いくたびの奈良 その三

2016-04-02 15:40:30 | 観たり 聴いたり 読んだり
午後は若草山のふもとをぐるりと歩き
明日香原始林にちょっとさ迷い歩くと
小山の中腹に変わった石仏をみつけた
みつけたというより彼女が案内してくれたのだ
阿弥陀仏のお顔を据えた六角柱
六面に六道の導きの観音が彫られていた
どことなく愛嬌のある仏だった







石仏を見たあとはすぐに引き返し
奈良国際フォーラムの庭を散策した
奈良の八重桜は蕾だったが
大きな九重桜が満開だった
奈良にしかない九重桜に
はじめて会うことができた








その後 東大寺ミュージアムを見学し
淡路島に帰る友人と奈良公園で別れて
一人で白毫寺に足を運んだ
何回も奈良に来ているけれど
有名なのに訪れたことのない寺だった
ちょうど 五色の椿が咲いているとのことで
夕方間近だったがでかけたのだった

バスを降りて なだらかな坂を上る
町全体がゆったりとした時間に包まれていた

椿は大分 盛りを過ぎてはいたが
地面に散った花びらの美しさが
歩き疲れた私をむかえてくれているようだった










お寺を出て長い石段を降りていく
疲れているけれど 満たされた気持ちで
今日一日の奈良を 今までの奈良を
心の中にいつもある奈良を感じながら
一夜の宿に向かった


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