造! 

2007-01-24 23:56:53 | Weblog
産経新聞によると、保守系の有志らが「南京大虐殺は政治的陰謀のでっちあげ」とするドキュメンタリー映画「南京の真実」の製作に乗り出すらしい。

「米映画「南京」は捏造! 保守系有志ら“真実”の映画製作へ」01/21 11:30
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/35842/

 僕自身、二十万人とか三十万人とかいう犠牲者数が正しいとは思わないが、同時に、東京裁判で日本無罪論を展開したパル判事ですら南京で虐殺が行われたということを認めているという事実や、旧軍人の親睦団体である「偕行社」メンバーが編んだ資料集(「南京戦史」「南京戦史資料集Ⅰ」「南京戦史資料集Ⅱ」 )のあとがきに「謝罪しなければならない」という記述があることからして、虐殺と呼ばれてもしかたがない事件が起きたことは事実だろうと思う。

 その様な、しんどい事実をきちんと見据えた映画ができればそれは凄いことだと思う。でも偕行社が発掘した真実を元に「謝罪するべき」と公表したら、「何故中国に謝罪しなければならない」という感情的なクレームが相次いだ、という話を思うと、虐殺の存在を全否定する自慰的史観丸出しの映画になってしまうのではないかとも思う。