良心にしたがって

教職員の良心に従った行動と考え

Tさんと中原--あまりのひどさにあきれ果てる

2013年03月15日 00時41分07秒 | 日の丸・君が代強制
 今年の再任用を不採用にされたTさんの再任用審査会の結果が本人開示されました。

 Tさんの開示結果によって府教委が悪意に満ちただまし討ちのような操作を意図的に行って、不合格にしたことがはっきりしました。

 昨年、府教委は「誓約書」もどき(一昨日も紹介しました)の文章について、その性格を本人には一切説明せず、「書くかどうかは自由です」「文言を変えていただいて結構です」と繰り返していました。(今回初めてこの文書の名前が『意向確認書』であったことがわかりました)。

 Tさんはその通り受け取って、自分の気持ちを書いたわけです。そのことをとらえて、府教委は、『 この件にかかる研修終了後の意向確認において、今後上司の職務命令に従う意思を示さず、意向確認書の文言を『教育公務員として、日本国憲法を遵守し、その精神に則り、今後も精進を続けていきます。また、「子どもの権利条約」をはじめとする国際条約に鑑み、自らの人権、子どもの人権が侵害されることのないように努めます。』と修正して提出。
 上司の職務命令や組織の規範に従う意識が希薄であり、教育公務員としての適格性が欠如しており、勤務実績が良好であったとみなせない。』と判定しています。

 示された文書が『意向確認書』で、そのまま出さないと「職務命令に従う意志がない」と見なされることも本人に告知しないで、それを理由に「職務命令や組織の規範に従う意志が希薄、適格性が欠如」と勝手に決めつけて不合格にしたことが明白です。これはペテン師や詐欺師のやり方です。この文書を根拠に再任用時や処遇に不利な影響を及ぼすなら、そのことをきちんと説明する義務が府教委にはあります。私だって宛先もない文書に署名・押印するよう求められて、最初に「何に使われるかわからない文書に署名はしたくないなあ」と考えました。「自由に文章を変えていいです」と言いながら、書き換えたときの結果について知らせないというのは「だまし」そのものです。そしてそれで職務命令を守るつもりがないと、どんな職務命令も守らないかのように決めつけ、再任用不採用(解雇)にするのは悪質な犯罪行為ではないのですか。

 橋下元知事は「国歌で起立斉唱しないような教師はクビにしろ」とヒステリックに叫びましたが、府教委はその言葉通りに不起立教員をクビにするためにこんなやり方までするようになったのです。

 昨日の新聞に橋下のご学友である中原徹氏が校長会の研修にはじめの1回しか出席せず、就任後3年で13回中12回さぼったことが報じられています。松井知事はすぐさま「校務で欠席するなら問題ない」と弁護しました。しかし、これはメチャクチャです。校長会の研修は早くから日程が明らかで、通常は校務を入れないのです。それをほとんど欠席するのは確信犯でわざとやっている以外あり得ないことです。校長としての職務放棄も甚だしいものです。中原氏は校長として校内の教職員をまとめる能力が全くなく、力で支配し、従わない教員を強制的に転勤させ、あるいは担任を引きづりおろし、恐怖で支配してきました。校長会についても「こんなものに出る必要はない」と考えているから出ないのです。それを認めるのですか、認めて教育長にするのですか。

 事実として何度も職務をサボタージュした中原氏をとがめもせず、指導もせずにあろうことか府の教育長に抜擢し、他方で、卒業式で君が代の時立たないだけ、わずか一回の職務命令に従わなかっただけの教員を「従うつもりがない」とでっち上げてクビにする。このあきれるような不公平さは何なのですか。これをまかり通らせる人が教育に手を突っ込んでもいいのですか。とうてい許されないと思いますが。
(つとむ)