2047．リアルタイム更新

　昨今のICT 業界ではクラウド・ビジネス、ＥＲＰソリューションが
「花盛り」です。その謳い文句に「グローバル・グループ経営の見え
る化」「業務標準化」「ＩＴ基盤の統合」など。枚挙にいとまがあり
せん。それを支える「基幹システムのメカニズム」として「販売から
会計に至るデータの一元化」「リアルタイム更新」となるわけです。

　リアルタイム更新を実現するために、情報システムにはそれなりの
メカニズムが必要になります。スクラッチで構築する手段を選択した
場合、情報化構想から構築フェーズを経てカット・オーバーにもって
いくまでに膨大なコストと期間が必要になります。変革しようとする
企業のＩＴ投資にかかる負荷を軽減しようとするのがベンダーのいう
「ＥＲＰソリューション」です。

　リアルタイム更新のコンセプトは、別に新しいものではありません。
しかし、今までは多くの企業がロジスティクス系の情報管理と、会計
及び業績系の情報管理の同期化にタイムラグをもつ仕組みで運用して
いたため、ドメスティック、グローバルの各拠点で、情報が分散して
存在してたため、グループ企業としてのトータルの情報把握が後追い
になっていました。この状況で業務をまわせていたのですが、経営的
視点からいうと、必要な情報収集のスピード化を図ることによって、
次の打ち手を適時に判断し実行に移すことが急務であるという考え方
です。

　内部統制、ＢＣＰ、そしてＩＦＲＳ対応を含め、リアルタイム更新
の必要性を各企業がそのように感じとり、ポリシーを打ち出していく
のでしょうか。ＥＲＰソリューションの市場は、そのポリシー如何で
決定されるようです。
　


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